――八ヶ岳山麓から(176)―― 今年は中国で文化大革命が始まって50年にあたる。 現在中国では文革研究は低調だ。新事実の発見があっても公表は控える。文革だけではなく「大躍進」の研究についても有形無形の圧力がかかる。さい
本文を読む阿部治平の執筆一覧
山雨来たらんと欲して風楼に満つ ――習近平、更に上る一層楼
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(175)―― 中国の習近平国家主席は、2016年はじめから中国共産党の「核心」と称えられるようになった。天津市、北京市など省・市・自治区レベルの党書記が「習近平総書記という核心を断固擁護する」といいは
本文を読む日本共産党の元幹部は中国をどう見ているか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(174)―― 昨年末、村の日本共産党(以下日共)の人が来て、後援会の会長を引受けてほしいといった。私は当面の問題では一致できるとしても、あなた方が目指す社会主義社会は党員の誰に聞いてもよくわからない。
本文を読むいつなくなるのか――身分制
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(173)―― 中国は社会主義だ、いや社会主義への途上だ、まったくの資本主義だとさまざまな説がある。社会構造からすれば、我国江戸時代によく似た、士族と平民との差別がある身分制社会である。 中国では大都市
本文を読むめちゃめちゃだったのか、すばらしかったのか――中国文化大革命
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(172)―― 中国でプロレタリア文化大革命(文革)が始まってから、今年でまる50年経つ。 日本では文革といわれても、もはやぴんと来ない人のほうが多いかもしれない。中国でも50歳以下の人は、1960年代
本文を読む危ない大学を自治体は引き受けてはならない
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(162)―― 私立大学の定員割れ 10月12日信濃毎日新聞(信毎)は、「県内の大学大競争時代、公立化模索や学部改組……、少子化 学生確保に懸命」という大きい見出しで長野県内の大学の危機状況を報じた。大
本文を読む安保法制攻防戦の中から中国を見る
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(158)―― 9月3日北京天安門広場で「反ファシズム戦争・抗日戦争勝利70周年記念」の軍事大パレードが行われ、新華社通信は「中国の抗日戦争が反ファッショ戦争勝利に重大な役割を果たした」という習近平主席
本文を読む共産党にどこまで何を期待できるか
著者: 阿部治平―八ヶ岳山麓から(156)― 私は、安保法制をめぐる国会審議の中で、比較的鋭く政府を追及しているのは日本共産党だと感じている――ケンカ腰が過ぎるところはあるが。 このほど、共産党委員長の志位和夫氏に、ジャーナリストの神保
本文を読む教育現場の現状がつづくかぎり、いじめによる自殺はなくならない
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(151)―― 7月7日、岩手県矢巾町の中学2年・村松亮君(13)は、駅に入ってきた列車にはねられて死んだ。鉄道自殺である。 以下報道にたよるが、彼が学級担任に毎日提出する生活記録ノートには、いじめや自
本文を読む宮里政充著『あれは何の足音だ?』を読む
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(150)―― ここに紹介する『あれは何の足音だ?』は、著者宮里政充の、本ブログ「リベラル21」・雑誌『全作家』・郷土誌『越地誌』に寄せたエッセイをまとめた「私家版」である。「まえがき」によれば、彼は安
本文を読むますます強まる「いやな感じ」だが、抵抗はする
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(149)―― この6月の村議会に「憲法9条を守る会」は、「集団的自衛権行使容認の閣議決定を取り消し、集団的自衛権行使のための戦争立法を行わないことを求める意見書提出を求める請願」をだした。だが15日の
本文を読む映画『ルンタ』について
著者: 阿部治平―八ヶ岳山麓から(145)― 『ルンタ』という亡命チベット人を描いたドキュメンタリー映画を見る機会があった。「ルンタ」はチベット語で「風の馬」という意味である。手のひらサイズの粗末な紙のカードに馬や仏典、仏像が印刷してあ
本文を読む日本左翼は中国の「新常態」をどうとらえているか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(144)―― 日本で社会主義をめざす人々は中国の『新常態(ニューノーマル)』についてどう考えているか。これを気にしていたところ、日本共産党機関紙がとりあげた(「しんぶん赤旗日曜版」「経済―これって何?
