テント日誌9月29日…選挙になった、選ぶ者と選ばれる者のねじれ
- 2017年 10月 3日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後(9・11から2211日)
Sさんがひさしぶりに顔をだした 9月26日(火)
事務所に早目に着くと、間もなくOさんがテントひろばニュース第122号を印刷する為に到着した。ニュースが刷り上がり早目に出発する、12時前には座り込みのセッティングを完了する。12時15分には6名になり出足は快調、座り込み最高齢者のSさんが、ここ数日見えられないので心配していましが、16時頃に到着安心しました、相変わらず通行人に元気な声で脱原発を訴えていましたが、腰がかなり痛いらしく椅子から立ち上がる時に、かなり時間を要しました。
今日も、車でよくテントの激励に来て下さる紳士が渕上さんに会いに来て下さり、暫し話し込んでカンパもして頂きました。
向かいの経産省2Fで窓を開けて、器具を外に出して盛んに何かを測定していたが、そのうち、センサーらしき物を窓の外側に取り付けた。(何か気になる)。
16時頃一瀬弁護士が寄った時に、東京新聞の取材がありカメラウーマンの方が、沢山の写真を撮ってその後、記者が一瀬弁護士や渕上さん始め、私達にも一時間半以上にわたり9月11(月)の「テント6周年イベント」時にかけられた、警察権力の不当弾圧についての取材をしていかれた。今日は、警察官の見回りは一回もありませんでした。(Y・R)
選挙についての討論が続いた 9月27日(水)
座り込みグッズをセットしたが、風が強く、大きなパラソルは開くのをやめた(使わなかった)。幟やバナーを結び付けた椅子は人が座ってないと椅子ごと倒れてしまう状況だった。 今日は正清さんが来られた。顔の色つやはよく、ニコニコされていて気持ちがいい感じだ。 今日はもう安倍の記者会見や小池の記者会見の話でいっぱいだった。「国難突破 解散だ」と。「希望の党の党首になる」だと。なんだそれは?! 小池の正体も明らかになった。 座り込みに来た人はそのことを問題にせずにいられなかったということで、討論がずっと続いた。Iさんは仕事で、車で前を通ったら、みんながいるので車をとめて、少し討論に参加していかれた。かれこれ10人が座り込みに参加したが、そんな状況だった。 政治家は、国民・人民を食い物にしていると思う。安倍も小池も民進党も自分自身の「政治」的地位だけが問題で、原発も、教育もその手段にすぎない。嗚呼。 (T・I)
いろいろと賑やかな経産省前ひろば 9月28日(木)
経産省前に着くと既にOさんが、あの目立つ傘を広げて待っていてくれました。
早速座り込みの準備をしていると、常連のIさんとKさんが到着あっという間にセッティング完了。
今日は、国会での院内集会や安倍の憲法無視の国会解散に対する議員会館前の抗議行動、東京地裁での裁判傍聴者の人達が、入れ替わり立ち代わり参加して頂き、また大阪からの参加者もありかなり賑やかでした。
15時からは、「呪殺祈祷僧団四十七士」による月例祈祷会が行われ、経産省の原発政策を鋭く追及し、9月11日(月)テントひろば6周年記念イベントにかけられた脱原発運動に対する弾圧糾弾もなされ、はたまた沖縄の基地問題、国会のデタラメ解散等々威厳のある言葉での発言が続く一方で、「お座敷小唄」の替え歌で安倍政権批判をしたり、「黒い花びら」のメロデーにのせてサクソフォンを奏でながら、反原発・辺野古基地反対・共謀罪等戦争法廃止を訴える何とも楽しい一時間でした。
本日の座り込みは、今夕日本教育会館で開催された「安保法制の憲法違反を訴える・市民大集会」に参加するために若干早く切り上げました。
メガネの落とし物がありました、もし問い合わせが有りましたら事務所に保管してありますのでその旨お知らせください。(Y・R)
選挙になった、選ぶ者と選ばれる者のねじれ 9月28日(木)
今日は呪殺祈祷僧侶団による月例祈祷会が開かれた。これについての報告をと思ったのだが、衆院解散―選挙のことにふれたい。毎月楽しみにして参加している祈祷会のことは別途の報告をしたい。肌寒い日もあって秋風の季節かと思っていたけれどやってきたのは解散風ならぬ解散―選挙である。
今日、9月28日に衆議院は臨時国会での冒頭解散があり、10月10日に告示で投票日が10月22日に決まった。この選挙は「森友・加計」問題隠し、安倍の保身の選挙などと言われる。誰がみてもそうとしか言えない。野党の臨時国会開催を拒み続け、開催された臨時国会でのいきなりの解散はそうとしかいいようがない。だから、誰もが何故、今、選挙なのか理由がわからなというのは当然である。分からないのは正当な理由が見当たらないという事だ。けれども、僕らは選挙を否定できない。だから、もやもやとした気分も免れない。
