本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(226)
- 2019年 6月 11日
- 評論・紹介・意見
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人類最古の哲学問題
最近、気付かされたことは、「社会科学」が、「経済学」や「マネー理論」だけではなく、「哲学」を意味している事実だったが、実際には、「自分とは、いったい、何者なのか?」が、「西洋哲学」や「仏教」などが、最も悩まされた大問題だったようにも感じられるのである。つまり、「一切は空である」という「仏教の教え」を理解しようとした人々が、「心だけは、自分のものである」と理解し、その後、「唯識論」を展開し、また、「近代の西洋哲学」においては、「デカルト」が「我思う、故に我あり」という言葉により、「自分」を理解しようとしたのである。
そして、私自身も、「ライフワーク」として、「お金の謎」や「時間のサイクル」、そして、「心の謎」を考え続けてきたが、過去半年の間に、「閃き」によって得られた「仮説」は、「神が創った肉体に、神の分身である魂が入った時に、心が発生する」というものだった。しかも、「心だけが、人間が自由にできるもの」であり、また、「心が動いた時に行動が発生し、その後、感情や絆が生まれる」という点にも気づかされたが、この仮説により、「デカルトの言葉」や「唯識論」を検証すると、単純な間違いが存在したようにも感じられるのである。
具体的には、「デカルトの言葉で、『我』という言葉が、何を指しているのか?」ということだが、実際には、「肉体」と「魂」、そして、「心」が合わさった状況とも思われるのである。つまり、「心が肉体を動かし、行動が対象物に向かった時に、感情や絆が生まれる」というように、「人間の心や行動、そして、感情や絆」を、より細かく分析することにより、「人間の正体」が、はっきり見えてくる可能性である。
より詳しく申し上げると、「自然科学」や「実体経済」は、「神が創った世界」に属しながら、一方で、「社会科学」や「マネー経済」は、「人間の心が決定する社会」のために、「技術的な発展が、地球環境を破壊する可能性」が発生したことも理解できるのである。つまり、「原子力」や「過剰なマネー」などの存在により、「人類が、地球上に住めなくなる可能性」が出てきたわけだが、この点については、究極の「本末転倒状態」とも言えるようである。
具体的には、「人類の欲望」が制御できなくなった時に、「地球」そのものが、「人類」を許容しなくなる可能性のことだが、この点に関して最も大きな影響を与えてきたのが、「デリバティブ」や「マネー」の「大膨張」でもあったようだ。(2019.5.10)
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人口知能と人間頭脳の違い
人工知能(AI)の発展には目を見張るものがあるが、残念ながら、人間の頭脳と比較した場合に、決して、越えられない壁があるものと考えている。具体的には、「閃き」のことだが、この点については、哲学者の梅原猛氏が述べられているように、「懐疑心」という「純粋な疑問」を抱き続けていると、「ある瞬間に閃きが得られ、答えが出る」というものである。そして、この点については、私自身も、何度も経験したことであり、また、「エジソン」も「99%の努力と1%の霊感」という言葉で説明しているものと考えている。
また、この点を、私自身の「心の仮説」で考えると、さまざまな事象に対して、「何故」という疑問を持った時に、人間の誕生とともに発生した「心」が、「魂」の奥深くまで突き進む状況が想定されるようである。つまり、「般若心経」が教える「般若」、すなわち、「神の智慧」に到達する状況のことだが、この時に、「魂からの光」が心を照らすものと考えている。別の言葉では、「面白い」という言葉のとおりに、「顔が輝く状況」であり、この時に、「人生の醍醐味」を感じることが多いものと感じている。
このように、「神が創った世の中」において、「心」だけが「人間の所有物」とも思われるが、「AI(人工知能)」については、人類の「意識」や「行動」の結果として発生した「データ」の解析、あるいは、「将棋」や「語」などの「ゲーム」のように、「複雑な計算」については、すでに、人知をはるかに超えた状況とも考えられるのである。つまり、かつて、「人力車が機関車に取って代わられた状況」のように、「人類」の苦労が減少するものと思われるが、この時の問題点は、「人類が、より生産性の高い仕事を、どれほど達成できるのか?」ということだと考えている。
具体的には、行動に発展した「科学技術文明」を使いながら、「平和で友好的な社会」を形成することでもあるが、この時に必要な条件は、やはり、「哲学」や「経済学」などの「社会科学」が飛躍的な発展をすることでもあるようだ。つまり、「ニュートン」が「物と物との関係性」である「重力」を発見したことから、「自然科学」や「技術」が飛躍的な発展をしたように、今後は、「お金の謎」のみならず、「心の謎」が解明されることにより、「悩みや苦しみが無くなる時代」が到来する可能性である。
別の言葉では、「地球と共生する人類」のことでもあるが、この時の必要条件は、やはり、世界的な大インフレの発生により、人類が、本格的な「覚醒」をすることであり、この時期も、たいへん近くなっているようにも感じている。(2019.5.10)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
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