*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む子安宣邦の執筆一覧
■明治維新の近代・10 徳冨蘆花と「謀叛論」 ─なぜ蘆花に「謀叛論」があるのか
著者: 子安宣邦「吾夫の御眠り安からず。早朝臥床に居たまふ。折からいろいろ考へ給ひ、どふしても天皇陛下に言上し奉る外はあらじ。(中略)ともかくも草し見ん、とまだうすぐらきに、書院の障子あけはなち、旭日のあたたかき光をのぞみて、氷の筆をい
本文を読む「思想史講座」のお知らせー4月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。 *「明治
本文を読む*台湾・中央研究院・講演(2019.3.19.) 「日本近代化」再考−明治維新150年に際して
著者: 子安宣邦昨年2018年は明治維新(1868)150周年に当たりました。特別に国家的な行事がなされたわけではありませんが、書店の棚を埋める形で明治維新と日本近代史の再考察本が出版されたりしました。だがそれらは明治維新とそれから始ま
本文を読む勝五郎没後150年記念・講演(2019.3.10) 平田篤胤と死者と生者の世界
著者: 子安宣邦1 没後150年ということ 今年が勝五郎の没後150年に当たるということも、その勝五郎の存在の記憶がここ日野市で持ち続けられ、その痕跡が確証され、あらためて広く語り出されていることも私ははじめて北村さんから伺ったことであ
本文を読む明治維新の近代・9 「国家神道」を問うこととは何か ─島薗進『国家神道と日本人』批判をめぐって
著者: 子安宣邦「「空虚な中心」と見えたものは実は空虚ではない。明治維新から一九四五年まで、それはある意味で「主軸となる中心」だった。そして、戦後から現在に至るまで、そこでは皇室祭祀が行われている。皇室祭祀は日本の宗教文化、精神文化にさ
本文を読む2月の講座 思想史講座―「明治維新と日本近代」
著者: 子安宣邦*大阪教室:懐徳堂研究会:2月の会場は梅田のアプローズタワーです。 2月16日(土)・13時00分〜15時10分 「国家神道」を問うこと ー私の島薗進『国家神道と日本人』批判をめぐって *資料は当日配布
本文を読む■明治維新の近代・8 「天命の自由」と「人義の自由」 ─兆民『民約訳解』を読む・2
著者: 子安宣邦「此の約に因りて得るところ、更に一あり。何の謂いぞ。曰く、心の自由、是なり。夫れ形気の駆るところと為りて自から克脩することを知らざる者、是れ亦た奴隷の類のみ。我より法を為(つく)り、而して我より之に循う者に至りては、其の
本文を読む「思想史講座」のお知らせー1月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *津田「国民思想の研究」を読む講座は、「国民」という津田の主題自体を問う最後の段階に来ています。ナショナリズムという近代日本の最大の思想主題の津田における運命を見定めた
本文を読む「精神」は「鬼神」である
著者: 子安宣邦ヘーゲルの「精神の現象学」を「鬼神の現象学」として読んでみようという私の文章に小倉百合子さんからこういうコメントが寄せられた。 「「ものの真相は力であり力は生命でありさらには自己である・・・認識される相手はものではなく生
本文を読む中江兆民『民約訳解』を読むーその1 ■明治維新の近代・7
著者: 子安宣邦我より法を為(つく)り、我より之に循う ─中江兆民『民約訳解』を読む・その1 「此の約に因りて得るところ、更に一あり。何の謂いぞ。曰く、心の自由、是なり。夫れ形気の駆るところと為りて自から克脩することを知らざる者、是れ亦
本文を読む「思想史講座」のお知らせー12月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りです。 *「明治維新1
本文を読む明治維新の近代・6 「国体」の創出─徂徠制作論と水戸学
著者: 子安宣邦「聖とは作者の称なり。」「堯舜に至りて、礼楽を制作し、徳を正すの道始めて成る。」荻生徂徠『弁名』 「古へに言へる有り、国の大事は、祀(まつり)と戎(いくさ)とに在りと。戎に一定の略有り、祀は不抜の業たれば、実に国家の大事
本文を読む「思想史講座」のお知らせー11月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。 だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りです。 *「明治維新1
本文を読む国体論のための制度論的序章
