黒人殺害の白人警官を非難しないトランプ大統領 全米に広がる抗議デモ弾圧に州兵出動を要請 英BBCが代表する国際世論の非難

 米国中西部ミネソタ州で5月15日、白人警官が黒人市民のジョージ・フロイドの首を押さえつけたまま離さず、殺した事件。全米で激しい抗議デモが広がり続けている。トランプ大統領は、警官の行為を一切非難せず、デモを鎮圧するために州兵出動を権限のある知事に要請。それが実現しないため、大統領権限のある米軍の出動命令を考慮しているという。この事件につて、米国内の政治動向や世論の影響を受けない、世界でもっとも信頼されているのは、英BBC国際版だと思う。日本時間3日朝のBBC国際版米国発の見出しは「ジョージ・フロイドの死亡は殺人。検死当局が宣言」。以下にその報道の冒頭部だけ、そのまま和訳して紹介した。

 全米に広がった抗議活動を引き起こした、ジョージ・フロイドの死は殺人だった、とミネアポリスの公的検死結果報告で宣言された。
 同報告によると、ミネアポリスの警察官に拘束された46歳のフロイドは心臓病を患っていた。
 フロイドの死因は、警察官によるこの心臓病患者の拘束、首部の圧迫であるーと明記している。
 一方、トランプ大統領は、不穏情勢を終らせるために軍の出動を言明した。
 一部テレビは、白人警官が、フロイドが呼吸できないと訴えるのに、首を膝の上に抑え続けているビデオ映像を放映した。警官が黒人アメリカ人を殺したことに、心底からの怒りが、全米に広がっている。(了)

初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/

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〔opinion9812:200604〕