SJJA&WSJPO【西サハラ最新情報】260 ありがとう ♠さん、韓民族と同様、西サハラもよろしく!
- 2018年 5月 1日
- 評論・紹介・意見
- サハラ平田伊都子西サハラ
おめでとう! 韓民族の人々!!いよいよ最後の札、米朝首脳会談ですね、、 25日付の韓国紙・中央日報が、会談候補地はモンゴルかシンガポールかと報じました。 個人的好みを言わせてもらうなら、3人の横綱を生んだモンゴルがいいですね。 なぜなら、五月人形のような金正恩朝鮮労働党委員長は、人気力士遠藤にそっくりなんだから、、
同じように平和交渉を求めているのに、なかなか席に着こうとしないモロッコに、国連安保理は半年の間に交渉を再開しろとの決議を出しました。
(1) モロッコが西サハラ国連安保理決議2414草案を作成?:
西サハラに関する年に一度の国連安保理決議案は、1991年に始まってこれまで26回、更新されてきた。そして、MINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)国連PKOは、26年間、任務に就いてきた。フランスの指導下でモロッコは、ずるずるとずるく時を稼ぎ、西サハラの占領を既成事実化しようと企んできた。モロッコ占領地・西サハラでは様々なイベントを強行、国際社会ではモロッコ占領を認めさせようと金をつぎ込んできた。そして、4月から「外交決戦」と雄叫びを上げ、国連とワシントンDCに大攻勢をかけた。
4月4日にはモロッコ王国外務大臣ナセル・ブリタがモロッコ国王モハンマドⅥ世殿下の親書をアントニオ・グテーレス国連事務総長に渡す。モロッコ王国報道官ムスタファ・エルハルフィは、ワシントンDCで講演や記者会見と共に、アメリカ政界でロビー活動をする。国連報道室では反西サハラ独立運動キャンペーンを繰り広げる。MINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)の任期は4月30日で切れ、その際に出される国連安保理決議にモロッコ国王の主張を全面的に盛り込みたかった。
(2) もめた西サハラ国連安保理決議草案:
モロッコ国王モハンマドⅥ世が国連事務総長に渡した親書を拝見するわけにはいかないが、モロッコ外務大臣や報道官などの発言によると、「①西サハラはモロッコ領土であることを認めること、➁その認識に立った交渉以外の交渉にはモロッコは参加しない、③地雷防御壁<砂の壁>の西側もモロッコ領土もしくは国連緩衝地帯で、西サハラ難民軍ポリサリオ戦線の展開は、1991年に結んだ国連停戦に違反する」とのことだ。
国王の命令一下、モロッコ国連外交団は西サハラ国連安保理決議の草案を作る事になっていたアメリカ国連代表部にアタック!「やったぜ!」4月23日のモロッコ国連関連者やモロッコのプレスはほくそ笑んだ。モロッコが抱き込んだアミ・タチコ(36)アメリカ女性外交官はモロッコを代弁するような国連安保理決議草案を作成し、その草案は4月25日に採決されることになったのだ、、が、ロシア、中国、エチオピアなどの安保理理事国が猛烈に反対した。
西サハラ国連決議草案の第2案が出された。が、反対、第3案が出され、反対。第4案反対。第5案、、と、珍しく国連保理内で異例の紛糾が続いた。結局、期限切れに間に合わないという理由で全会一致をみないまま、MINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)の任期が、半年延長された。
「モロッコ国王の主張を考慮した国連決議案に満足だ」と、モロッコは、トーンをグッと落とした表明を出した。
(3)10月末までの外交決戦:
国連安保理決議の直前に、国連西サハラ代表アハメド・ブハリという指揮官を失った西サハラ難民政府は、モロッコの派手な外交攻勢を遠いサハラ砂漠で見守るしかなかったようだ。 ロシアと中国、AUアフリカ連合本部があるエチオピアの「待った!」がなかったら、MINURSOは無用の烙印を押され、国連はモロッコに乗っ取られたかもしれない。
しかし、「半年の間にモロッコとポリサリオ戦線西サハラ難民軍は、交渉の席に戻れ」という国連安保理決議案は、企んで功を焦ったモロッコを裏切り、真摯に国連憲章と国際法に訴える西サハラに期せずして味方することになった。半年と期限を切ったことは、2012年から交渉の席を拒否してきたモロッコに、圧力をかけることになる。この際、モロッコは交渉の席で、「西サハラ独立運動体は存在しない」とか「1976年にモーリタニア軍との戦争で殉死した独立運動創設者はアルジェリアに暗殺された」とか「国際社会はフェイク独立運動史に騙されている」とか、モロッコの説を主張すればいい。
40年間も分断された朝鮮半島で、平和解決を求める交渉が始まった。43年間、平和解決を求め続けてきた西サハラ民族に、交渉の機会を作ってください、、国連さん。
「なぜ、我々が、我々の(国連も含めて)いう事を聞かない国々を応援しなきゃなんないんだ」と、♠さんがツイートしたと、モロッコのメデイアが伝えました。 ムムッ!西サハラ国連決議のことかな?と期待に胸膨らませ全文をチェックしました。 ♠さんがモロッコを応援しないのは、2026年のモロッコ・ワールドカップ主催地のことでした。 ちょっと早とちりをしましたが、これも何かのご縁かな?、、
ラッキーカードの ♠さん、西サハラ平和交渉のほうもよろしくお願いいたします。
写真は西サハラ難民キャンプの少女です。 ユーチューブの「ラストコロニー西サハラ」でも彼女が案内役を務めます。Youtube URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
西サハラ難民の少女マハジューバ、彼女がユーチューブの「ラストコロニー西サハラ」を案内してくれます。
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2018年4月30日
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion7601:180501〕
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