モスル解放のニュースは洪水のように、世界で報道された。主としてネットを通じてできるだけ多くの報道に目を通したが、中東カタールに本社がある国際衛星テレビ局アルジャジーラの報道がとりわけ優れていると思った。アルジャジーラについては、6月29日の本欄で「アルジャジーラを潰すな!中東唯一の自由な国際衛星TV局。サウジ、エジプトらが閉鎖要求」で書いた。サウジアラビア、エジプトなど中東4か国が、6月5日に国交断絶、わずかな通行ルートを残して陸路、航空路を閉鎖、22日には、イランとの外交関係の縮小、エジプトのムスリム同胞団やシリアの一部反政府過激派への援助の停止、アルジャジーラの閉鎖など13項目を要求。カタール政府はこれらすべてを拒否した。アルジャジーラも従来通り、アラビア語、英語報道を続けてきた。
モスル解放の報道でも、その報道姿勢は、英BBC以上に、人の命、人権を尊重する立場を失わずに、戦場から、後方の難民キャンプから、首都バグダッドから、現地報道を続け、イラク軍や米軍の行動に対しての批判も避けなかった。
その中から、ここでは、アルジャジーラ電子版が伝えた、イラク政府のモスル解放宣言(7月10日)前後にアルジャジーラ取材陣が現場で撮影した写真を紹介しよう。
(写真説明)撮影者はアルジャジーラのEmanuele Satolli.
「イスラム国IS]支配から解放されたモスル市西部。自宅の地下などに何週間も隠れていた市民たちが、激しい爆撃と銃撃戦で瓦礫となった街頭に出てきた。
3.ISの抵抗が終わり、かってはにぎやかだった街頭に出てきた市民たち
初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/
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