坂井定雄の執筆一覧

アフガニスタン 2001年以来最悪の危機に(上)  首都で最大のテロ、反政府デモ、トランプも及び腰

著者: 坂井定雄

 アフガニスタンの首都カブールで5月31日に発生した爆弾テロは、死者150人以上、負傷者数百人となり、2001年の米同時多発テロ事件をきっかけとした米国主導のアフガン戦争でタリバン政権が崩壊し、カルザイ政権が樹立されてい

本文を読む

「貧しい人々の犠牲で金持ちをさらに富ませるトランプ予算案」(Wポスト)

著者: 坂井定雄

トランプ米大統領は23日、2018年度(今年10月―来年9月)の連邦予算案を発表した。米議会史上最低の支持率の大統領が、貧しい多数の国民の社会保障を大幅に削り、それで浮かせた予算で少数の裕福な国民への資産税と累進課税を大

本文を読む

使館のエルサレム移転、入植地新規建設を支持するな  ― トランプのイスラエル、パレスチナ訪問

著者: 坂井定雄

トランプ米大統領は、22,23両日、イスラエルとパレスチナを訪問、ネタニヤフ・イスラエル首相、アッバス・パレスチナ自治政府議長と会談する。 トランプの訪問に先立って、トランプの親しい友人で、トランプ人事で真っ先に駐イスラ

本文を読む

「イスラム・テロ」を根底から問い直す―衝撃的な板垣雄三解説 『シャルリ・エブド事件を読み解く』

著者: 坂井定雄

2015年1月7日、パリで風刺誌出版社「シャルリ・エブド」社を2人の男が襲撃、同誌編集長以下の編集スタッフ10人と警官2人が殺害された。犯人2人は逃走し、人質をとって印刷会社に立てこもったが警官隊に射殺された。ほぼ同時に

本文を読む

中東への軍事介入を急拡大する米国 アハマド・ラシッド「中東のトランプー新たな野蛮」から(2)

著者: 坂井定雄

本稿(1)を書いていた4月4日、シリア北西部の反政府勢力支配地域イドリブ州を政府軍機が爆撃、致死性猛毒サリンの化学兵器を投下し、子供27人、女性19人を含む少なくとも84人以上が死亡、546人が負傷した。そして本稿(2)

本文を読む

中東への軍事介入を急拡大する米国 アハマド・ラシッド「中東のトランプー新たな野蛮」から(1)

著者: 坂井定雄

トランプ政権発足から3か月、中東のイラク、シリア、イエメンで、そしてアフガニスタンで米軍の作戦が拡大、民間人の死傷者が急増している。米軍の作戦拡大はアフリカのソマリアでも始まっている。 米議会、メディアへの説明も、同盟国

本文を読む

入植地拡大を支援する日・イ投資協定― 研究者、ジャーナリスト、NGO関係者らが国会承認に反対

著者: 坂井定雄

日本政府とイスラエル政府は2月1日、「日本・イスラエル投資協定」に調印、安倍政権は今国会での承認・発効をしようとしている。それに対し、中東にかかわる研究者、ジャーナリスト、NGO関係者たちが強く反対し、衆参両院議長に問題

本文を読む

軍人、右派、石油色濃いトランプ政権の安全保障中枢

著者: 坂井定雄

 トランプ米政権が発足してから1か月余り。政権の安全保障政策の中枢、司令塔となる国家安全保障会議(NSC)の常任メンバーがやっとそろった。プリーパス共和党前全国委員長を国家安全保障会議の首席補佐官、右派メディア「プライバ

本文を読む

“ユダヤ人の永遠の首都エルサレム”を承認するトランプ - イスラエルはさらに大規模な入植地建設を発表

著者: 坂井定雄

主要国の中で、トランプ米大統領の選挙戦勝利に最も喜んだのがネタニヤフ・イスラエル首相、最も早くはせ参じてゴマをすったのが日本の安倍首相、就任後最も早く首脳会談をしたのがECから脱退する英国のメイ首相、最初に予定された首脳

本文を読む

独立への実績を積み重ねるクルディスタン地域政府

著者: 坂井定雄

もう少し、クルド独立への展望について書こう。 2003年のイラク戦争で消滅したサダム・フセイン独裁政権は、イラク北東部、クルディスタンでの独立を目指すクルド人の町や村々を化学兵器で攻撃し、ハラブジャをはじめ、一か所で多い

本文を読む

世界に恥ずかしい! - いち早くトランプにゴマすり、それで得意な安倍首相 -

著者: 坂井定雄

 安倍首相は17日(現地時間)、ニューヨークで大統領選に当選したばかりのトランプ氏と1時間半ほど会談した。世界各国の首脳に先駆けての会談だ。大統領選で、トランプ氏を嫌い、厳しく批判し、クリントン氏に投票した半数以上の選挙

本文を読む

トルコ非常事態法によるすさまじい実例   ―よそ事ではない、自民党の改憲草案が明記の条項

著者: 坂井定雄

トルコのエルドアン政権は、7月15日のクーデター未遂鎮圧直後、非常事態を宣言、閣議決定に基づき発布した非常事態法に基づき、政敵ギュレン師の支持勢力とみなした将兵約3千人、裁判官はじめ公務員、教育関係者など1万3千人以上を

本文を読む

トルコ・クーデター未遂事件の真相 ―非常事態宣言で大弾圧、政権の周到な陰謀か

著者: 坂井定雄

 7月15日夜、トルコで発生したクーデター未遂事件。トルコ最大の都市イスタンブールと本土をつなぐ2本の橋を反乱派の兵士が占拠、首都アンカラでは国会やテレビ局などで銃撃戦があり、反乱派は国営テレビで「全権を掌握した」と発表

