本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(196)
- 2018年 7月 11日
- 評論・紹介・意見
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次元の研究
先日、驚かされたことに、「自然科学における次元の研究」があった。具体的には、現在、「11次元」まで理論的に解明されているとのことだが、この点については、「スーパーストリング(超ひも)理論」と言われるものが、現在の最先端理論であり、中心的な研究を行っているようだ。また、私自身の感想としては、「社会科学との、大きな違い」でもあったが、基本的に、「自然科学」も「社会科学」も枝葉の学問であり、二つが合わさった時に、「宗教」という「宇宙を示す教え」の全体像が示されるものと考えている。
別の言葉では、「天地自然の理」や「神の智慧」が「宗教の本質」だと思われるが、現在では、「特定の教団組織」などに加盟することが「宗教の実践」とも考えられている。つまり、100年ほど前に起きた「科学と宗教との戦い」において、科学が全面的な勝利をした結果、「宗教はアヘンであり、危険なものである」というような理解が、いまだに、人々の常識となっているようにも感じられるのである。
そして、「お金」が「現代の神様」となり、人々の行動規範を縛り付けているものと考えているが、この点については、間もなく、大きな変化が起こるものと想定している。つまり、「お金」は、基本的に、「信用」を形にしたものだが、「マネーの大膨張」が意味することは、「根底の信用が使い果たされた状況」を意味しており、実際に、現在では、「何も信用できないような社会」が形成されたことも見て取れるのである。
別の言葉では、「絆の断絶」が発生しているようだが、この時に、前述の「超ひも理論」が参考になるようだが、実際には、「ゼロ次元から3次元までの絆」を理解し、「人々の信用が、どのようにして形作られたのか?」を考えることである。そして、この点が理解できた時に、「経済学」を始めとした「社会科学」が、飛躍的な発展期を迎えるものと想定しているが、時期的には、たいへん近くなったようにも感じている。
つまり、「時代の激変期に、偉大な理論が誕生する」ということが、過去の歴史が教えることであり、今回も、同様の展開を想定しているが、今回は、過去300年間に発展した「自然科学の理論」が、「社会科学」に応用が可能な状況のようにも思われるのである。別の言葉では、かつての「ニュートン」のように、「なぜ、リンゴは、常に地球の中心に向かって動くのだろうか?」という純粋な疑問を持つ人々が、数多く出現することにより、「経済学を始めとした社会科学が、飛躍的に進化する可能性」であり、この時に、本当の「宗教」が理解され始めるものと思われるのである。(2018.6.12)
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G7の内部分裂
6月に開催された「G7」と、その直前の「主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議」では、「G7の内部分裂」が世界に露呈されたようだ。具体的には、トランプ大統領の暴走により、「G6対アメリカ」という構図が誕生した可能性だが、このことは、たいへん近い将来に、大きな変動を、世界の金融市場にもたらすものと考えている。つまり、典型的な「角を矯めて牛を殺す状況」のことだが、実際には、「貿易赤字」という「小さな欠点」を無理に直そうとして、「金融システム」という「経済の根本」、あるいは、「社会の全体」をダメにする可能性である。
別の言葉では、「自分の選挙」を有利に運ぼうとして、「国民全体」を不幸に陥れる可能性でもあるが、基本的には、「ポピュリズム(大衆迎合主義)」という「選挙に勝つためには、大衆の喜ぶ政策を実施しなければいけない」という状況が、現在の混迷に関する、最も重要な原因の一つとも言えるようだ。つまり、「国家財政」を犠牲にしてまで、「選挙に勝つ方法」を選択している状況のことだが、この点については、「国民」にも、大きな責任が存在するようである。
また、「6月8日の日経新聞」では、「スクランブル」という欄で「米金利上昇、打撃読めず」という記事が掲載されているが、この中で、米運用会社の「ピムコ」は、「世界経済と金融市場は、劇的な変化を伴う新しい局面に入る可能性がある」とコメントしている。つまり、これから想定される「世界的な金利上昇」については、「デリバティブ(金融派生商品)の完全崩壊」など、人類が、今までに経験したことがないほどの規模で、世界の金融市場に、大きな変化をもたらす可能性が危惧され始めているのである。
ただし、「日経新聞」としては、今までと同様に、「米金利上昇で、世界景気が低迷し、新興国で混乱が起きると、資金はリスクオフに向かい、円高や世界株安を招く可能性がある」ともコメントしている。つまり、今までと同様に、「大恐慌シナリオ」を想定しているようだが、この点については、今までに詳しく申し上げてきたとおりに、「20年前の話」とも言えるようである。
現在、危惧すべきは、「通貨や政府に対する信用崩壊」がもたらす、未曽有の規模での「大インフレ」だが、不思議なことに、現在でも、ほとんどの人が、この点を憂慮していない。やはり、「心理的な慣性の法則」という「今まで経験しなかったから、今後も経験しないだろう」というような安易な思考法が、いまだに、人々を支配しているようだ。(2018.6.12)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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