去年の11月21日、社会批評研究会の懇親会の席で、会のあるメンバーの方から2020年9月30日に発刊された子安宣邦氏の『「維新」的近代の幻想――日本近代150年の歴史を読み直す』(以後サブタイトルは省略する) を頂いた
本文を読む子安宣邦の執筆一覧
「思想史講座」のお知らせー12月の講座中止のご案内
著者: 子安宣邦* コロナの感染状況悪化のため12月講座は中止いたします。 *すでにご案内ずみの大阪教室とともに26日に予定されていた東京教室の講座も中止いたします。 来春の講座は感染状況の推移を見てあらためてご案内いたします。判断が遅
本文を読む第二江戸思想史講義 徂徠「制作」論の成立とその射程―荻生徂徠『中庸解』を読む
著者: 子安宣邦「老氏の徒、動もすれば天を言い性を言う。而して聖人の道を譏りて偽りと為す。故に子思性に本づけ天に本づけ、以て聖人の道の偽りに非ざることを明かす。性とは性質なり。人の性質は上天の畀うる所、故に天の命ずる之を性と謂う。聖人は
本文を読む「思想史講座」のお知らせー12月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *コロナ
本文を読む「思想史講座」のお知らせー11月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *コロナ
本文を読む中国の「新天下主義」について ―許紀霖『普遍的価値を求める』を読む
著者: 子安宣邦「世界に影響を与える大国としての中国が今日実現すべきは、民族と国家の復興という夢だけでなく、民族の精神を世界へと方向転換することだ。中国が再建すべきは一国一民族に適した特殊な文化ではなく、人類にとって普遍的価値を有する文
本文を読む「思想史講座」のお知らせー10月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *コロナ
本文を読む「思想史講座」のお知らせー9月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *コロナ
本文を読む■第二江戸思想史講義 1 第1章 朱子『中庸章句』と江戸思想 1
著者: 子安宣邦「天の命ずる之(これ)を性と謂う」 ー朱子による『中庸』首章解をめぐって 1 朱子と『中庸章句』 『中庸』はもともと『大学』とともに『礼記』中の一篇をなすものであったが、朱子はこれを『大学』とともに『礼記』
本文を読む中国語版『漢字論』序・「不可避の他者」としての漢字
著者: 子安宣邦『漢字論』中文版序(2020.6.10.) 「致中国読者」 「不可避の他者」としての漢字 私の著書『漢字論』とは日本人の言語即ち日本語の欠くことのできない文字的要素として持ちながらも、なお「漢字」という呼び
本文を読む「思想史講座」のお知らせー6月再開のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *コロナ
本文を読む『第二江戸思想史講義』の序章を書いた
著者: 子安宣邦『第二江戸思想史講義』の序章を書いた コロナで閉じこもりながら、最低の精神状態のなかで『第二江戸思想史講義』の序章をともかく書いた。その序章を次のような言葉をもって閉じた。 「私は江戸思想の読み直しを考えながら、朱子学の
本文を読む明治維新の近代・18 「天皇の本質的意義に変わりはない」―和辻哲郎『国民統合の象徴』を読む
著者: 子安宣邦「国民の全体意志に主権があり、そうしてその国民の統一を天皇が象徴するとすれば、主権を象徴するものもほかならぬ天皇ではなかろうか。国民の統一をほかにして国民の全体意志は存しないであろう。かく考えれば「日本国民なるものが統治
本文を読む「思想史講座」のお知らせー2月のご案内・子安宣邦
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む「祀る神が祀られる神である」ー日本の神の性格について
著者: 子安宣邦■明治維新の近代・17「祀る神が祀られる神である」 ー和辻哲郎『日本倫理思想史』を読む 「それは絶対者をノエーマ的に把捉した意味での神ではなく、ノエーシス的な絶対者がおのれを現わしてくる特殊な通路としての神
本文を読む「思想史講座」のお知らせー新春1月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む明治維新の近代・16 : 「戦没学生の手記」と日中戦争ー『きけわだつみのこえ』『夜の春雷』を読む
著者: 子安宣邦泥濘は果てしない曠野を伸び 丘をのぼり林を抜け それは俺達の暗愁のやうに長い 田辺利宏「従軍詩集」 1 「戦没学生の手記」 東大戦没学生の手記『はるかなる山河に』が刊行されたのは昭和22年(1947)11月であった。私が
本文を読む「思想史講座」のお知らせー12月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む明治維新の近代・15「支那民族運動」に正面する者 ―尾崎秀実『現代支那論』を読む
著者: 子安宣邦「今日、抗日民族戦線運動として現われているやや畸型的な支那の民族運動は、根本的には支那社会の半植民地性、半封建性を解決してその長き歴史的な停滞性を脱却せんとする要求をもっているのである。支那民族運動の大乗的解決は、まさに
本文を読む天皇の「象徴的行為」について
著者: 子安宣邦明仁前天皇はいわゆる「お言葉」で、「天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こ
本文を読む「思想史講座」のお知らせー11月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む明治維新の近代・14 「シナ」の消去としての近代日本 その二 ―津田左右吉『シナ思想と日本』の再読
著者: 子安宣邦「一方に於いては文化の妨げるいろいろのじゃまものをできるだけ早く棄ててしまわねばならぬ。このじゃまもののうちには、過去に支那からうけ入れたものが少なくないのであるが、支那文字の如きはその最も大なるものである。支那文字その
本文を読む「思想史講座」のお知らせー10月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む明治維新の近代・13 シナの消去としての日本近代その一 ー津田左右吉『シナ思想と日本』の再読
著者: 子安宣邦「今日の日本があらゆる点でいわゆる西洋に源を発した現代の世界文化、その特色からいうと科学文化と称すべきもの、を領略し、民族生活の全体がそれによって営まれていることは、いうまでもない。昔の日本人が書物の上の知識やいくらかの
本文を読む「思想史講座」のお知らせー9月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む『俘虜記』を読む
著者: 子安宣邦「我々はほかにふりの仕様がないから待つふりをしているだけで、事実は遊んでいたにすぎなかった。その結果我々に来たものは堕落であった」と書く大岡昇平の『俘虜記』を昨晩やっと読み終えた。これで大岡の『レイテ戦記』を読むための準
本文を読む「思想史講座」のお知らせー7月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む明治維新の近代・11 なぜ「明治の精神」なのか―漱石の『こころ』を読む
著者: 子安宣邦「私は殉死という言葉を殆んど忘れていました。平生使う必要のない字だから、記憶の底に沈んだ儘、腐れかけていたものと見えます。妻の笑談を聞いて始めてそれを思い出した時、私は妻に向ってもし自分が殉死するならば、明治の精神に殉死
本文を読む6月の思想史講座―「明治維新と日本近代」
著者: 子安宣邦*大阪教室:懐徳堂研究会 6月15日(土)・13時00分〜15時00分 先生の死と明治の精神 ー漱石『こころ』を読む *資料は当日配布します 参考文献:漱石の『こころ』は各種の文庫に解説付きで収められ
本文を読む北京大・討議のためのメモ:近代・近代化・近代主義
著者: 子安宣邦1.「近代」について 日本の歴史辞典[1]によれば歴史的時代区分としての「近代」は、「一般に資本主義の形成、市民社会以後の時代をいう。日本の場合には、一般に幕藩体制の崩壊した明治維新以後をさしている」とされている。これは
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