【再掲載】6月15日(土)「一帯一路構想とアジア経済」(平川均)・世界資本主義フォーラムのご案内
- 2019年 6月 11日
- 催し物案内
- 世界資本主義フォーラム矢沢国光
- 主催 世界資本主義フォーラム
- 日時 2019年6月15日(土) 午後1時30分~5時 (受付開始 1時)
- 会場 本郷会館 東京都文京区2-21-7 電話 03-3817-6618
- 講師 平川均(名古屋大学名誉教授)
- テーマ 一帯一路とアジア経済
- 参考文献
- どなたも参加できます。資料代 500円
- 問合せ・連絡先 矢沢 yazawa@msg.biglobe.ne. jp 携帯090-6035-4686
http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=10136
アクセス 地下鉄本郷三丁目から徒歩5分 (下の案内図参照)
◆東京メトロ丸ノ内線「本郷三丁目」より徒歩5分。
*丸ノ内線「本郷3丁目」駅からの行き方:「春日通り方面」出口から出て左へ。大横町通りに出たら右折し、100メートル行くと三菱UFJ銀行のATMがあります。ここを左折すると三河稲荷神社。その隣です。
◆都営大江戸線「本郷三丁目」3番出口より徒歩6分
平川均報告要旨
今世紀に入り、アジアの経済構造は劇的に変化した。中国が、それまでアジアで圧倒的な経済力を保持してきた日本に代わってアジアの中心軸となった。そればかりでなく中国は世界の経済大国へと飛躍し、アメリカが覇権に挑戦する国として脅威を感じる存在にもなった。米中貿易戦争の本質は、単にアメリカの貿易収支赤字問題でなく、覇権の問題であることがますます明確になっている。そして、この対立は、かつての資本主義と社会主義のイデオロギー対立に代わって、「自由主義的資本主義と国家資本主義」のイデオロギー対立への様相を呈し始めている。
本報告では、上記の世界経済の構造転換が生じた基本的構造について考察する。そのためにアジア地域を認識枠組みとして、アジア経済の成長・発展を捉える。さらに、2013年秋に中国の習近平国家主席の打ちだした「一帯一路」構想を、1960年代後半に始まる東アジア経済の発展の潮流の中に位置付け、その成功の上に打ち出された新たな市場創出の試みであると捉える。同時に、その構想を中国の覇権と国際公共財の提供の2面性を持つ構想であることを指摘する。結論として、克服すべき課題があるものの、「一帯一路」構想が世界経済に新たなフロンティアを誕生させているという意味で、新段階の可能性のあることを指摘する。
まず、1.「一帯一路」構想とその意義を考える。次いで2.「世界経済の中の高度化するアジアと中国」で東アジア経済に焦点を当てて、世界経済の枠組みの中でのアジアの位置を確認する。3.「アジアの経済統合と変わる成長メカニズム」において、アジア地域をひとつの経済と捉え、地域の成長のメカニズムを抽出する。次いで4.「一帯一路」批判とその考察」において、この数年に急速に高まった「一帯一路」批判とその原因について考察し、最後に、中国の「一帯一路」の意義とその可能性を指摘する。
(1)平川均、東アジア経済統合のあらたな展望、アジア政経学会『アジア研究2018年10月号』
(2)平川均、アジア太平洋からインド太平洋へ:中国の「一帯一路」が変える構造転換の構図
http://www.world-economic-review.jp/impact/article1048.html
(3)平川均、「インド太平洋」は新しい経済のフロンティア
http://www.world-economic-review.jp/impact/article1130.html
(4)平川均、デジタル時代に新たな飛躍を目指すインド
http://www.world-economic-review.jp/impact/article1291.html
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2019年7月以降の世界資本主義フォーラムの予定
7月27日(土) 五味久壽(立正大学名誉教授) 中国経済のゆくえ
9月 7日(土) 馬場敏幸(法政大学教授)「金型産業にみるアジアのグローバル・バリュー・チェーン(GVC)の変化」
岩田昌征[ソ連・東欧社会主義の評価とその崩壊・市場経済化の意味]
(論者未定)米日欧の財政危機とMMT(現代貨幣理論)
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