スタディルームの執筆一覧

旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(20)

著者: 岩田昌征

68.下がっていた目線 私が1992年6月18日にオマルスカ収容所にいなかったし、虐待に参加していなかったと言う証人「H」の言明はハーグ法廷の判決の中で次のように解釈された。 証人は事件の様々な実行者を目撃しており、また

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(19)

著者: 岩田昌征

60.弁護士から裁判官へ 1994年にドイツで逮捕され、ハーグ国際法廷で結審されるまで、12人の弁護士が入れ替り立ち替り私の弁護団に登場した。セルビア人、オランダ人、イギリス人、ドイツ人、ボスニア・セルビア人。私は彼等の

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音と音楽――その面白くて不思議なもの(10)

著者: 野沢敏治・石塚正英

第10回 自分なりのサウンドスケープをイメージする >往<  野沢敏治さんへ  石塚正英から  今回は、自分なりのサウンドスケープ(音風景)をイメージすることにします。方法として、周囲からなんらか気にかかる音をひろい、そ

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(18)

著者: 岩田昌征

56.たった一人の囚人 (タディチの独房生活の諸条件が列挙されている。裁判の政治的・社会的意味にかかわることではない。省略する。岩田) 57.最初の面会 丸2年間、家族の誰とも会えなかった。弁護士ヴラディミロフの支援で妻

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自然農業は人を変える―――『土に生きる』第3号を手にして(4)

著者: 野沢敏治

 どんな運動団体にも問題はあり、その存続が危機に陥ることがある。「作って食べる会」は発足後まもなくしてその時を迎えた。露木裕喜夫と岡田米雄が会の路線をめぐって対立する。そこに他の問題も加わり、会員の間で感情的な対立もおこ

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フェティシュを投げ棄てる布村一夫―生誕100年を記念して―

著者: 石塚正英

 1960年代末からの大学生活において、私がまずもってテーマに設定したものの一つに、共同体とその解体に関連するものがある。1970年、マルクスの『ドイツ・イデオロギー』『資本主義的生産に先行する諸形態』、エンゲルスの『家

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(17)

著者: 岩田昌征

48、彼等は少しも努力しなかった 1995年4月初、駐オランダ・ユーゴスラヴィア大使が面会に来た。大使はヴラディミロフのほかにミラン・ヴゥイン弁護士(ベオグラード)をやとうように示唆した。更にバニャルカの弁護士も私の弁護

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(16)

著者: 岩田昌征

41、強い痛み それから十日間、緑色の警察車が私をシタデルハイム監獄からミュンヘンのゲーテ・インスティテュートへ運んだ。朝早く出て午後遅く帰った。ゲーテ・インスティテュートの中庭で手錠のほかに足錠もかけられた。一歩10セ

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「自然に順応する」ことは新しい「自立」――『土に生きる』第2号を手にして(3)

著者: 野沢敏治

すでに問題が出され始める   「有機農業」は現在ではあちこちで実行されているが、その一つひとつが人間と自然との関わりを示す縮図となっている。縮図はただ寸法を縮めたものではない。それは広く深く伸びる内容をもっている。そのこ

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フランス革命後のドイツ社会思想――フォルスター・ヘルダー・フィヒテ・カント・ノヴァーリス(6)

著者: 二本柳隆著(石塚正英編)

第3章 ヘルダーの「ナショナリズム」論――18世紀後期のドイツ社会思想の一形態  フランス革命後のドイツ社会思想界に現れた動向は、革命によって触発され、革命の賛否をめぐる論争に揺り動かされた、といってが過言ではない。いず

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(15)

著者: 岩田昌征

36 牢から牢へ それからの7日間は真の悪夢であった。無情な裁判官僚制の鉤爪にかけられていた。まるで玩具のように私は牢から牢へ移された。新聞もテレビも拒否されて、誰が何故に私の生命をもてあそぶのか分からなかった。 カフカ

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音と音楽――その面白くて不思議なもの(9)

著者: 野沢敏治・石塚正英

第9回 再生装置について >往< 石塚正英さんへ 野沢敏治から  近ごろ、パソコンから取り入れた音楽をイヤホンで聴いている若者をよく見かけます。ちゃちな器具に見えるけれど、楽しめるんですね。考えてみれば、高級な再生装置だ

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生産者と消費者が解りあうことをめざした会誌――『土に生きる』創刊号を手にして(2)

著者:  野沢敏治

手仕事のガリ版刷り 創刊号は1975年11月20日の発行。ガリバン刷りで簡素な仕上げ。今では見ることはできないがある世代にとってはなつかしいスタイルである。全28頁。表紙はタイトル・ページで目次がつく。裏表紙に手書きで千

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「岩田弘の人と経済学」(「岩田弘先生を偲ぶ会」前半の動画記録)

著者: 「ちきゅう座」編集部

1月31日急逝された岩田弘先生を偲ぶ会が、4月8日・明治大学リバティタワーで開催されました。 この中から開会の言葉・主催者経過報告と発言前半「岩田弘の人と経済学」の模様を動画で報告します。 岩田弘先生を偲ぶ会   開会の

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