本書は、『ベンヤミンの言語哲学』(岩波書店、二〇一四年)につづく柿木伸之氏の二冊目の著書である。本書の狙いはつぎの一文に要約されている。「批評の言葉を生きたベンヤミンの思考の足跡―それは書のかたちで刻まれている―を、彼の
本文を読むベンヤミンの執筆一覧
翻訳されたベンヤミンについて
著者: 川端秀夫1 林完枝氏の論文『「翻訳者の使命」について』(註1)の抜刷がいま私の手元にある。秀逸な論考との評を聞き及んで知人を通じて手に入れたのだ。林氏の論文はベンヤミンの「翻訳者の使命」という文章の読解をその出発点として、諸時代
本文を読む書評 ベンヤミンとマルクス
著者: 宮内広利生きた言語とは何か、というより、言語の生死という問いかけがあるとしたら、それは何を根拠にし、わたしたちをどこへ向かわせるのか。概念なるものは脱概念というところから逆にたどることもできる。もし、概念をぼやけさせることがで
本文を読むジャン=ミシェル・パルミエのベンヤミン論について
著者: 宇波彰2011年の秋から2012年初頭にかけて、パリのユダヤ美術・歴史博物館で開かれたベンヤミン展については、すでにこのブログで報告した。そのカタログともいえる『ヴァルター・ベンヤミン・アーカイブス』(Walter Benj
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