3月10日「憲法についての討論会
- 2018年 3月 3日
- 催し物案内
- 三上 治
案内 憲法についての討論会【第1回】
●日時 : 3月10日(土曜日) 6時30分から
●場所 : 文京区シビックセンター地下会議室
●主催 : 9条改憲阻止の会
憲法改正への政治的過程が進んでいる。憲法の改正は国会の発議(全議員の三分の二以上の賛成で可能になる)を経て国民投票で憲法の改正はなる。普通の法律と違って国会での三分の二以上の賛成を得ることが、高いハードルとなっていて憲法改正は幾度も提起はされても、現実性は薄かった。しかし、衆参とも与党側が三分の二を確保することでこの過程は現実を帯びることになった。もともと、安倍首相は憲法改正を自己目的にしていたのだから、この機会を逃すはずはない。彼の健康状態も含めた政治生命がどこまで維持されるか不透明であり、そうであるからこそ、彼は改憲にひた走る。その意味で昨年暮れの衆院選で「希望の党」を作り、民進党をバラバラにし、野党共闘の機能を損なわせた小池・前原の罪は大きい。彼等が安倍の別動隊として結果したことは確かだ。今さら、悔しがっても致し方ないのであるが、この記憶は忘れないでおきたい。
さて、政権側の憲法改正の動きにたいして、それに反対する側の動きは鈍いというか、はっきりいって対応をなしてはいない。憲法改正を警戒し、それに反対する側の声は小さくないが、それを結集する方向や運動は見えないのである。国会周辺での行動は権力の動向に対する異議申し立てや抗議としてそれなりにある。しかし、方向性が打ち出され、結集の動きといえばまだまだなのだ。
安倍晋三が政権を目指して登場した10年前には僕らは9条改憲阻止の会をめざして結集して国民投票法案に反対するなどの行動を提起した。あれから10年の歳月の中で僕らは沖縄辺野古新基地建設反対する行動、脱原発も闘いなどを展開してきた。今、憲法改正の動きが具体化する中で、9条改憲阻止の会はそれに対応するための苦吟をしている、それが正直な現在である。
「何から、どうはじるべきか」というところにある。いろいろの検討の末に僕らは次のように決断した。憲法についての討議を開始することを。討議は憲法を含む一切であって、憲法のとらえ方、改正法案(目指されている)の問題点、闘争のあり方などである。正直いって憲法についてのこれまで積み上げられて論究も認識も、闘いの経験もある。だが、今、それによって方向が打ち出されるとは思っていない。何を提起し、どう行動するのか、それはこれから打ち出されるとしても、今はまだない。
本当に、それぞれが、考えていること、考えられることを討議する、そこから出発する。憲法をめぐる闘いはこうあるという前提的な考えはない。討議のはてに憲法をめぐる闘いなどない、という結論だって出てくるかもしれない。今はかつてのように前提的に闘争方向が決められていて、それについて討議するというのではなく、ただ、ただ、討議をする。そこから、始める。だから、自衛隊とは何か、その存在をどう考えるかなどを討議することになる。志のある人は集まり、討議したい。討議を重ねる過程でテーマとして問題が浮上し、専門家をまじえた討議や研究(学習)の必要も出てくると思う。とりあえず、第1回を以下の日程で提起したい。集まり、討議をやろう。
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