「安倍内閣を倒せ、9条を絶対に守ろう」 - 東京で憲法施行71年を記念する大集会 -
- 2018年 5月 4日
- 時代をみる
- 岩垂 弘憲法
日本国憲法施行71年にあたる5月3日(祝日)、東京・江東区有明の東京臨海広域防災公園で、「9条改憲NO!平和といのちと人権を―5・3憲法集会」が開かれた。主催者発表で6万人が集まったが、森友学園にからむ公文書改ざん問題、加計学園獣医学新設問題、自衛隊の「日報」隠し問題などがいずれも未解決なのに、安倍首相が9条改憲に強い意欲を示していることから、会場では、「安倍内閣打倒」「9条改憲を絶対に許さない」の声が噴出した。
集会を主催したのは「5・3憲法集会実行委員会」。実行委を構成するのは、戦争をさせない1000人委員会、憲法9条を壊すな!実行委員会、戦争する国づくりストップ!憲法をまもり・いかす共同センター、九条の会などで、いわば、護憲を目指すほとんど全ての潮流による統一集会となった。
昨年も5月3日に同じ会場でやはり統一集会の「5・3憲法集会」が開かれたが、参加者は5万5000人で、今年はそれを上回った。
集会は午後1時から始まったが、開会前から、りんかい線国際展示場駅、ゆりかもめ有明駅から降りたおびただしい参加者が会場につめかけた。会場は海浜にあるため、海からの風が会場を吹き渡り、色鮮やかな組合旗や団体旗、のぼりがはためいた。
旗やのぼりから見て、労組、脱原発団体、平和団体、宗教団体、女性団体などから参加があったことが分かる。が、圧倒的に多かったのは、何も持たず、ゼッケンも着けない、いわゆる一般市民とみられる人たちだった。一人や、夫婦連れ、友人同士で参加した人が多く、家族連れや子ども連れもみられた。
開会のあいさつをした総がかり行動実行委員会共同代表の高田健さんは「安倍政権はいまや崩壊寸前である。しかも、朝日新聞の世論調査では、58%の人が安倍政権下の改憲に反対している。なのに、内閣支持率はまだ30%もある。政権は自然に倒れることはない。私たちの手で倒そう」と呼びかけた。
トークで登壇した作家・落合恵子さんは「安倍内閣はウソつき内閣。ウソにウソを重ねている。しかも、福島の人たちを苦しめ、福祉といのちをないがしろにし、戦争大好きの内閣である。(退陣は)そこまで来ている。あと一押しだ」と訴えた。
山内敏弘・一橋大学名誉教授は専ら改憲問題について語り、その中でこう述べた。
「憲法が施行されて71年になるが、第9条が改定されないできたから、日本は戦争に巻き込まれることなく、私たちは曲がりなりにも平和に生きてこられた。今こそ、9条が果たしてきた役割を積極的に評価すべきだ」
「安倍首相は、ウソをついている。9条に自衛隊を明記しても何も変わらないと言っているが、これはとんでもないウソだ。安倍内閣が制定した安保法制は自衛隊の限定的な集団的自衛権を容認しているではないか。まさに国民をあざむくものだ」
「先日、板門店で南北首脳会談があり、朝鮮半島の非核化、終戦、南北融和で合意した。素晴らしい内容だと思う。日本政府もこれを支持し、その実現に協力すべきだ。それには、まず、日本も非核とならなくてはいけない。つまり、米国の核の傘から脱却し、核兵器禁止条約に参加すべきだ」
閉会あいさつに立った総がかり行動実行委員会共同代表の福山真劫さんは「今日は、たくさんの人がいろいろなことを述べた。それらを集約すると、2点に絞られる。つまり、『安倍を倒せ』と『9条を絶対に守ろう』だ。これからも、この2点に向けて頑張ろう」と呼びかけた。会場は万雷のようなで拍手に包まれた。
集会後、参加者は2コースに分かれてデモ行進した。
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