「東電の失敗――安全よりコストとメンツを優先してきた」など―地震と原発事故情報 その74
- 2011年 5月 20日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
5つの情報をお知らせします(5月19日)
1.『「福島第一原発」生みの親 東電元副社長(豊田正敏氏)が答える』
「東電の失敗―安全よりコストとメンツを優先してきた」
2.『原子力ポスターコンクール中止へ―文科省』
3.『「原子力がなくても電気は大丈夫!」をわかりやすく説明した
無料パンフ「ホントに環境にやさしい電気とは?」ができました』
4.『「原発やめろデモ!!!」不当逮捕、一人が今日釈放されるも
もう一人はまた9日間の勾留延長!
5月20日(金)「救援飲み会」を開催 (園良太)』
5.『ボランティアをボランティアするグループができました!』
★1.「福島第一原発」生みの親 東電元副社長(豊田正敏氏)が答える
「東電の失敗――安全よりコストとメンツを優先してきた」
東電の企業体質について、旧経営幹部が初めて率直に語った。単なる会社批判ではない。会社最大の危機に瀕する今だからこそ、痛切な苦言を受け止めてほしい。
いまの経営陣はダメだ
・今回の事故直後には、武藤(栄・副社長)君にも何度かメールして、「循環系の熱交換システムを外付けで設置して、冷却水を冷やして原子炉に戻せ」と言っているんですが、反応はないですね。
・今回の津波被害で、最も大きな分かれ道になったのは外部電源を喪失した後に、ディーゼル発電機がやられてしまったことです。原子炉建屋には、津波による被害はなかったんですから、ディーゼル発電機を原子炉建屋内に入れておけばよかったんです。
・原子力というのは、どうしても負の側面がある。安全が最優先で、次は信頼性です。経済性も重要ですが、それは3番目。それなのに、いまの人たちは経済性ばかりを見ている。データ隠し事件などで地元の信頼を失っても、まだ「経済性」と言っていたんですから、困りものですね。
・私が在籍していた当時の木川田一隆社長は、顔を合わせるたびに、「原子力は、安全を最優先にやってくれよ」とおっしゃっていたものですが。
・豊田正敏氏=87歳。東京電力元副社長。東電が福島第一で原子力発電を始める際の現場責任者の一人として、建設予定地の選定や、設計会社への発注などにあたった。(週刊現代5月28日号の文章の一部抜粋)
★2.「原子力ポスターコンクール中止へ―文科省」
子どもへ原発推進押し付けは大問題
朗報。原発推進をテーマにした小学、中学生らによるポスター・コンクールが見送られた。1994年から主催してきた文部科学省と(経産省)資源エネルギー庁は「フクシマ原発事故が収束しない中で、当面コンクールは、ふさわしくないと判断した」という。子どもたちに、原発の利点や安全性のみを強調する内容の刷り込み(福島事故でそのウソが、天下に明らかになった)をして来た国の「行政の誤り」こそ追及されるべきだ、と思う。
原発については賛否が多くあるのに、一方的に子どもに原発推進を押し付ける、教育行政の大問題。たとえば、昨年のコンクール応募要項は「地球にやさしい原子力発電」「五重の壁で、安全を守る発電所」「電気のごみは、地下深くへ、きちんと処分」などの内容。―これらの大きなウソは、福島事故で、残念にも証明された。小、中学生の原子力ポスターコンクールは、「当面中止」でなく、永久中止とすべきだ。今後は、教育の場でのさまざまな原発推進をやめさせるべく、教育労働者は、ぜひ努力を―市民も連帯してがんばろう。(柳田)
★3.「原子力がなくても電気は大丈夫!」をわかりやすく説明した
パンフレット「ホントに環境にやさしい電気とは?」ができました。
無料です
編 集:環境とエネルギーを考える研究会
編集協力:市民エネルギー研究所「太陽光・風力発電トラスト」運営委員
発 行:(財)大竹財団 B6判 13頁
電力会社の「電力足りないキャンペーン」に乗せられないためにも、今私たちにとって一番大切な情報を、データとイラストでわかりやすく紹介しているこのパンフレットをお勧めします。持ち運びにも、お友達に広めるのも最適です。
CONTENTS
・電気はどうやってつくられるの?〈それぞれの発電システムの問題点〉
・原発の問題点、大きくは3つ
・原発分がなくても電力は足りている
・それでも原発を推進するのはなぜ?
