「福島原発の炉心溶融で首相がおわび」などー地震と原発事故情報 その76
- 2011年 5月 22日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
6つの情報をお知らせします(5月21日)
★1 福島原発の炉心溶融で首相がおわび
★2 2号機、3号機のメルトダウンも3月にわかっていた
★3 恩恵は何もない。もらったのは放射能だけ
★4 山口県知事 上関原発反対に転換
★5 もんじゅは相変わらず危険です 福井県 石地 優
★6 福島の子どもたちを救おう 6月10日講演会
★1 福島原発の炉心溶融で首相がおわび
メルトダウン(全炉心溶融)での東電のウソ発言
国民に言った内容が根本的に違っていた
菅直人首相は20日の参院予算委員会で、東京電力福島第一原発1号機が東日本
大震災翌日にメルトダウン(全炉心溶融)していたのに判明が約2か月後と遅れ
たことに対し「国民に言った内容が根本的に違っていた。東電の推測の間違いに
政府が対応できず、大変申し訳ない」と陳謝した。
★2 2号機、3号機のメルトダウンも3月にわかっていた
東電”原発のドン“激白
「セシウムやプルトニウムが検出された時点で、メルトダウンが起きているこ
とに気がつくべきでした。私は三月中にメルトダウンが起きていると想定してい
ました。1号機だけではなく、2号機も3号機も同じような状況ですよ。どちら
も燃料は原子炉の底にあると思う。今振り返ると、やはり海水を入れる判断が遅
れたことで手遅れになってしまったのでしょう」
こう断言するのは、福島第一原発を作った豊田正敏元東電副社長。かつて東電
内で“本店の総裁”と呼ばれ、原発のドンとも言うべき重鎮だ。
次々と発覚する東京電力の嘘と隠蔽――。この公害企業には、もはや責任担当
能力はない。
5月12日、東電は1号機がメルトダウンの状態であることをついに認めた。
「これまで東電は『核燃料の一部は損傷しているが、メルトダウン(全溶融)
はしていない』と繰り返してきました。ところが一転して、『1号機の燃料が全
溶融して圧力容器に穴があき、水が漏れている可能性がある』と説明し始めたの
です」(全国紙社会部記者)
メルトダウンは原発事故で“最悪”とされる事態である。東電は二カ月以上に
わたって頑(かたく)ななまでに認めなかったが、実際のところ、1号機のメルト
ダウンは凄まじいスピードで進行していたのである.(略)
(週刊文春5月26日号の一部抜粋)
★3 恩恵は何もない。もらったのは放射能だけ
福島県浪江町―一部が計画的避難区域
福島県浪江町は、福島原発の北西31キロの赤宇木地区で、累積線量が29.87ミ
リシーベルト(15日現在)を観測するなど、北西方向の高濃度汚染をまともに被
った。
同市内の避難先の体育館で、町民の漆原トシ子さん(64)は「第1原発がある双
葉と大熊には多額の電源3法交付金が入るなど原発の恩恵があったけれど、浪江
町は何の恩恵も受けていない。もらったのは放射能だけ」と肩を落とした。人口
約2万1500人。町の東半分は原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」。西半分は
「計画的避難地域」に指定されている。
(毎日新聞 5月19日号から ― 要旨)
★4 山口県知事 上関原発反対に転換
埋め立て免許、延長認めない方向
朗報。中国電力が山口県上関町に計画中の上関原発について山口県の二井関成
知事が、予定地の公有水面埋め立て免許の延長を認めない方向で検討に入った。
東電福島第一原発事故で原発の安全性が問われて、国による原子炉設置許可の見
通しが不透明になったため。
免許は来年10月に失効するが、再免許は「原発に関する国の新たな安全指針」
が策定された段階で判断する意向。知事が埋め立てを許可しなければ、原発は建
設できず、これまで原発に協力的な立場だった知事の方針転換となる6月の県議
会で最終判断を表明する意向。
(毎日新聞 5月19日から ― 要旨)
★5 もんじゅは相変わらず危険です
福井県 石地 優
収束が見えない福島原発事故、浜岡原発が停止したことにより福井の原発の運
転を強要する声が強まることが懸念されます。浜岡原発だけが危ないのではあり
ません。敦賀も美浜も大飯も高浜も安全は保証されていません。いうまでもなく
もんじゅも。西川福井県知事は今のところ、停止した原発の運転再開は認めてい
ません。
5月10日、原子力機構は外部有識者による検討委員会の第3回会合を開き落
下した炉内中継装置の引き抜きについて問題なしと作業開始を認めました。原子
力機構は引き抜き作業の準備を進めています。今年2月頃から東芝工場で装置回
収に使う器具を製作していて、現在装置の模型を使い確認しています。国の了解、
福井県・敦賀市の了解も必要となる為工程が見えていないが6月には引き抜きた
いようです。
先日もと原子力プラント設計技術者の後藤政志さんのお話を聞く機会がありま
した。後藤さんは不可逆的な(元に戻らない)事例として、メキシコ湾海底油田
事故、今回の福島事故、そして「もんじゅ」を挙げられました。もんじゅを進め
れば手がつけられない状況に陥ることを指摘されたのです。
福井ではもんじゅを不安視する人はたくさんいます。5月15日には若者、親
子連れなど福井市で「フクシマとともに5・15パレード」の市内デモが行われ
ました。(参加者約120名)新しい波も起きています。
もんじゅを2度と動かすなの声を大きくすることで福島の被災された人にエー
ルを送りたいと思います。
★6 福島の子どもたちを救おう 6月10日講演会
たんぽぽ舎・『週刊金曜日』共催講演会のお知らせ
原発事故から3ヵ月 子どもたちを救おう~
福島から2人のお母さんの訴え~
現在文部科学省の横暴により、福島県の小中学校では屋外活動について3.8μ
Sv/hの基準が適用されている。18歳未満の労働が認められている放射線管理区域
の基準は0.6μSv/hであり、6倍以上の高異常な高数値だ。直ちに文科省にこの数
値を撤回させ、福島の子どもたちを守る世論を全国的に盛り上げよう。福島の子
どもたちを守るのは首都圏に住む者の責務だ。
6月10日(金)開演18時00分 (開場17時30分)
(20時30分頃の終演を予定しています)
東京・全電通ホール
東京都千代田区神田駿河台3丁目6 電話03-3219-2211
(JR御茶の水駅4分、東京メトロ新御茶ノ水駅2分・淡路町駅3分、
都営地下鉄小川町駅3分)
参加費 1000円
定員 400名
(当日先着順となります。事前予約は行なっておりません)
出演 落合恵子
佐高 信
山崎久隆
福島から2人のお母さん
お問合せ 『週刊金曜日』 業務部
03-3221-8521
(平日9時30分~17時30分)
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