著者: 子安宣邦「制度論」的序章 現代の日本における国家論の不在を私はいってきた。われわれにあって国家とは容易く議論できる代物ではないようだ。ましてやこの国を作り替えた方がいいなどと人はいったりはしない。そんなことはいえない何か重みがこ
本文を読む「思想史講座」のお知らせー10月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む明治維新の近代・5 国家論の不在ー大熊信行『国家悪』を読む
著者: 子安宣邦「日本人は国家観をかえなければならない。単に国体観などというものを放棄するだけでは十分ではない。これまで摂取しておった西洋近代のあらゆる国家思想を、すべて疑問の対象として再検討するだけでなく、だれもまだ踏み入ったことのな
本文を読む「思想史講座」のお知らせー9月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む「国家主義の誘惑」を見てー「国体論」の疑問
著者: 子安宣邦映画「国家主義の誘惑」の前宣伝にネット上で一役買いながら、映画そのものを見ることをしないのは無責任だと思い、猛暑の中を上映館「ポレポレ東中野」に行ってきた。もう数日前から上映は始まっていながら、ネット上にこの映画をめぐる
本文を読む「思想史講座」のお知らせー8月のご案内
著者: 子安宣邦*「思想史講座」大阪教室・東京教室・論語塾ー8月はお休みです。9月に再開いたします。 *8月にはNHK文化センター・青山教室で下記のように『論語』についてお話します。私の『論語』講義をお聞き漏らしの方、また関心をお持ちの
本文を読む■「明治維新」の近代・4 梅岩心学をどう読むべきなのか
著者: 子安宣邦形は直ちに心と知るべし ー梅岩心学をどう読むべきなのか 「今日覚メテ見レバ我ハ何ト思テ丹波ノ不自由ナル山中ノ百姓ノ愚母ガ胎内ニ宿リシコトヲ忘レタリ。ソレユエニ親父ヤ母ニ問ント思ヘ共、死シテ居ザレバ問コトナラ
本文を読む「思想史講座」のお知らせー7月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む明治はその始まりに英知を失った-横井小楠と「天地公共の道理」
著者: 子安宣邦「有道無道を分たず一切拒絶するは、天地公共の実理に暗くして、遂に信義を万国に失ふに至るもの必然の理也。」 横井小楠『夷虜応接大意』[1] 私は「明治維新100年」がいわれた時期に横井小楠をめぐる論文を書いて
本文を読む「思想史講座」のお知らせー6月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む講座二題ー朱子と小楠と
著者: 子安宣邦『朱子語類』を読むこと 『朱子語類』の和刻本のテキストをあえて江戸時代の訓読法をもって読むことを論語塾でしている。だが宋代口語で記録されている『朱子語類』のテキストを日本の訓読法をもってしては読めない、否、それは誤読する
本文を読む■維新と日本近代・2 なぜこの農村の国学者は常に遅れて発見されるのか ―鈴木雅之『撞賢木』を読む
著者: 子安宣邦「凡そ世(世界)になりとなる(生々)万物(人は更なり、禽獣虫魚にいたるまですべて有生のたぐひ、)尽く、皆道によりて生り出づ(道のことは下にいへり)。道ある故に、世にある万物は生り出たるものなり。」 鈴木雅之『撞賢木』総説
本文を読む「思想史講座」のお知らせー5月のご案内
著者: 子安宣邦*だれでも、いつからでも聴講できる思想史講座です。 *「明治維新150年」がいわれています。「明治維新」と「日本近代」との当たり前のこの結びつきを読み直してみようと思います。この読み直しを私に促したのは津田左右吉の明治維
本文を読む維新と日本近代・1 「王政復古」というクーデター ―津田左右吉「明治憲法の成立まで」を読む
著者: 子安宣邦「いわゆる王政復古または維新が、その実少なくとも半ばは、皇室をも国民をも欺瞞する彼等(イワクラ・オオクボら)の辞柄であり、かかる欺瞞の態度を彼等が明治時代までもちつづけてきた証跡が見える。」 津田左右吉「明治憲法の成立ま
本文を読む「仙童寅吉」騒動
著者: 子安宣邦騒ぎの始まり 岩波書店から『仙境異聞・勝五郎再生記聞』(岩波文庫)の増刷(第6刷)の知らせを受け取ったのは2月21日である。私は「やっと増刷されるのか」といった程度にしかその通知を受け取らなかった。第5刷が出たのが201
本文を読む政は正なり。正しくあることである
著者: 子安宣邦「季康子、孔子に政を問う。孔子対えて曰わく、政は正なり。子帥(ひき)ゆるに正を以てせば、孰(た)れか敢えて正しからざらん。」(論語・顔淵篇一八) 伊藤仁斎は『論語古義』でこう解した。 「季康子が孔子に政治について問うた。
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