m_sawamuraの執筆一覧

自治会総会の季節がやってくる~自治会の法人化は何をもたらすか

著者: 内野光子

私の住む町内の自治会の総会は、いつもは四月に入っての日曜日なのだが、地方選挙もあってか、まさに年度末の3月31日に開催となった。その回覧板のリストから、お隣さんの欄に線が引かれていた。退会らしい。昨年は、東のお隣さんが退

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改元奉祝のなかで、「天皇依存」の系譜(2)そして、歌人たち

著者: 内野光子

天皇が原発をやめよと言い給う日を思いおり思いて恥じぬ(吉川宏志) 『短歌』2011年10月 『燕麦』2012年所収) 東日本大震災による原発事故の直後に、吉川宏志が発表した作品である。当時、結句の「恥じぬ」の解釈をめぐっ

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改元奉祝のなかで、「天皇依存」の系譜(1)<リベラル>な人々

著者: 内野光子

大辻隆弘の「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』)について書くにあたって、自著と手元の本や新聞・雑誌のスクラップなどを読み返してみた。大辻が、「リベラル派」というわけではないが、「リベラル派」の「天皇依存症」について考

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(4)

著者: 内野光子

「無反応」だったのか  なお、前々回の記事で触れた子安宣邦の大辻時評にかかるツイートの「平成という時代が天皇制国家日本の強みを再確認しながら終わろうとするようなことをだれが予想しただろうか。今日の「朝日歌壇」の時評で歌人

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(3)

著者: 内野光子

 「天皇制アレルギー」って? 大辻のいう「天皇制に対するアレルギー」とは、何を意味しているのか、が分かりにくい。書き出しの一文からは、まず、戦後短歌の出発当初の「天皇制に対する拒否反応」が、「現在は薄らいでいる」という風

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「短歌と天皇制」(2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(2)

著者: 内野光子

「戦後短歌は皇室との関係を結ぶことに慎重だった」のか   大辻の冒頭の一文を繰り返せば、「太平洋戦争中、短歌は戦意高揚の具であった。天皇に忠誠を表す形で戦争協力歌が量産された。その反省から出発した戦後短歌は、皇室と関係を

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「短歌と天皇制」(2月17 日『朝日新聞』の「歌壇時評」)をめぐって(1)

著者: 内野光子

「その反省から出発した戦後短歌」って、ホント? すでに、1週間以上も経ってしまったのだが、2月17日『朝日新聞』の「歌壇時評」の見出しは「短歌と天皇制」であった。皇室情報がメディアにあふれ出ているこの時期に、埋もれそうな

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1950年前後、何して遊んでた?金井さんのエッセイ集を読んで

著者: 内野光子

金井美恵子さんから、お送りした拙著への感想と『暮しの断片(かけら)』(平凡社)という、新著エッセイ集をいただいた。画家の金井久美子さんとの合作の、いわば、大人の絵本ともいえる素敵な本だった。猫のエッセイや絵も多く、ねこ派

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