「子どもの安全基準、根拠不透明~市民の追及で明らかに」/元原発技術者・菊地洋一さん、浜岡原発の危険を訴える
- 2011年 4月 26日
- 時代をみる
「子どもの安全基準、根拠不透明~市民の追及で明らかに」
文部科学省は19日、福島県内の児童生徒の年間被ばく線量の暫定基準を20ミリシーベルトと通知した。こうした高レベルの基準で子供は守れるのか、この通知に猛反発する市民団体などは21日に撤回を求めて、参議院議員会館で政府と交渉した。この基準は国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を踏まえた暫定基準。暫定基準を上回れば、屋外活動を一日一時間に制限する。適用の可能性があるのは、福島、郡山、伊達三市にある13の小中学校と保育園や幼稚園で、暫定基準は8月下旬に見直しをする予定という。
この通知に対して「福島老朽原発を考える会」(東京)など三団体(約120人)が「一般人の被曝基準は年1ミリシーベルト。20ミリシーベルトでは子供は守れない」「暫定基準の決定プロセスが不透明」などと抗議。
文科省はスポーツ・青少年局健康教育企画室の田島博樹企画・健康教育係長ら、文科省と内閣府原子力安全委員会事務局の計4人が対応。
市民団体は「年5.2ミリシーベルトを超える区域は『放射線管理区域』とされ、法的に立ち入りが制限されている」「労働基準法では、暫定基準より放射線量が少ない『放射線管理区域』で18歳未満の作業を禁止している」。放射線の影響は一般的に子供の方が強いとされ、原子力安全委の委員が先週「子供は、成人の半分の年10ミリシーベルト以下の被曝に抑えるべきだ」と発言したこと、「福島県内の小中学校などの75.9%が管理区域基準を上回っていた」とする同県の調査結果についての見解もただした。また、暫定基準が「空間線量だけの積算で、食糧などからの内部被ばくは考慮していない」こと、助言要請された原子力安全委が会議も開かずに、要請からわずか二時間で総意として決めていたことなどが判明した。政府側はほとんどの質問に回答を避けた。(「東京新聞」4月22日付)
21日の対政府交渉の模様は以下の動画をご参照下さい。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1012
以下の動画は太田光征さんから送られてきたものです。ぜひご覧のうえ、原発の危険性について再度お考え願いたいと思います。
●YouTube – 心からの叫び!元原発技術者菊地洋一さん中部電力靜岡支店で訴えた
http://www.youtube.com/watch?v=gNWVljrvl3o
元原発技術者の菊地洋一さんが中部電力靜岡支店への浜岡原発停止の署名を提出行動に参加してくださいました。
思わず、話し始めた菊地さん。その迫力にその場にいたものすべてが氷付くほどだった。
その原発を創ってしまった者の心からの叫びを傾聴していただきたい。
その言葉を受け止めた中部電力靜岡支店の幹部の方々は、どう感じたのだろう。 2011年4月15日
浜岡原発とめても電気はだいじょうぶ
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。