テント日誌10月31日
- 2019年 11月 3日
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経産省前テントひろば1807日後
姿を見せぬ鳩と雀、自立したのかな 10月26日(土)
昨日の大雨は何処へ行ったのやら、今日は朝から晴れ上がってラッキーでした。でも経産省前へ向かう電車の中でレギュラーのOさんから風邪で欠席とのメールを受け取りショック!昨日の雨でぬれたのかな?と思いながら経産省前に着いたら、準備中。高級自電車のNさんも手伝ってくれて助かった。
8年以上も身体をいたわりながら脱原発を訴えて座っていること経産省の人達にはわかって欲しいものだ。そして早く危険な原発から撤退して欲しい。
テントの前はいつもの土曜日より人通りは多く、経産省の看板をスマホで写して行く人が多かったのでびっくり!
大臣が変わったせいなのか、それとも一種のゲームだったのか?
昨日雨の中に座っていて寒くなったと珍しく抗議行動にも参加せず帰ったレジェンドSさんがちょっと心配だったが、今日も痛い腰をだましだまし来て下さった。天気予報では夏の陽気とのことだったのでTシャツを着てきたが、やはり2時過ぎると薄ら寒くなり羽織るものを持って来て良かった。
今週も鳩も雀も姿を現さなかった。
秋になって木の実など餌が豊富になったのかな?
自立しているのだったら喜ばしいけれど…ちょっと気になる。
おしゃべりしたり週刊金曜日を読んだりしていたらあっという間に3時になって撤収して帰路につく。(I.K)
台風被害から復旧について思うこと 10月27日(日)
連日、テレビで報道されている台風の被害は予想をはるかに上回っている。その実態が明らかになるにつれて、台風には従来とは違う対応が要求されているように思えてならない。10月22日に予定されていた「即位のパレード」が延期される事態を招いた台風の威力だが、連休毎に日本列島を直撃した感のした台風はこれからも続くように思う。
台風は当たり年があって集中する年とそうではない年があるように伝えられてきたがそういう傾向を超えて毎年頻繁にやってくるのではないだろうか。台風だけでなく、集中的な豪雨なども含めて気候変動による自然災害の恒常化と考えてもいいのだと思う。地震が活性期に入ったと言われることとも対応するのかもしれない。どう、名づけてもいいのだが、台風などの自然の脅威が年々と大きくなって行くことは避けられなく、それに対する対応策も長い射程も含め考え直されるべき時期にきているのではないか。
今回の一連の台風の被害の甚大さを時間が経てば経つほど知らされるという事態をテレビなどで見ながら胸を痛めている。ボランティアに行きたいと連れ合いに言ってみるが、なかなか身体が動かない。被災地の人々が浸水で泥まみれになりながら、見通しのない復旧のことを嘆いていると人事だと思えない。政府は四の五の言わず復旧に全力を投入すべきだ。自衛隊は災害救助の部隊に改編すべしというのは僕の考えだが、それはともかくとしても、積極的に使うべきである。災害からの復旧にむけた迅速で適切な対応は必要だし、そうした対応を説に臨むものだが、それを超えた対策が必要だと思う。私は今回の一連の台風のもたらしたものをみながら、日本列島改造論のことを思い出していたのだが、これからは列島改造論のようなものではなく、日本列島保全論のようなものが必要ではないかと思ったのである。
日本列島改造論は田中角栄によって提起された。これは脱農業と産業化を根底とする日本列島の改造論であったが大きくいえば日本列島の開発論でもあった。これはダムや原発を創出してのエネルギー革命を中心にしたものだったともいえる。これは貧困の脱出(貧しさからの解放)が根にあり、ある意味では達成(程度の問題として)し、経済の高度成長の停滞とともに現在に至っている。
高度成長はもうないのであるが、それを夢見ながら「失われた何年か」をすごしてきたのが、日本経済だが、その転換を一方でさけばれてきた。経済の高度成長でなく、別の道をも。この議論は続いてきたが、明瞭な方向性(構想)がもたらせないできたとも言える。それは難しい事なのだと思う。
ここにもたらされているのが、気候変動という自然の変化であり、それがこの列島と住民の生活を災害という形で直撃している。これは自然を技術(科学技術)で、つまりは自然の事物を改変・加工してきたことの再検討が促されているということであるようにおもえてならない。自然災害は自然の脅威であり、自然からの人間社会への警告ともいえるが、それは科学技術を開発として駆使することへの警告と受け取ってもいいように思う。これは僕の私見だが、そう思うのである。技術は生活にはなくてはならない。技術なくして生活は考えられないのであり、反技術というのではない、ただ、技術は万能なものではなく、肯定的なものと否定的なものがある。かつては科学技術万能という信仰が支配していた時期もあるが、現在ではその肯否が技術において問われる。日本列島改造論(開発論)から日本列島保全論への転換はそこに媒介される技術の転換ということが根幹になる。一例としては原子力発電のようなものが考えられる。原子力発電から再生エネルギー(自然エネルギー)の転換は開発技術の転換である。これは今回の台風で言えば、千葉(房総半島)の停電のことを考えればいいといえる。この停電は東電(電力事業体)が、原発維持(再稼働も含めて)に金を回し、地域住民の生活の電気の保全への投資を怠つてきた結果である。その程度はともかく、東電などは、原発維持に金をつぎ込んで地域住民の電気の維持には必要な金を削減してきたのである。これは東電を含めた電力事業体の事業の基本方向の問題である。原発はその供給面でも需要面でも行き詰まっているが、その転換をなし得ないでいる現状が千葉での停電という事態を招いたのである。少なくともそれをより大規模で深刻なものにしたのは疑いない。