本文を読む

海岸で波に洗われている子供の遺体の写真が、難民への国際世論と政策を大きく変えた ― シリア紛争解決の転機に⑨ ―

著者: 坂井定雄

1月2日のBBC電子版は、“アラン・クルディの伯母さんは「私の死んだ甥の写真は何百人もの命を救った」と語った”の見出しで、SNS(ツイッターやフェースブックなどのネット・メディア)に掲載された写真の巨大な影響について伝え

本文を読む

国連安保理決議実行に期待する2016年 ― シリア紛争解決の転機に⑧ ―

著者: 坂井定雄

 シリアでの悲惨な紛争の解決を考えるとき、まず、厳寒の中東の北部と欧州で生きるために苦闘している420万人を超える国外難民、660万人を超える国内避難民たちのことを考える。その人たちの毎日の生活が少しでも安全で、安心でき

本文を読む

「アラブ諸国は何をしているのか!」―アハメド・ラシッドの怒り  ―シリア紛争解決への転機に⑦

著者: 坂井定雄

パリとベイルートでの大規模テロ事件後、米国、ロシアに続いてフランス、英国もシリアの「イスラム国(IS)」の本拠地に対して爆撃を拡大している。ところが、有志国連合の一員として、小規模ながらISへの爆撃に加わったサウジアラビ

本文を読む

安保理決議を背後に、有志連合とロシアがIS攻撃を拡大 ―シリア紛争解決への転機に⑥

著者: 坂井定雄

シリアを本拠地にテロ攻撃を各地で実行する「イスラム国(IS)」に対する米国主導の有志国連合に、パリの連続テロ事件後、フランス、英国、ドイツが参加し、ロシアもそれより早く独自にIS爆撃を開始した。中国を除く国連安保理常任理

本文を読む

もう一つの大テロ事件―レバノンの友人の訴え     シリア紛争解決への転機に⑤

著者: 坂井定雄

シリア内戦の重荷をどの国よりも背負っている、レバノンの首都ベイルートに住みつづけている親しいレバノン人の友人、イブラヒム・フーリが、FACEBOOKに2枚の写真を載せ、送ってきた。 (1)「リビア独立の父」といわれる、オ

本文を読む

空爆強化で一般住民の死傷者急増―シリア人権団体が必死の訴え - シリア紛争解決への転機に④ -

著者: 坂井定雄

最も信頼できるシリアの人権団体シリア人権監視団(SOHR)は、アサド政権、イスラム過激派「イスラム国(IS)」、反政権・反IS勢力の三つ巴の内戦が続くなか、ISによるロシア旅客機爆破テロとパリでの連続テロ事件が発生、米国

本文を読む

国連安保理の決議によるIS壊滅作戦と人道支援拡大を - シリア紛争解決への転機に③ -

著者: 坂井定雄

シナイ半島上空でのロシア旅客機の爆破テロ、パリでの大規模連続テロ事件。犯行声明を出した「イスラム国(IS)」の本拠地シリアで、ロシアとフランス、さらに英国がISへの爆撃に加わった。中国を除く安保理常任理事国が、特定の敵対

本文を読む

人道危機の主犯はアサドとその政権 - シリア紛争解決への転機に② -

著者: 坂井定雄

これほど残酷なシリアでの人道被害を生み出した主犯は、バッシャール・アサド大統領とその政権だ。もしアサドが、2011年に始まった「アラブの春」で民主化勢力と妥協し、過酷な流血の弾圧ではなく、話し合いによって、政治活動や言論

本文を読む

米欧、アラブ諸国,トルコとロシア、イランの共闘への期待 -シリア紛争解決への転機に①-

著者: 坂井定雄

 残酷に拡大し続けてきたシリア紛争。反アサド独裁政権勢力を支持し、紛争に付け入って支配地域を拡大する偏狭なイスラム過激派「イスラム国(IS)」への爆撃を続けている米国はじめ英、フランス、サウジアラビアはじめアラブ諸国、さ

本文を読む

なぜこんな最悪の戦争犯罪が犯されたのか ― アフガン米軍の病院爆撃は誤爆か作戦か

著者: 坂井定雄

アフガニスタン北部クンドゥズの、「国境なき医師団(MSF)」病院への米軍の爆撃事件(3日未明)。少なくともMSFの医師、看護師らスタッフ12人、患者10人が死亡、37人が重傷で、うち19人がスタッフだとMSFが発表した。

本文を読む

「後藤さんは、政府に見殺しにされた」 -政府と検証報告書を厳しく批判する出版

著者: 坂井定雄

二人の日本人が「イスラム国(IS)」の人質になり、残酷に殺害された事件。日本政府の対応について、安倍政権が作った検証委員会は5月21日に「政府の判断や措置に、人質救出の可能性を損ねるような誤りがあったとはいえない」と結論

本文を読む

IS支配下モスルの住民たち(3) ―「イスラム国」との戦いは国連中心で(20)

著者: 坂井定雄

BBC中東版2015.06.09 モスルの実状:「イスラム国(IS)」の下で、どんな生活が(2)の続き  (4)日常生活の崩壊 市民たちの日常生活は、筆舌に尽くせないほど変わった。軍に勤めていた軍人や労働者たちは、どこに

本文を読む

IS支配下モスルの住民たち(2) ―「イスラム国」との戦いは国連中心で⑲

著者: 坂井定雄

BBC中東版2015.06.09 モスルの実状:「イスラム国(IS)」の下で、どんな生活が(1)の続き (2)少数派への迫害 これらの映像は、モスルの民族的少数派、宗教的少数派の家々がどのように「イスラム国」に接収された

本文を読む