12・7徐京植氏講演会「荒野に呼ぶ声ーー近代以降の朝鮮の詩人群像」のご案内 @津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス
- 2019年 11月 2日
- 催し物案内
- 長澤美抄子
在日の思想家、文筆家として名高い徐京植氏の、これまであまりなかった分野の講演会が12月7日に千駄ヶ谷で、津田塾大学同窓会主催で開催されます。
題目 「荒野に呼ぶ声ーー近代以降の朝鮮の詩人群像」
韓国朝鮮の詩人と彼らの詩をめぐってお話していただく、貴重な機会です。
深い思索と含意に富む著作を数多く発表されてきた徐京植氏は
音楽論と美術論にすぐれ、その異才を発揮されてきました。
しかしこの知識人の真骨頂は、
著書『詩の力』にも示されているように、やはり文学です。
そして、世界を見つめる厳しい目と民衆を見守る温かな目で
今の日本の隣国、隣人たちに向ける冷ややかな眼差しに対して抱いておられる、
思いもお話しいただけるでしょう。
「この国の戦後民主主義はメッキに過ぎなかったのか」と
の突き刺さる言葉を私たちがどう受け止めていくか、ともに考える機会にもなることと思います。
申込みが少しずつ増えてまいりましたが、まだまだ少ないので、ぜひこの機会にご参加くださいませ。
チラシを添付します。
会場はJR千駄ヶ谷駅の真ん前の津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス内です。
まず、メールで事務局に直接お申し込みください。
お申込み先は次のアドレスです。津田塾大学同窓会事務局のEmail: ogoffice@tsuda-jyuku.org
電話でお申し込みもできます。03 3478 1972
FAXはこちらです。03 3478 1973
この講演会についてのお知らせが以下のホームページにも掲載されています。そこからお申し込みもできます。
http://www.tsuda-jyuku.org/project/news/20
★徐京植氏からのメッセージ★
日本で生まれ日本語を母語として育った私は、 長い間自民族の詩人たちについて無知でした。 1970年代以降の民主化運動の過程で素晴らしい詩人たちの存在を知ることになりましたが、本格的に彼らについて知ることができたのは、金学鉉(キム・ハッキョン)著『荒野に呼 ぶ声 ―恨と抵抗に生きる韓国詩人群像』(柘植 書房)という書物によってでした。初版が出た のは1980年のことです。
金芝河(キム・ジハ)の詩は当時、韓国国内では 発禁でしたが、日本では広く読まれていました。 彼の詩の数々、とくに「灼けつく渇きで」を、 それこそ私は、渇きに苦しむ人のように繰り返 し読みました。
金芝河以外にも、申東曄(シン・ドンヨプ)、申 庚林(シン・キョンリム)、梁性佑(ヤン・ソンウ)、 尹東柱(ユン・ドンジュ)、といった詩人たちの 作品世界はなんと熾烈で、凄絶で、真実である ことか。 彼らの作品を聴衆の皆さんとともに味わいながら、韓国人(朝鮮民族)の詩的情緒の世界、 さらに、現代世界において「詩」がもつ意味に まで想像と考察を広げたいと思います。日本人 の皆さんにとっても、「隣人」の心の奥を想像 するために必要なことではないかと考えます。
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追加情報
「和算ー日本の数学の歴史」と題して、上垣渉 三重大学名誉教授による講演会が
11月16日(土)13:30−15:30に同じく千駄ヶ谷キャンパスで開催されます。
ご関心がありましたら、ぜひこちらの方の受講もご検討くださいますようお願いします。
まだ空きがたくさんあります。
http://www.tsuda-jyuku.org/event/announce/89
日本独自に発達した数学、和算の歴史は、江戸時代前期から始まります。
やがて"算聖"と崇められた関孝和によって和算は高度な発展を遂げましたが、 一方では、庶民が楽しみながら取り組める"大衆的な数学"の一面も。明治時代に西洋数学を受け入れる土壌となるまでの和算の基礎と発展について学びます。
以上
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