日本列島の脱自然化(自然の改変・加工)はある意味で長い歴史を持つものであり、稲作をはじめとする農業はその初めだったといえる。ただ、この技術を媒介にした自然の改造は自然の循環のうちにあり、自然の改造ではあっても、自然の破壊(生態系の破壊)にまでは至らなかった。近代科学技術には自然の循環を破壊するものもあり、そこが違っている。原発は典型である。日本列島の保全には技術は不可避なのだが、それには自然を改変・加工する技術の見直しが不可欠である。自然の循環を破壊しないで可変・加工していく技術が模索されるのだろうが、自然の脅威に対する治水を含めた技術は困難であれ見出されなければならないのだ。
生活に即した、かつては農業の即してあった治水の技術もふくめた列島保全のための技術(知恵)は発見されて行くと思う。荒れ放題になった里山の保持なども見直されると思う。誰がそれをやるのかという難問はあるが、脱農業ともに進展した都市化(住宅の改善)などの生活環境が、自然の保全のためにいろいろと見直される必要がある。無計画とは言わないが、自選環境を考えない宅地化も含めて大きな意味で僕らの生活環境の見直しである。これらのために、いま、一番必要なことは私たちが日本列島保全ということに気がつくことである。(三上治)。
東電の東海第二原発への融資はひどいものだ 10月28日(月)
今日の天気は予報通りの晴天で暑くもなく寒くもなく、座り込みには丁度よい日であった。早番のSさんと経産省前に向かうと金曜担当のKさんが待っていたのでビックリした。どうしたの?と訪ねると、午前中に経産省で開かれた会議を膨張したのだが早めに終わったので、我々がもうすぐ来るであろうと思って待っていてくれたとのこと。相変わらず精力的に活動しているようで頭が下がる。だが肝腎の会議の方はかなり専門的だったようで彼でさえよく理解できなかったようだ。それというのも会議の内容はホームページに揚げてあるのでパソコンで確認してほしいというだけの対応で傍聴者にはペーパー1枚渡されなかったとのこと。一般公開と言っても形だけであることがわかる。これが彼らの言うペーパーレス化の中味である。寄らしむべし、知らしむべからずということであろう。今後、これに対してはパソコンを携帯していくしかないでしょう。
彼も手伝ってくれたので準備は順調に進み12時前には終わりました。
私は持ってきたおにぎりを食べ始めましたが、早番のSさんは道行く人々にトラメガでアピールを始め1時までたっぷり演説をやり抜きました。その熱心さに頭が下がりました。今日は初めての方、久しぶりに来られた方があった。
初めての方は常連のOさんの友人で宝塚市に住んでおられて地元で色々活動されておられるが、今日は別の用事で上京されたのでOさんが(月)当番なので訪ねてこられたのである。別の用事というのは、学徒出陣された方が始められた、12・1不戦の集い、講演会の準備のためでした。そのビラをア持ってこられていたのでアベ政権が戦争のできる国造りをやろうとしている時のタイムリーな企画なのでお預かりした。
もう一人の方はテントを建てた当初に寝泊まりしていた蔵屋敷さんの彼氏だったという人。自称右翼を名乗り、新天皇は6か国語を操ってすごい外交をやっている、韓国に行って日本人だと言ったら追い払われてひどい目に遭ったなどなどと捲し立てていた。ひとしきり反論したが納得せず物別れに終わりました。彼の物言いは上から目線なので反感を買ったのではないか、と思います。韓国に行って日本は韓国に鉄道を作ってやった、などで近代化を促したなどと言えば反感を買うのは当たり前でしょう。
最後に。東電の取締役会議がきょう開かれて東海第二原発の再稼働のために2200億円融資することを決定するというので東電本社への抗議行動が緊急に行われるというので参加してきました。原子力規制を監視しようニュースを発行している人達の呼び掛けで集まったのは15、6人でしたがしっかりと抗議文を読み上げ通行人にもアピールできた30分でした。通行人には突如として現れた我々にビックリして慌てて立ち去る人が続出しました。周りで働いている時間に抗議するのも意外と効果がある、と思いました。
経産省前に戻ってみるとレジェンド・Sさんが早番のSさんとトラメガでアピールしていました。ひとしきり終わった所で時間が来たので撤収しました。(保)
経産省の役人にも少しはましな人(?) 10月29日(火)