・再生可能エネルギーを組み合わせた電気をつくろう
たんぽぽ舎でも頒布しています。
お申し込みは、電子メールか、FAXで、ご氏名、送付先住所、電話番号をお知らせ下さい。10部までは送料100円をお願い致します。
同封の振込用紙か、郵便切手をお送りくださる場合は郵便書簡(60円)をご利用になると安価になると思います。11部以上をご希望の場合は、ご相談下さい。
★4.「原発やめろデモ!!!!!」不当逮捕、一人が今日釈放されるも
もう一人はまた9日間の勾留延長!
5月20日(金)「救援飲み会」を開催 (園良太)
・5月7日渋谷の「原発やめろデモ!!!!!」で不当逮捕された2人のうち代々木署に勾留されていた1人が18日夕方に12日ぶりに釈放されました。
しかし原宿署のもう1人は不当にも「勾留延長」がつき、何とさらに9日間(トータル20日間以上)も勾留されることになります。警察・検察と裁判官の暴挙は許せません。
去る5月17日には東京地裁で2名の「勾留理由開示公判」がひらかれました。救援会ブログによると、傍聴席を上回る傍聴希望者が駆けつけ、中に入れなかった方もいました。出廷した2名はとても落ち着いた様子で、ときおり笑顔をみせるなど元気な姿を見せてくれました。公判の内容は、警察―東京地検―東京地裁の共犯関係をあらためて確信するほどひどいものでした。逮捕にいたる法的根拠も被疑事実についてもなにひとつ具体的に釈明できず、必死にごまかそうとする関洋太裁判官。それを弁護士が徹底追及し、傍聴席からも次々とブーイングが飛びまくるという、まれにみる熱い法廷となりました。
このひどい決定と法廷のあり方へ、多くの方の関心や取材をお願いします。
詳細は救援会ブログ:http://57q.tumblr.com/
今回の人権侵害の数々(前編):http://57q.tumblr.com/post/5569474036
・さらに弁護士費用などが必要になるため、救援カンパを募集しています。郵便振替用紙に「5.7原発やめろデモ!!!!! 弾圧救援会」とお書きください。
ゆうちょ振替:口座番号:00140‐2-750198 口座名称:ミンナノキュー
他銀行からの振込の場合:019(ゼロイチキュウ)店 当座 0750198
・そしてデモ主催者が5月20日(金)20時~翌朝まで「救援飲み会」を開催!
チャージ代と、お酒やフード代の一部が救援カンパになります。
場所はJR高円寺の「素人の乱なんとかBAR]です。
地図:http://trio4.nobody.jp/keita/shop/16_nantoka.html
詳細情報は http://57nonukes.tumblr.com/post/5626969360
次回6月11日の全国アクションに向けて、こんな嫌がらせ逮捕には負けずに一緒に盛り上げて行きましょう
★5.「ボランティアをボランティアするグループができました!」
被災地から疲れてお帰りのボランティアの方々を、ぜひケアしてさしあげたいと願う臨床家たちのボランティアグループができました。
グループ名は「Cure East Japan」といいます。
これは、早稲田大学講師の西條剛央さんが立ち上げた「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の一環として作られたグループで、鍼灸,指圧、マッサージ、カイロ、アロマ等の治療士たちが集まっています。
学生さん、看護師さんエトセトラのボランティアはもちろんのこと、消防士さんも自衛隊の人たちもみんな面倒見ますから・・・と腕まくりして待っている状態です。
最初の1回は無償ですが、無償だと受けにくいという方用に義援金箱も置いてあります。
義援金は「ふんばろう東日本支援」の「重機免許取得プロジェクト」に託す予定。連絡はこちらへ。http://cureeastjapan.jimdo.com/
よろしくご利用ください。(メルマガ読者の鍼灸師・田中美津さん)
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