はじめてのオランダとハンブルグへの旅は始まった(4)アムステルダム国立美術館 1
- 2019年 7月 29日
- カルチャー
- 内野光子
6月26日、今日は一転して涼しい、過ごしやすい朝だった。朝食のバイキングは、目移りするが、5泊することでもあるし、体重管理もあるしで、あまり欲張らずに行儀よく?済ませた。きょうは、国立美術館、9時過ぎにホテル前のトラム停留所から2番で、きのうのゴッホ美術館の一つ手前で降りればよいはずだ。24時間チケットを車掌さんから買う。トラムの中央車両には、必ず車掌さんが席にいるので、チケットの自動販売機が苦手でも、何となく安心感がある。
美術館前は、すでに、かなりの人で、正面には、見たことのある、赤い文字の”I am”のモニュメントが迎えてくれた。例のダジャレとでもいうのか”Iam”と、”amsterdam”をドッキングさせているのだが、ただいま、作業中で、”Iam”の後ろの白い文字を読むとamazon? ということになるらしい。 美術館がこの建物に移転して開館したのが1885年とのこと。アムステルダム中央駅と同じ、ペトロス・カイバースの設計による。なんと美術館の地上階の中央は、一般道路が通り抜けになっていて、自転車の往来も頻繁である。
I amamazon・・・と読めるが、モニュメントはただいま工事中らしい。
受付で、日本語のオーディ・ガイドがあるというので借りたが、ここでもガラケーの私 は、操作に戸惑う。私は、ふだん日本ではこの種のガイドは借りないことにして、気ままに自分のペースで鑑賞することにしているのだが、ここでは、あればありがたく、選択的に拝聴した。まさに「名画」が目白押しなので、どういう順序で回ればよいのか、いささか迷いもした、というより迷ってしまったのである。フロアガイドを落ち着いてみれば、それなりにわかりやすかったのだが、ともかく17世紀前のゼロ階の展示はスルーすることにした。
2階の中央の細長い部屋が「名誉の間」と名付けられ、レンブラント、フェルメール、ロイスダール、カイプなどが並ぶ。
絵葉書より、フェルメールの「恋文」と「牛乳を注ぐ女」、ほかにも「デルフトの小路」「手紙をよむ青衣の女」があった。
レンブラントの「夜警」は、かなりの大作と知る。その前で、小学生たちが、学芸員の話に耳を傾けている。こんな光景があちこちで見られたが、日本の展覧会では、あまり見かけない光景ではある。この部屋ではレンブラントの「ユダヤの花嫁」も人気のようだった。
いずれもレンブラントだが、「老女の読書」も気にかかる絵だった。レンブラントの「自画像」は、現在、プラド美術館に貸し出し中とのことだった。
昼食も忘れ、途中、アップルケーキでのお茶を挟んで、6時間くらい滞在したことになろうか。連れ合いが熱心に写真やメモを取っている間、私はベンチで休んだりしていることもあったし、もう一度確かめたいと部屋を行き来したり、フロアを上がったり下がったりもした。
まん中のクッキーには、アムステルダムの市の紋章「アンドレの十字架」が焼かれていた。かなりのボリュームのあるアップルケーキも、美味であった。
デフルトの陶磁器の展示も見ごとなものだったが、申し訳ない、駆け足で通り過ぎることもあった。
初出:「内野光子のブログ」2019.07.26より許可を得て転載
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〔culture0833:190729〕
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