中国から輸入した人工呼吸器の性能が問題になっている。多くの病院では人工呼吸器につながれた患者の9割が死亡していると囁かれていた。しかし、政府は一切、これにかんする情報を公開していない。 ところが、4月26日、セーケシ
本文を読むハンガリーの執筆一覧
EU内で瀬戸際外交政策を展開するハンガリー・オルバン政権 (1)
著者: 盛田常夫報道によれば、オルバン首相は中国習近平国家主席と電話会談を行い、習主席からの中国への招聘を受けたとされている。電話会談を通して、シノファーム製のワクチン輸入がさらに加速されることになった。 中国からの借入と中国企業と
本文を読むハンガリーのコロナ禍のその後 そしてあの国との利権?
著者: 盛田常夫ハンガリーのコロナ感染者はようやく減少に向かっています。病院での治療者数も1万人を切り、人工呼吸器装着者数も千名を切りました。もっとも、人工呼吸器に繋がれた患者の多くが死亡しているので、装着者数が減少していると考えられま
本文を読むロシア・中国製ワクチンをめぐる中東欧諸国の政争
著者: 盛田常夫中東欧諸国では、ロシア製ワクチンSputnik、中国Sinopharm製のワクチンが政争のテーマになっている。EUからのワクチン配分を待っていたのでは感染の拡大を防止できないと、EU内でいち早く「東のワクチン」を導入し
本文を読むハンガリーのコロナ感染状況
著者: 盛田常夫1. 感染状況 4月1日の政府発表によれば、過去24時間の新規感染者数は9,288名で、死者は258名(累計死者は20,995名)、病院での治療者は12,062名、うち人工呼吸器装着患者は1,512名となっている。感染
本文を読むあらためてハンガリーのワクチン状況
著者: 盛田常夫感染増加が止まらない 3月14日時点のデータによれば、過去24時間の新規感染者は8,863名、死者は162(累計16,952)名、病院で治療を受けている者8,764名、このうち人工呼吸器装着患者は1,005名に上り、感
本文を読むハンガリーおよび中欧諸国のコロナ事情
著者: 盛田常夫ハンガリー(およそ人口980万人) (1) 水曜日10日の発表によれば、過去24時間の新規感染者数は5,653名、死者は179名(累計16,325名)、病院での治療者8,343名、うち人工呼吸器装着患者833名。1ヶ月
本文を読むハンガリーのコロナ禍、 情勢急変―新たな制限措置を導入
著者: 盛田常夫4日の発表によれば、1日の新規感染者数が6,278人、死者が152人、入院患者が6,554人、うち人工呼吸器装着者が639人となり、コロナ感染の拡大阻止のために、ハンガリー政府は新たな制限措置を導入しました。とりあえ
本文を読むその後のハンガリー「コロナ事情」と体制転換が医療にもたらしたもの
著者: 盛田常夫現在の「コロナ事情」 ヨーロッパのコロナ状況は第3波に入ったと言われている。ハンガリーでも、一時期の低減傾向から再び感染者の上昇が始まっている。幸い、死者の数に大きな変動はないが、感染者の数がここに来て急激に増えている
本文を読む陰謀論とロシア・中国カードに頼るハンガリー政府 ―コロナ・ワクチンをめぐって―
著者: 盛田常夫ハンガリーのスィーヤルトー外相は、「バイデン大統領就任式にハンガリー政府から誰が出席するのか」という記者の質問にたいして、「アメリカ政府から招待状が届いていない」ことを明らかにした。蜜を避けるために出席者が制限されてい
本文を読む追悼:ザライ・エルヌーの想い出
著者: 盛田常夫旧カール・マルクス経済大学(コルヴィヌス大学)のもっとも親しい友人だった畏友ザライ・エルヌー(Zalai Ernő, 1944年8月-2021年1月1日)が逝った。肝臓がん判明から7年、私のハンガリー留学から数えておよ
本文を読むコロナ下ハンガリーでの入院体験記(下)
著者: 盛田常夫貧しい病院食 もう一つ、ハンガリーの入院患者が直面する問題がある。それは病院食である。この問題も、社会主義時代からほとんど変わっていない。しかも、ほとんどの旧社会主義国でも状況は同じである。 朝食はパン1-2個に小さ
本文を読むコロナ下ハンガリーでの入院体験記(上)
著者: 盛田常夫息苦しさが続いたので、緊急の心肺検査を受けるために、ブダペストの拠点病院の一つに入院検査することになった。検査後に帰宅するつもりで、午後10時に病院へ入ったのだが、そこから10日間も病院に滞在することになった。検査は心
本文を読む東欧コロナ事情続報 ハンガリーでは10日から「非常事態措置」
著者: 盛田常夫明日、国会で政府に非常事態権限を付与する法案が成立する見込みです。90日間の権限付与になりますが、とりあえず30日限定の非常事態措置が導入されます。 導入される制限措置は以下の通りです。 1.すべての集会の禁止 2.レス
本文を読むハンガリーのコロナ事情と・・・
著者: 盛田常夫ヨーロッパ各地でコロナ第二波の勢いが増しています。ハンガリーも連日、2000名近い感染者が報告されており、来週からマスクの装着規制が強化されます。レストランでも実際の飲食時以外は、マスクの装着が義務化されます。ただ、周
本文を読む権力基盤の強化に利用される「非常事態」法