解散は首相の専権事項であり、好きな時に勝手にやっていいのだという声が与党筋からしきりに言われた。あるテレビでは1952年当時の吉田茂首相による「好き勝手解散」のことを紹介していた。衆議院の解散を規定しているのはよく知られているように憲法69条と憲法7条である。憲法69条は内閣の権限に関する条項であり、衆院で内閣不信任が可決された場合に、首相は内閣総辞職か解散―総選挙を選択できる。この場合は国民に信を問うということであり、選挙の必然性は分かる。内閣に対して野党が首相の不信任をだす政治的な対立があるわけだから、これは納得ができる。憲法7条は天皇の国事行為として解散ができるということだ。だが、天皇は解散を決める政治的権限はなく、内閣の方針を承認し、形式的にこれを行うだけだから、この決定は内閣(首相)にある。この条文については解釈がいろいろとあるが、首相の権限として解散を認める解釈が多数となっているらしい。解散は首相の専管事項であり、「好き勝手解散」は問題がないとされる由縁である。この憲法解釈に僕は異論がある。憲法は権力者が恣意的に権限を振り回すことを制約している。権力者の専制的な振る舞い、この場合でいえば、政略的な振る舞いを制限している。この憲法の精神から見れば安倍が憲法7条をご都合的に使うのはおかしいのだ。逆にいえば、ここに安倍や与党の憲法観が見えるといえるだろう。彼等にとって憲法は自己の権力行使の道具であり、その体系であり、彼等にとって法とそのようなものだ。
「森友・加計問題」で追い詰められた安倍政権が野党の選挙体制が整わぬ間に仕掛けた政略選挙であり。あり、そこに大義というべき政治的理由などない。これは政治的にゆるされるものではない。ただ、僕らはその不当性を言ったところで,選挙を止めることはできないのだから、選挙において彼等の意図をひっくり返す行為をやるしかない。このことは明瞭なことだ。だが、その先はまたもやもやしている。それは選挙において安倍政権を批判することは、安倍に対抗する部分の選挙における勝利を実現することであり、安倍を政権から追い落とすことだが、その対抗者が僕等の希望するものが存在しているとはいいがたいのである。『希望』を名乗る政治グループは登場しているが、国民の希望を託す存在とはいいがたい。少なくとも僕にはそう思える。
安倍政権への批判はこの間の「安倍政治」を見れば明らかである。選挙で国民に示した政治理念や政策ではなく、それとは関係なく政治政策を展開している。安保法案(戦争法案)や共謀罪(治安法案)を次々に打ち出し、法制化している。「戦争の出来る国へ」、「強権化」という政治を展開している。それが批判にさらされるや、国難と評した選挙でそれをかわそうとしている。差し当たっては「安倍政権」を敗北させよ、という点では僕らは一致していていても、誰にそれを託していいのかが分からないという事態がある。これは『希望』も含めた安倍与党の対抗勢力が分裂状態にあることだ。ここには様々の評価や考えがあると思うが、民進党の分裂は当然起こるべくして起きたことと言わざるを得ない。
安倍政権の暴走(権力の暴走)を止めるということを主眼におけばさしあたっては安倍政権を退陣に追い込むという事で野党は統一すべきだが、安倍政治にとって代わるという意味では野党には政治的理念や政策での対立が避けられなくあるからだ。『希望』は政治理念や政策では野党共闘を目指す反安倍の他の野党よりも安倍政権に近いということがある。それは『希望』が安保法制や憲法改正において安倍政権に近いことがあり、差し当たっての反安倍ということで『希望』と統一することには是非がある。まして、それを候補の条件にしている以上はそうだ。選挙後に安倍と小池の連立政権の動きだってありえる。反安倍といっても簡単には消せない違いがあるのだ。
安倍政権の暴走(国家主義政治、権力の暴走)を阻止し、安倍政権の退陣を要求することはさし当たって政治的に統一すべきことではあるが、暴走の根ある政治理念や政治政策まで含めた対立は何処まで含むかということはとても重要であり、無視できないことだ。ここにある問題はどう考えたらいいのだろうか。それは今回の選挙を安倍政治の退陣にきっかけであり、その動きは今回をはじめにして繰り返されるだろうということであり、その意味では選挙を含めた政治的流動は続くということだ。今回の選挙は安倍政権の暴走を止めるきっかけの選挙であり、その結果は選挙結果の如何に関わらず、政治的流動は深まるし、早いうちに次の選挙も提起されるということが考えられる。そうであれば、さしあたっての安倍退陣、安倍政権の敗北を追求し、安倍政権を交代させる政治理念や政策をも持った政治勢力を創出していくべきだということが重要になる。政治的流動化の中で、連続して選挙になる事態がよそくされる以上は可能な限り、政治理念や政策において安倍政権を超えて行ける部分の創出をめざすべきだ、戦争に反対すること、立憲主義による政治などの骨太な理念と政策で一致しうる政党や政治家の創出を考えるべきだ。
