鹿砦社の新刊『東電・原発おっかけマップ』が取次のトーハン、日販から配本拒否

鹿砦社の新刊『東電・原発おっかけマップ』が取次のトーハン、日販から配本拒否されました。原発戦犯の住所が記載されていることが理由らしい。かれらは原発政策を積極的に推進し、今日の大惨事をもたらした張本人です。その住所が記載されても当然ではないでしょうか。そのことをもって、取次店が全国の書店に配本しないのは、明らかに出版規制であり、表現の自由を侵すものです。この本は実によくできていて、日本の原発開発がいかに推進されたが、わかりやすく書かれています。脱原発のための必読書です。書店での注文は可能ですので、是非多くの人に読んでいただくことを希望します。

<鹿砦社 松岡社長メッセージ>
前代未聞の原発事故に対する被災者の怒りと悲しみを背に作った 『東電・原発おっかけマップ』が、トーハン、日販など取次各社に「委託」配本を拒否されました!
先週、『東電・原発おっかけマップ』の「委託」配本が日販に拒否されたことをお知らせいたしましたが、更に今週、日販と共に取次大手のトーハンも拒否を通告してきました。他に中堅取次数社も続き、結局「委託」で配本できたのは発行部数の1割にすぎません。
3月11日の東日本大震災と大津波、そして原発事故が未曾有の甚大な被害を出したことは言うまでもありません。被災された方々に、あらためてお見舞いを申し上げる次第です。
特に原発事故は、これまで心ある識者の忠告が全く無視され、「原発は安全だ」という神話が捏造され、政・官・財、加えてマスコミや御用学者などがグルになって喧伝してきて、国民全体をマインド・コントロールしてきたことの結果です。
今回の原発事故で、フクシマはまさに壊滅状態になり、地元の産業、なかんずく農業、畜産業、漁業は果たして震災前の状態にいつ復旧するのか、展望が見えなくなっています。そして、人々は故郷を離れざるをえず、故郷を失くすことを余儀なくされています。
さらに被害はフクシマからさほど離れていない首都圏はもちろん、遠く離れた静岡あたりまで及んでいますし、それら被害の実態は日々報じられるところです。
ところで、この期に及んで「原発は安全だ」などとホザく徒輩はいないでしょうが、では、これまで原発を推進してきた者や、「原発安全」神話を流布してきた者らの責任が、どれほど追及されているでしょうか?
先の戦争でも、A級戦犯は処刑台に送られましたし、ナチの主要戦犯も海外に逃れてもいまだに追われています。“虐殺共産主義”といわれたポルポトの指導層もそうです。
私たちは、原発事故の責任を断固追及し、このA級戦犯ならぬ“永久戦犯”のパーソナル・レポートを詳細に調査・取材しました。
また、小出裕章先生をはじめとする第一級の識者にもお話を聞き、今回の原発事故が、決して「想定外」でも「偶然」でもなく、起こるべくして起こった人災であることを、あらためて認識した次第です。
私たちのアクションは早く4月初め(それでも遅かったと思いますが)にはチームを組み、調査・取材、執筆、編集作業に入りました。私たちの背後にはフクシマの人々の怒りと悲しみがあります。これこそが、私たちのモチベーションになりました。
鹿砦社としては、これまで顰蹙を買った「おっかけマップ」15年の歴史のひとつの総括であり、私的にも、大波小波あった出版人生の総決算の覚悟で製作した、渾身の一冊、それが『東電・原発おっかけマップ』です。
ところが、あろうことか、書籍卸のトーハン、日販など取次各社が自主規制=「委託」配本を拒否し、まだ発行部数の半分ほどが世に出せないでいます。憲法21条に高らかに謳われた「言論・出版の自由」が泣こうというものです。
ぜひとも、皆様方に、 『東電・原発おっかけマップ』を読んでいただきたいと願うものです。

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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