著者: 盛田常夫EUの異端児的な存在であるハンガリーのオルバン首相はなかなかの権謀術数に長けた政治家である。体制転換時に反体制運動家として頭角を現したオルバンは、共産党青年組織に代わるFIDESZ(通称フィデス、Alliance of
本文を読むライク外務大臣粛清の全容(3) - ライク裁判と処刑(下) -
著者: 盛田常夫共産主義ファシズム:スターリン主義 ライク処刑の報奨を兼ねて、翌11月末に、ハンガリー勤労者党(ハンガリー共産党)はガヤテトゥー(ハンガリー北東部のマトラ山)にてコミンフォルム会議を主催する栄誉を得た。ユーゴスラヴィア問
本文を読むライク外務大臣粛清の全容(3) - ライク裁判と処刑(上) -
著者: 盛田常夫1940年代末から50年代初めにかけて、中・東欧の保安警察を指揮・監視していたのは、ソ連国家保安省の中・東欧責任者であるベルキンであり、彼の上司は国家保安省大臣アバクモフである。他方、ハンガリーのラーコシはアバクモフ-ベ
本文を読むライク外務大臣粛清の全容(2) - フィールド一家の悲劇 -
著者: 盛田常夫ライク逮捕・起訴において、ノエル・H・フィールドの存在と「自供」(氏名リスト)は決定的な証拠とされた。フィールド逮捕は極秘事項であり、フィールドは自らの拉致を外に知らせる手段をもっていなかった。 チェコスロヴァキアの諜
本文を読むライク外務大臣粛清の全容(1) - ノエル・H・フィールド拉致事件 -
著者: 盛田常夫東欧社会主義の成立過程で、冷戦が始まり、ユーゴスラヴィアが国際共産主義運動からの「破門」された1948年以降、ソ連共産党の指示で、各国共産党では「共産党内の敵を摘発する闘い」が始まった。1949年10月のハンガリー外相
本文を読むライク・ラースロー再埋葬式 - ハンガリー動乱の引き金になった大衆的示威行動 -
著者: 盛田常夫1956年10月に勃発したハンガリー動乱は社会主義諸国のみならず、資本主義国の左派に大きな衝撃を与えた。左派知識人たちが得られる情報はソ連共産党が発する公式声明であり、動乱を惹き起こした背景や戦後東欧社会主義国の社会主
本文を読むハンガリー動乱から63年
著者: 盛田常夫10月23日はハンガリーの祝日になっている。1956年10月23日に勃発したハンガリー動乱は、「スターリン主義に侵されたソ連型社会主義」への人民蜂起であった。ブダペストで突発的に起きた騒乱にたいし、ソ連共産党は性急にも
本文を読むハンガリーへの7条制裁を求める報告が可決
著者: 盛田常夫欧州議会決議-前例のない制裁決議 9月12日の欧州議会は、オランダの緑の党に属するオランダのサンジェルティーニ議員が提案したハンガリーへの制裁提案を可決した。欧州議会が加盟国の制裁提案を可決したのは初めてで、昨年12月
本文を読む三つの誕生会(下)
著者: 盛田常夫コーシャ監督は旧体制時代に13本の映画を撮り、1968年にカンヌ映画祭に出品した「一万の太陽」は最優秀監督賞を受賞した。その縁で当時日本の舞台女優だった糸見 偲さんと出会い結婚した。映画監督を志した当初から、1956年
本文を読む三つの誕生会(上)
著者: 盛田常夫11月から12月初めにかけて、立て続けに誕生祝いを兼ねた集まりがあった。一つは経済学者コルナイの新刊Látlelet(「私の診断」)の出版記念と90歳の事前誕生会を兼ねた会(2018年1月に90歳)。二つ目が映画監督コー
本文を読む巨大ポスター合戦 - ハンガリーの政治状況(下)
著者: 盛田常夫政権政党の反論ポスター 野党のポスター攻勢にたいして、政権政党であるFIDESZも反撃し、社会党は億万長者ソロスの支援を受け、JOBBIKはFIDESZから離脱しオルバン首相の政敵となった億万長者シミチカの支援を受けて
本文を読む巨大ポスター合戦 - ハンガリーの政治状況(中)
著者: 盛田常夫暴露される腐敗 右左に関係なく、「長期化する独裁権力は必ず腐敗する」。現ハンガリーの政府を構成する政党FIDESZは、体制展開以後、長期に続いた社会党政権の腐敗に乗じて政権を奪取した。とくに首都ブダペストの社会党の腐敗は
本文を読む巨大ポスター合戦 - ハンガリーの政治状況(上)
著者: 盛田常夫ブダペストの中心部を飾っている建築物や街路の構想は、19世紀末から20世紀初頭にかけて作り上げられたものだ。当時の政治家は私財をなげうって、ブダペスト市やハンガリーの国造りに力を注ぎ、百年の時間を超えても人々の感動を生
本文を読むハンガリーの国民投票結果をどう見るか
著者: 盛田常夫総 評 10月2日に行われた「難民の強制割当」に反対するハンガリーの国民投票は、投票率が50%に満たず、不成立となった。オルバン政権は国民投票が成立し、かつ圧倒的な多数でEUの「強制割当」にたいする反対が示されれば、大
本文を読む2024年五輪に立候補しているハンガリー
著者: 盛田常夫スポーツ大国ハンガリー 中欧に位置するハンガリーは北海道ほどの大きさの小国である。もっとも、ハンガリーは第一次世界大戦でオーストリー=ハンガリー二重帝国が崩壊するまでは、東はルーマニア、北はスロヴァキア、南はクロアチア
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