午前中に私用を済ませてから経産省前に2時過ぎに到着すると、冷たい雨の中に4名がじっと座っている。朝からの雨で気温も15度くらいで寒く、いつもより通行人も少ない。
隣に座ったS女史は大臣の不祥事での辞任をめぐって、経産省役人にも少しはまともな方々がいるのではないかなどと愚痴る。雨も4時過ぎて漸く小ぶりになったところで、無事に5時前に撤収完了。あと2か月の座り込みで今年は終わる。だが来年も経産省前テントひろばの座り込みは続く(O・E)
文科省前の人だかりに寄ってみたが 10月30日(水)
12時前、文科省前に人だかりがあったので、萩生田は辞めろと抗議行動と思い、寄ってみた。大違いで、なんとチコちゃんと鈴木スポーツ庁長官・元水泳選手が踊っていた。集まっていたのはスーツ姿の官庁職員。オリンピックの宣伝のようだった。こちらが前の方に行き、のぞき込んだらスーツの男性スポーツ庁職員が寄ってきて、「そこはカメラ撮影に入るからどいて」と言った。「萩生田が若い人の生き方にかかわる入試問題にあんなひどいことを言っているのに、踊っているなんて」「この抗議を伝えてください」と言う。チコちゃん・NHKもやっぱりどうしようもないね。あいちトリエンナーレ問題の最中に文化庁長官をチコちゃんの番組に出した「そのセンスを疑う」と新聞で批判されていたが、今回もまったく同じだと思う。チコちゃんも人気に胡坐をかいてないか。
今日は①井戸川さんの裁判(午前中)、②福島・飯館の裁判の結審、③安保法制違憲・差止請求裁判、④10.22天皇儀式反対デモで逮捕された人の拘留理由開示裁判があった。夜に集会も。②の裁判に避難先の山梨県から傍聴に来られたMさんはしばらく座り込みをしてくださった。Mさんはテントニュースの「ふくしまを忘れない」というフレーズは気にかかる。「福一を忘れない」の方がいい。放射能汚染は福島だけの問題ではない。被爆は福島に限定されない。南相馬の20ミリシーベルト問題も闘っているが、南相馬は放射線量は高い、等々を言われた。3.11前から原発問題に取り組んでおられるようだった。
今日は規制庁前の抗議はいつもより多く、抗議の後、九電抗議に行ったそうだ。Nさんはいつものように規制庁前から経産省前に来て抗議の演説をされた。「日本原子力開発機構(JAEA)は高レベル廃液を保管して、それをガラス固化体化する研究なるものをしているが一向に成果を上げられない。そんなことは簡単にできないのがフランスで、六ケ所で証明されている。台風などで高レベル廃液が流れでる危険の方が心配だ。そういう無駄な研究はやめよ」ということを説得的に演説した。その後、Nさんも九電抗議に行かれた。そんなこんなで、千葉のNさんはじめいろいろな方たちが来られ、10人以上にもなった。(T・I)
首里城が焼けたのは悲しいニュースである 10月31日(木)
小春日和と言うのでしょうか、陽の光が心地よく感じられる日でした。
12時少し前に経産省前に着くとYさんが一人で準備中、ほとんど終っていたので私がちょっとだけ手伝っているとよーかんさんが現れた。憲法審査会の傍聴に行くつもりだったが、中止になったとか。
今朝法務大臣が辞任したと言うニュースが流れたけど、関係あるのかな?
それにしてもこんなに短い間に2人も辞任しなければならない内閣、どうなっているの?
任命責任は私にあります。国民にお詫びしますって言われても納得できないですよね。責任ってどういうことなのかあの人判っているのかしら?
今日はもう一つとても悲しいニュースがあった。沖縄の首里城が焼けてしまったのだ。世界遺産にもなっている美しい城だったのに本当に残念!
さてテント前はそんなニュースどこ吹く風かとサラリーマンたちは昼食のために通り過ぎて行く。一時過ぎ蓬莱塾に係わっているOSさんが訪れてYさんと談笑していた。
その後まだ杖をついているSさん・準レギュラーのOYさんも来て下さったので私は帰路についた。(I.K)
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11月3日(日) 「アベ政治を許さない」のポスターを掲げる日
正午から国会正門前でも行います
11月3日 11・3憲法集会IN国会正門前 14時~
総がかり行動・全市民アクション他
11月6日(水) 函館市大間原発建設差し止め裁判
第21回口頭弁論 東京地裁203号法廷
函館市民に代わって傍聴をしよう。
11月6日(水)止めよう!東海第二原発 4
場所:日本原電本店(台東区上野5-2-1住友不動産秋原北ビル) 地下鉄銀座線末広町4番出口4分
11月6日(水) 第74回東電本店合同抗議行動
18時30分~19時30分 場所:東電本店前 賛同134団体
11月8日(金) 経産省前抗議行動 17時~18時
(反原連官邸前行動は10日のため休みです)
11月9日(土) 子どもを被ばくから守ろう 第13回新宿デモ
アルタ前ひろば 新宿デモ14時 アピールは13時から
11月10日(日) 原発ゼロ★国会前集会 14時~16時
場所:国会正門前 首都圏反原連(11月8日(金)の官邸前行動は休み)
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