復興構想会議 原発議論めぐり対立/赤坂氏「復興とは 新たなヒトと自然を繋ぐ世界観を創ること」/梅原氏「原発事故、近代文明の悪をあぶりだした」
- 2011年 4月 14日
- 時代をみる
- 復興構想会議梅原猛赤坂憲雄
(4月14日23時55分)
「文明論として原発議論 扱いめぐり対立も、復興構想会議」(共同通信)
http://www.47news.jp/47topics/e/205058.php
以下少し引用させていただくと、
<「復興構想会議」初会合で、原発問題を議題とするか否かをめぐり、委員が対立>
<議長の五百旗頭真防衛大学校長は…「原発事故は危機管理的な状況にあり、任務から外すよう(菅直人首相から)指示されている」>
<しかし、・・・赤坂憲雄福島県立博物館長は「文明的な問題として、原発の問題を抜きにしては前に進めない」>と主張。<特別顧問で哲学者の梅原猛氏も「原発で生活が豊かになったが、その文明が裁かれている。この裁きに対してどう答えを出すか」>
<五百旗頭氏は会議後の記者会見で「原発の技術的な問題を議論することはできないが、原発を含む複合災害として国民全体で考える姿勢が大事だ」と“軌道修正”>(共同通信)
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今回の原発震災を「文明的な問題」 としてどう考えるべきか。震災後の赤坂氏、梅原氏の発言を少しだけ紹介させていただく。
赤坂憲雄氏の発言
<ここでの復興とはしかし、元に復することではない。未知なる地平へと踏み出すことだ。たとえば、東北から、新たなヒトと自然を繋ぐ世界観を創ることだ。そのためにこそ、人としての身の丈に合った暮らしの知恵や技を、民俗知として復権させねばならない。人智が制御しえぬものに未来を託すことはできない。>(讀賣新聞 2011,3,23)(引用はhttp://twitpic.com/4cdelz による。)
梅原猛氏の発言
<今回の事故は、あらためて近代文明の是非を問い直し、新しい文明を作るきっかけにもなるのではないか。まずは日本が率先して原発のない国を作り、それを世界に広げていくべきだと思う。
そのためにやるべきことは二つ。
まず、代替のエネルギーとして、太陽光エネルギーの研究をすすめるべきだ。
もう一つは、過剰なエネルギーを浪費するような生活から脱却すること。>
<原発の事故は、近代文明の悪をあぶりだした。これは天災であり、人災であり、「文明災」でもある。>
http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/14e6e18a6d22fe5395a8e2fb0784fdcd/
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「なんとか会議」なんて、どうせ『識者』に適当にしゃべらせて、官僚の描いた通りの内容でまとめる…、というつもりなんでしょうが、梅原氏や赤坂氏が入っているとそうもいかないのか…。本当の「識者」の方々には頑張ってほしい。そうでないと、日本は変革の最後のチャンスを逃してしまうのでは?
ところで政治家の皆さんは、いとも簡単に町や村ごと移転する話をぶちあげている。でもそこは離れがたい土地なんですね。これだけの災害が現におこっても脱原発を決断できない政治家が、ひとの生活のことは簡単に決断する。そういうのは決断力のある政治とは言わないんじゃないか・・・。
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