本来、選挙は国民が国政の担当者を選ぶものだ。しかし、国民は選ぶのではなく、選ばされるに過ぎないという事情がある。政党や政治家は国民が選ぶ存在であり、国民が主体である。しかし、現実に国民は選ばされているだけであり、政党や政治家が主体である。ここでは主客は転倒している。選挙でのネジレである。僕らは主体に選ぶ対象としての政党や政治家を持たないし、存在する政党や政治家を選ばされているだけだ。ここで僕らはいつも矛盾というか、やりきれない思いにさせられる。この矛盾は日本の政治の歴史に根差すものであり、簡単に是正できることではない。これには憲法や議会が国家権力‘政府や官僚)から提示され、政党もまた国家権力によって育成されてきた歴史がある。国民が自らの手で憲法も議会も選挙も主体的に生み出したものではない。この歴史は重い事であり、選挙の度に僕らは選ばされるだけであり、選ぶべき存在をもたないという悔しい、情けない思いにさせられる。政党の悲劇的、あるいは喜劇的な動きに悔しい思いを含めてみているだけだということがある。
僕らはこうした日本の政治の歴史を踏まえながら、政党や政治家を創るということ、そのことによって選挙の度に、主体なき状況に置かれることを変えて行くべきことをやらねばならない。野党共闘や市民連合の中にはこうした契機が含まれていた。これは今の政治的動き、小池や前原の政治、この程度のことでめげるのではなく、これをチャンスにして国民に基盤をもった政党や政治家の創出という方向へ歩むべきだはないか。僕らはここ数年、大衆的な運動の中での従来の構造の転換を求めてきた。これはまた、国民に基盤を持った政党や政治家を創り出すという事でもやらなければならない。
経産省前に座り込みながら、気になった選挙のことでこんなことを考えた。小池も含めた既存の政治家の偉そうな振舞いを見ながら、こんなことを考えた。野党共闘もそれを進めようとした民進党の面々もここがロドス島だ、ここで飛べと言いたい。逆風はチャンスの風だ。この間、国会周辺で闘ってきた面々もまた、同じようなことを思っているのではないか。(三上治)
朝夕の気温の変化に気を付ける、そんな季節だ 9月29日(金)
今日は朝から雲一つない秋晴れ、相棒のTさんと二人で事務所を出発。途中の酔心でお昼を調達するのだが、客の列が凄い。既に15~16人が並んでいる。いつもは列などないのに、今日で店仕舞いだという。来週から昼食はどうしよう?
経産省前に着いて座り込みを始めると、群馬県から座り込みに来る女性(名前は聞いていない)がやってきて、「今日、戦争法の集会があるはずですがご存じありませんか?」と聞いてくる。何度か座りに来ている人なので、タブレットで調べてあげた。しかし、それらしいものがない。もう一遍調べてみると、院内集会があった。「昨日はあったけど、今日はないみたい。院内集会ならあるよ。」と言って教えてあげた。暫く一緒に座り込みを続ける。
昨日の東京新聞に、淵上さんのインタビューが載ったので、「だれかお客さんが来ないかなー」とMさんと話していたら、1人でやってきた女性がカンパします。と言って話しかけてきた。千葉からいらしたようである。脱原発の思いは、国民の多くが持っているようだ。頑張ってくださいと励まされた。
顕彰会のおばさん達が僕らの座り込んでいる直ぐそばで、新聞を配っている。9月になった頃から続いている。目障りであるが、話しかけてくるので「一緒に座り込みませんか」と誘うと、すぅっといなくなる。
今日は上着1枚余計に持ってきた。昼間はTシャツ1枚で良いのだが、夜遅くには気温が随分と下がるらしい。これからは朝夕気温が下がるので体調を崩しやすい。そう言えば、相棒のTさんは先週から風を引いていて直らない。お互い高齢なので気をつけねばならない。(S・S)
経産省前テントひろばは健在! 9月29日(金)
3時に到着、既に10人程が座り込んでいる。神奈川からのMさんも夏姿で現われる。4時には、文科省前の抗議行動に数人が参加。 5時からは経産省本館前で助人Hさんの司会で抗議行動開始。Fさんが福島3号核爆発の弁。不当逮捕勾留されていたFさんも元気に経産省の施策を振り返って批判、テント日誌編集のMさんが安倍政治と経産省施策を糾弾、杖とともに登場したHさんも政局を憂える。リーフを撒いていた私は、希望の党が原発ゼロを主張した故かチラシの受取が良い、反原発運動の成果と見ることができるが、小池氏は日本会議で関東大震災後の朝鮮人虐殺を認めない、右翼台頭を危惧した。一方で東電柏崎刈羽原発の再稼働を原子力規制委員会が認めようしており、これは経産省・東電の3.11直後からの思惑でもあり、何としても止めたい、と話した。 毎日座り込んでいるSさんが腰痛で休んでいて回復を待ち望んでいる。早めに片付けたが、テントがあった場所にはお茶サービスと音楽、正に峠の茶屋。 (K.M)
10月3日(火)「アベ政治を許さない」のポスターを掲げる日
1.3時:国会正門前でも行われます
10/4(水)3つの抗議行動にご参加を! 1.東電柏崎刈羽原発の再稼働を認めるな!フクシマは認めない!
