脇野町善造の執筆一覧

周回遅れの読書報告(その25:その24の続き)小泉輝三郎と武田百合子(上)

著者: 脇野町善造

かつて「ちきゅう座」に「周回遅れの読書報告」を、何回かの中断を挟んで20数回掲載してもらった。数年前(2014年)「その24」で休止したままになっている。休止した理由は今となっては不明であるが、どうも自身の怠慢が最大の理

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周回遅れの読書報告(その24) 古本を巡る因縁話(鈴弁事件のこと)

著者: 脇野町善造

 神保町の古書店街に行くたびに寄る古本屋がある。名前は知らない。本を買って、袋に入れて貰うこともあるが、その袋にも名前は入っていたことがない。数冊しか買わないときは、袋さえ貰わない。買うのは100円か200円の均一価格の

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周回遅れの読書報告(その21) イングリッド・バーグマンの箴言

著者: 脇野町善造

「座右の銘などは持たない」のが「座右の銘」だ、とキザに言いたいところだが、実は一つだけある。「後悔とはしなかったことに対していうものであって、やったことに対していうものではない」というのがそれである。もともとは女優、イン

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周回遅れの読書報告(その20) クロンシュッタトの水兵と埴谷雄高

著者: 脇野町善造

 クロンシュタットの水兵の話を続ける。久野収と鶴見俊輔の対話集『思想の折り返し点で』で久野が埴谷雄高から貰った手紙を紹介している。久野の発言は次の通りである。 ベルリンの壁が落ちたときに、埴谷氏がぼくにくれた葉書に、「あ

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周回遅れの読書報告(番外その6) 佐野誠氏と猪瀬直樹氏

著者: 脇野町善造

 2010年から2011年の3月5日まで「周回遅れの読書報告」を書いていた。昨年の9月に二つだけその「続編」を書いた。その間の長い中断の理由については、9月14日の(番外その4)を見て頂ければいい。しかし「続編」は、たっ

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周回遅れの読書報告(2-1)  「野垂れ死にする自由」と経済ジェノサイド

著者: 脇野町善造

 中山智香子の『経済ジェノサイド』は、フリードマン流の新自由主義がいかに経済弱者を皆殺しにしていったかを、読みやすく書いた好著である。ただ、次の文章は気になった(282頁)。 自由を謳う統治が社会の一部分を見棄て、見殺し

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長いだけで無意味な記事、長短にかかわらず考えさせられる記事──先週の新聞から(13)

著者: 脇野町善造

 先週は、胡錦濤(フー・チンタオ)中国国家主席の国賓としての米国訪問が紙面をにぎわした。21日の朝日の「天声人語」で、40年前は資本主義だけが中国を救うとされたが、今は中国だけが資本主義を救うと言われているという趣旨の話

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