ささや句会 第34回 2017年4月13日木曜日
- 2017年 4月 22日
- カルチャー
- 公子
結ふ食 楽屋(ささや)にて
評者 新海あぐり
報道の事件の家の桜かな 奥野 皐
・毎年、何万という桜の句が作られるのだろうけれど、新しい視線から詠んだ。
中古(ちゅうぶる)の世界の軋み草若葉 小宮桃林
・中古=使い古した世界は、『セカンドハンドの時代』の影響から出た言葉?
小津映画伽藍を歩む春日傘 奥野 皐
・小津映画と冒頭においたところが面白い。映画やテレビ俳句は成功例が少ない。
古寺訪う歩みは軽し柳の芽 川瀬範子
・古寺は具体的な寺の名を出した方がよい。子規の「柿食えば~」の句は東大寺で詠まれ
たものを法隆寺に変えたとされている。古寺を夢殿にしたりしてもよいのでは?
ミサイルが正義載せいく万愚節 新海泰子
・「地獄への道は善意で敷き詰められている」善意を正義に変えても同じか?
ザトウクジラの骨の宙吊りうららけし 新海あぐり
・渡嘉敷島村の民俗資料館で拝見。うららけしより「島長閑」の方がいいか。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔culture0466:170422〕
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