日時:10月4日(水)10時より13時
場所:原子力規制委員会が入っている六本木ファーストビル前
主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」及び「原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動」
2.大飯原発再稼働やめろ!関西電力東京支社抗議行動
日時:10月4日(水)17時30分より18時15分まで
場所:富国生命ビル前(内幸町出口すぐ)
主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」TEL 070-6650-5549
3.第49回東京電力本店合同抗議のご案内
東京電力の傲慢、独善、隠蔽、無責任体質は現在も継続中です 東京電力へ抗議の声を挙げましょう
日時:10月4日(水)18時30分より19時45分頃まで
場所:東京電力本店前
呼びかけ:「経産省前テントひろば」070-6473-1947 : 「たんぽぽ舎」 03-3238-9035 賛 同:東電株主代表訴訟ほか128団体
10.4規制委緊急抗議行動~東電柏崎刈羽原発の再稼働を認めるな~
日時:2017年10月4日(水)10時~13時(定例会議は10時半~12時)
場所:原子力規制委員会ビル(六本木ファーストビル)前 港区六本木1丁目9番9号)
東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」から「泉ガーデンタワー」を経て徒歩4分 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」徒歩8分
主催:再稼働阻止全国ネットワーク 及び 原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動
その他:新潟及び福島からの抗議・申入書を原子力規制委員会に提出します(10時過ぎ) 小雨決行
54基の既存原発の再稼働を推進してきた原子力規制委員会が、柏崎刈羽原発の設置変更許可(「合格」と報道されている)を10月4日(水)に認可しようといます。 福島原発事故を起こした東電、イチエフの収束も廃炉への道も被害者賠償も見えない中で膨大な費用を国民に税金と託送料金で払わせている東電、免震重要棟の基準地震動未達を3年もひた隠しなど数々の不祥事を起こしている東電、トリチウム汚染水問題で漁連を怒らせた東電、こんな東電に原発再稼働を許すことはできません。 田中俊一委員長体制で強引に柏﨑刈羽再稼働を決めようとした原子力規制委員会ですが、市民運動やメディアの批判にさらされてなかなか決められず、福島第一原発と柏崎刈羽原発を並べて「あれはあれこれはこれとはいかない」と言っていた更田豊志新委員長体制で柏崎刈羽原発6,7号機の設置変更を認めようとしています。 怒りを結集しましょう! 定例会議は、10月4日(水)10時半からが開催されます。 定例会議開始前の10時に原子力規制委員会前に集まって抗議を開始し、定例会議を傍聴する方はそのまま中に入り、残った者は続けて外から抗議を続けましょう。 また、今回は、新潟から及び福島からの規制委への申入書を10時10分に提出します。 みなさん、是非六本木ファーストビル前に結集願います。 また、可能な方は原子力規制委員会定例会議を傍聴してください。 規制委定例会議の予定については次をご覧願います。 http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/00000274.html
10月3日(火)午前中までに、短いメール一本で傍聴申し込みができます。
宛先:nra-bocho@nsr.go.jp
タイトル:第41回原子力規制委員会の傍聴希望 本文:原子力規制庁 長官官房 総務課 会務担当 御中
第41回原子力規制委員会(10月4日)の傍聴を申込みます。
氏名:漢字(カタカナ) 職業: 連絡先:電話・FAX番号、メールアドレス あるいは、電話でもFAXでも申込み可能です。
TEL:03-5114-2108、FAX:03-5114-2172 10月6日(金)5時~6時経産省前抗議行動
官邸前抗議行動は6時から(首都圏反原連)
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