本文を読む「万引き」は犯罪である
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(143)―― 「埼玉の高校生20人余 韓国で万引きし検挙」というニュースがあった。これをメディアの報道によってまとめると、概略以下のとおり(NHK 2015・4・10など)。 3月27日埼玉県の私立高
本文を読むあんまりじゃありませんか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(136)―― 2月5日衆議院は本会議で、イスラム過激派組織「イスラム国」による日本人殺害事件について、「非道、卑劣極まりないテロ行為を強く非難する」などとした決議を全会一致で採択した。 決議は、「非道
本文を読む中国は日本人人質虐殺事件をどう見るか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(135)―― 中国のメディアは、日本人人質虐殺事件に強い関心を持って連日報道した。 2月1日、後藤健二氏のネット上の映像が「イスラム国」のAl Furqanによるものであること、「ジハード・ジョン(聖
本文を読む中国は「パリ1月7日テロ事件」をどう見るか
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(133)―― 中国外交部(外務省)の洪磊報道官は、フランス・パリで7日発生したテロ事件について、「大きな驚きと激しい非難」を表明した。「中国はあらゆる形のテロリズムに断固反対であり、国の安全を守るため
本文を読む中国の少数民族の悲しみとともに、超国家主義はよみがえる
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(132)―― 『夢・大アジア』(集広社刊)という季刊雑誌創刊号を見た。右翼のイデオロギー雑誌である。執筆者には加瀬英明・頭山興助・田母神俊雄ら20数人が登場する(編集の仕方は「習近平」を「周近平」とす
本文を読むフランスではムスリムは差別されている
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(131)―― 1月7日フランスで悲惨な事件が起きた。週刊新聞「シャルリー・エブド」のパリ事務所で、フランス国籍ムスリムが風刺漫画作者と編集者らを銃撃した。これに関連する死者多数。テロリストは9日射殺さ
本文を読むこれではスポーツから暴力はなくならない
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(125)―― サッカー・Jリーグ2部(J2)の松本山雅FCは1日、アビバス福岡と福岡市レベルファイブスタジアムで対戦し、2-1で勝った。松本山雅は勝点を77に伸ばし、今季3試合を残して3位ジュビロ磐田
本文を読む御嶽噴火に思うこと、御嶽登山に思うこと
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(124)―― 9月27日午前11時52分、木曽御嶽山(きそおんたけさん)が噴火し、頂上付近に大量の噴石・火山灰を降らせた。死者57人、負傷者多数、6人は行方不明のままだから63人も亡くなったことになる
本文を読む「朝日」攻撃の先にあるもの
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(121)―― 「週刊文春」(10月9日)と雑誌「文藝春秋」(11月)の「朝日問題」を読んだ。この2冊しか読んでない。 「週刊文春」の「『朝日新聞問題』私の結論!」に出てくる人は34人、「文藝春秋」の「
本文を読む「うらぎりの中華文明の研究」の研究
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(111)―― 「文藝春秋」(8月号)に中西輝政京都大学名誉教授「特別寄稿うらぎりの中華文明研究・中国はなぜ平気で嘘をつくのか」という論文(?)があった。 この趣旨を一口でいえば、中国はウソをつく国家だ
本文を読む新疆は民族対民族の対立へ
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(104)―― 中国の新疆ウイグル自治区すなわち東トルキスタンは、チュルク系ムスリムと漢人の民族対民族の対立抗争の様相を帯びてきた。 5月22日朝7時50分ころ、4輪駆動車2両が、ウルムチ市サイベク区公
本文を読む自立した帝国主義へ歩む日本――南京大虐殺と安重根におもうこと
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(101)―― 3月23日夜、オランダ・ハーグで韓国の朴槿惠(パク・クネ)大統領と習近平中国国家主席は、1909(明治42)年に初代韓国統監伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)注1)の記念館が今
本文を読む対中国強硬派の認識と意見
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(98)―― この2月の北京で、産経新聞古森義久・矢板明夫両記者による『2014年の米中を読む』(海竜社)という本を読む機会があった。柴田穂氏の文化大革命報道以来、産経の中国報道には一目も二目も置いてき
本文を読む中国は「社会主義をめざす国」なのか――共産党の大会決議案を読んで
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(89)―― 日本共産党の「第26回大会決議案」を読んだ。 小学校以来の友人と、日本はこんなに反動的になって、国粋主義がはびこって、これからどうなる?という議論をしたあと、彼が「これを読め」といった。読
本文を読む日本がASEAN諸国と結んで中国に対抗することは可能か
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(87)―― 安倍内閣は、12月13~15日に東南アジア諸国連合(ASEAN)10ヶ国との特別首脳会議を開催した。ASEANと日本との経済、安全保障分野での一層の緊密化を図るためという。東京開催は10年
本文を読む従属国とはこういうものだ――頼みのアメリカにそでにされた日本
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(86)―― イヤな感じになってきた。私のような「日中不再戦」派にとっては最悪の事態である。 11月23日、中国政府の防空識別圏発表時のもののいいかたは、中国は周辺国に有無を言わせぬ強硬姿勢で、飛行計画
本文を読む世の中変わってほしいけど(唯恐天下不乱)――中共18期3中全会の印象
著者: 阿部治平―八ヶ岳山麓から(85)― 「中国共産党第18期3中全会」があった。 中共第18回党大会後の3回目の中央委員会総会である。習近平氏は第1回会議で党総書記になり、2回目で国家主席として選出される段取りをし、直後の全国人民代
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