スタディルームの執筆一覧

フランス革命後のドイツ社会思想――フォルスター・ヘルダー・フィヒテ・カント・ノヴァーリス(7)

著者: 二本柳隆著(石塚正英編)

2.ヘルダーの専制政治への批判  ヘルダーが生まれたのは1744年だが、フリードリヒ2世(大王)が即位したのはその4年前であった。ヘルダーが19歳になるまで、大王は2度大きな戦争を行なった。一つは、オーストリア継承戦争(

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音と音楽――その面白くて不思議なもの(11)

著者: 野沢敏治・石塚正英

第11回 男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり  >往< 石塚正英さんへ  野沢敏治から  石塚さんと今回のテーマのことを話してから、『土佐日記』の冒頭を思い出し、それを標題に掲げました。『土佐日記』は高

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三芳の鶏の身になってもみませんか――『土に生きる』第4号を手にして(5-2)

著者: 野沢敏治

C 座談会・「鶏と卵、ざっくばらん」  この座談会は本号の白眉と言ってよい。知らなかったことを、でもやはりそうでしかないと思ってしまうことを教えてくれる。自然農業と生活様式の見直しは現代文明を批判するものだが、それは同時

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消費者による生産者理解のさまざまと、「納得のし直し」――『土に生きる』第4号を手にして(5-1)

著者: 野沢敏治

会ができて5年、「夢中の創成期から安定供給の時期」に入る。 会誌の内容が充実してきた感じがする。ページ数も80頁と前号の2倍半にまで膨れる。3人によって筆耕され、3人の編集者がつく。表紙とカットの制作者の名も出る。編集が

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(20)

著者: 岩田昌征

68.下がっていた目線 私が1992年6月18日にオマルスカ収容所にいなかったし、虐待に参加していなかったと言う証人「H」の言明はハーグ法廷の判決の中で次のように解釈された。 証人は事件の様々な実行者を目撃しており、また

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(19)

著者: 岩田昌征

60.弁護士から裁判官へ 1994年にドイツで逮捕され、ハーグ国際法廷で結審されるまで、12人の弁護士が入れ替り立ち替り私の弁護団に登場した。セルビア人、オランダ人、イギリス人、ドイツ人、ボスニア・セルビア人。私は彼等の

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音と音楽――その面白くて不思議なもの(10)

著者: 野沢敏治・石塚正英

第10回 自分なりのサウンドスケープをイメージする >往<  野沢敏治さんへ  石塚正英から  今回は、自分なりのサウンドスケープ(音風景)をイメージすることにします。方法として、周囲からなんらか気にかかる音をひろい、そ

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(18)

著者: 岩田昌征

56.たった一人の囚人 (タディチの独房生活の諸条件が列挙されている。裁判の政治的・社会的意味にかかわることではない。省略する。岩田) 57.最初の面会 丸2年間、家族の誰とも会えなかった。弁護士ヴラディミロフの支援で妻

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自然農業は人を変える―――『土に生きる』第3号を手にして(4)

著者: 野沢敏治

 どんな運動団体にも問題はあり、その存続が危機に陥ることがある。「作って食べる会」は発足後まもなくしてその時を迎えた。露木裕喜夫と岡田米雄が会の路線をめぐって対立する。そこに他の問題も加わり、会員の間で感情的な対立もおこ

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フェティシュを投げ棄てる布村一夫―生誕100年を記念して―

著者: 石塚正英

 1960年代末からの大学生活において、私がまずもってテーマに設定したものの一つに、共同体とその解体に関連するものがある。1970年、マルクスの『ドイツ・イデオロギー』『資本主義的生産に先行する諸形態』、エンゲルスの『家

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旧ユーゴスラヴィア戦争をめぐる、「ハーグ戦犯1号の日記」(17)

著者: 岩田昌征

48、彼等は少しも努力しなかった 1995年4月初、駐オランダ・ユーゴスラヴィア大使が面会に来た。大使はヴラディミロフのほかにミラン・ヴゥイン弁護士(ベオグラード)をやとうように示唆した。更にバニャルカの弁護士も私の弁護

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