2008年のリーマンショック以後、資本主義のグローバルな危機は一層深まり、 労働者民衆に対して、失業・社会保障の切り捨て、民主主義的権利の剥奪などの新自由主義的攻撃が吹き荒れています。それに対し「アラブの春」や、欧州や米国の「広場占拠」運動に示される貧困や強権政治に対する民衆の抵抗運動は新しい形で、継続しています。
しかし、いま私たちが注意しなければならないのは、この危機の深さゆえに、他民 族に対する憎悪をかきたてる極右勢力が登場して、全世界的に影響力を拡大し、それをも利用する形で国家間の対立が煽られ、平和への脅威が高まっていることです。シリア、ウクライナなどで起こっている事態は、バラバラに引き裂かれた世界の象徴と 言えるでしょう。
日本の安倍政権も、福島原発事故の被災者を見捨て、広範な反原発の声を踏みにじりながら、憲法に体現された「戦後レジーム」そのものを否定し、集団的自衛権を行使する「戦争国家」体制づくりのコースを突き進んでいます。ここでもそのために中 国や韓国への排外主義が意識的に煽られています。そしてそれは「世界で最も企業が活動しやすい国づくり」という文字通りの資本のための独裁国家づくりと表裏一体の関係にあります。
しかしこうした混乱と危機の中で、本来、この資本主義システムを変革して労働者・民衆による、平和・民主主義・人権・平等を貫いた新しい世界をめざす左翼もまた、その存在意義が根本から問われています。
私たちは、この歴史的に行き詰った資本主義システムを根本的に変革する課題に正面からチャレンジしようとする世界の左翼と連携して闘うことを訴えます。
安倍政権の下で繰り広げられている攻撃は、反資本主義の目標を鮮明に掲げた左翼の主体を立ち上げ、広範な労働者・市民の運動の中でその役割を発揮していく必要性を示しています。私たちは、この7月、いま最も厳しい階級的対決の攻防戦が展開されている国の一 つであるギリシャからANTARSYA(アンタルシャ=反資本主義左翼連合)の活動家を招いて、今、左翼の再生にとって何が問われているかを学び、討論する機会を持とうと思います。この企画をともに成功させることを皆さんに呼びかけます。
大阪 集会
■日時 7月8日(火)午後6時半~9時
■会場 エルおおさか7階709号室 電話 06(6942)0001
■発言:武建一(連帯労組関西生コン支部委員長)他
プログラム
■ビデオ: 映像で観るギリシャの闘い
■講 演: マノス・スコウフォグロウさん (ギリシャ反資本主義左翼連合)
■資料代:1000円
よびかけ人(あいうえお順)
生田 あい(「変革のアソシエ」事務局長)
伊藤 誠(経済学者)
国富 建治(新時代社)
塩川 喜信(元大学教員)
田淵 太一(同志社大学教授)
土屋源太郎(伊達判決を生かす会共同代表)
仲村 実(コモンズ政策研究機構)
原 隆(NO-VOX Japan)
淵上 太郎(経産省前脱原発テントひろば)
星川 洋史(関西新時代社)
柳 充(連帯労組関西生コン支部副委員長)
湯川 順夫(翻訳家、トロツキー研究所) ほか多数(2014年6月9日)
■主 催:国際シンポジウム実行委員会
■協 賛:変革のアソシエ/つげ書房新社/社会評論社