7月30日現在、ハンガリーのワクチン接種1回目の完了者は560万人、うち2回目の接種完了者は542万人となっています。この数値はあまり変動していせん。子供を除く成人の3割300万人は接種を回避しており、接種者の数は未成年者への接種によってしか増えない状態になっています。死者の累計こそ3万人と多いですが、ここ1か月は1日の死者は一桁台にとどまっています。現在、病院で治療を受けている患者は78名、そのうち11名が人工呼吸器の装着患者と報告されています。現時点での感染者は31000名でそのほとんどが自宅隔離になっています。
ハンガリーの日常生活はコロナ以前の状態に戻っており、特別な規制はすべて撤廃されました。ただ、ハンガリーで接種された中国製ワクチンの効果が、60歳以上の人々への効果が薄いことが分かっており、政府はとくに高齢者へのブースターショットが必要と判断し、8月1日より第3回目の接種が実施されます。希望者はすでに受付が始まっており、第2回目の接種から4か月が経過した後に、3回目の接種を受けることができます。政府は明言していませんが、シノファーム製ワクチンを接種した多くの人が、第3回目の接種を受けることが予想されます。政府が発表したプロトコールは次の通りです。
最初の2回のワクチン:3回目に受けることが可能なワクチン
· Sinopharm: Pfizer, Moderna, AstraZeneca, Janssen;
· Pfizer: Sinopharm, Janssen, AstraZeneca;
· AstraZeneca: Pfizer, Moderna és Sinopharm;
· Janssen: Pfizer, Moderna Sinopharm;
· Moderna: Sinopharm, Janssen, AstraZeneca;
· Sputnyik V: Pfizer, Moderna, Sinopharm.
接種予約すれば、各ワクチンはほとんど順番待ちなしで、受けられると予想されます。
以前にお伝えしたように、シノファーム製ワクチンは300万回分(100億円)が在庫になっているようです。また、中国から2万台購入した人工呼吸器はそのほとんどが倉庫に眠ったままです。それぞれの購入代金の半分は政権に近い企業が、政権交代に備えた裏金を作る役割を与えられていると考えられます。私の概算では、国庫から支出された金額のうち、およそ200-250億円が裏金にまわったと考えられます。
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