Cataluñaの氾濫とガウディ
- 2019年 10月 20日
- 交流の広場
- ガウディカタロニア山端伸英
日本語で言うカタロニア地方の状況が危機に至っている。童子丸氏などの適材が『ちきゅう座』にはいるが緊急速報として手短に日本に向けて一報しておきたい。
カタロニアは第二次大戦中からナチス勢力と組むフランコ政権との市民戦争の基地であり、メキシコに亡命した『スペイン共和国』の基軸であった。その後はスペインにおける工業発展の前衛基地となって現在に至っているが。その間も技術や文化の発祥地としてヨーロッパ文化を盛り上げている。
しかし、フランコ以降もスペイン保守主義との確執は続き、カタロニア語は遂にスペイン語の浸透を許さず現在もその影響力を守っている。
ここ数年来の独立運動はスペイン側の経済的停滞や汚職政権の権威主義化および王権の痴呆化(フィリップ6世/フェリペ6世)などに対する自治の主張から始まっている。フェリペ6世は、カタロニアを不忠誠であると全国民の無知に訴え続けている。また彼は『ラテンアメリカは征服期にスペイン人の多くの志士を殺した罪をスペインに詫びるべきだ』とも声明している。何という無知であろうか。
今回も、前の独立運動の主要リーダーたちへのスペイン側裁判判定に対するカタロニア市民の怒りから発しているが、日本のネトウヨ風の反動勢力の挑発や脅し、反抗勢力を装った破壊活動も絡まって市民の街頭活動は危険度を増している。
破壊活動が過激さを加えている。筆者がこの記事を書いている時点では建築家ガウディの「サグラダ・ファミリア」をはじめとするカタロニアの誇る芸術遺産がいま、危機に瀕している。日本の左派勢力は『書を捨てて』カタロニア市民への連帯声明を呼びかけていただきたい。 2019 10 18 Mexico City。
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