はじめに 部落差別の原因、それはこの国で古代から近世まで続いた神仏習合政治に基づく、その初期的情況としての古代政権の「天候支配」の願望と、それを実現するための「誤認」と一方的「強権」から始まっている。その端緒は神仏習合
本文を読む川元祥一の執筆一覧
新・民主主義―共生の原理とともに(3)
著者: 川元祥一*初出:『社会理論研究 19号』(社会理論学会)より許可を得て転載 第三章 資本という非人格の「怪物」 一 日本の資本について マルクス・エンゲルスによる『共産党宣言』(岩波文庫・二〇〇三年)は、「ヨーロッパに幽霊が出る
本文を読む新・民主主義―共生の原理とともに(2)
著者: 川元祥一初出:『社会理論研究 19号』(社会理論学会)より許可を得て転載 第二章 地球と地域 ―違いを認める平等・多文化― 一 地域社会と自然・人間 タイラーやフレイザーが行った地球的規模、世界的規模での資料収集と思考を欠くこと
本文を読む新・民主主義―共生の原理とともに(1)
著者: 川元祥一*長めの論文ですので、三回に分割掲載(各章ずつ)します。(編集部) 初出:『社会理論研究 19号』(社会理論学会)より許可を得て転載 第一章 現代―序文にかえて 一 民主主義が歪められる 古代ギリシャ・アテナイのデモクラ
本文を読む社会理論学会 第116回月例研究会 2017/6/17開催 負の体系、その解放 ― レジュメ―
著者: 川元祥一社会理論学会 第116回月例研究会 2017/6/17開催 負の体系、その解放 ― レジュメ― 講師 川元祥一 日米戦争敗戦の原因『失敗の本質』(
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その9)
著者: 川元祥一16 店に戻ると誰も寝静まっていた。玄関の戸をゆっくり引いた。新聞販売店の玄関はいつも開いている。折込広告の束がいつ投げ込まれてもいいように。そしてまた、号外新聞がいつ出てもいいように。俺は忍び足でベットに
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その8)
著者: 川元祥一14 六月十五日。その日は朝から雨雲が垂れこめ、いつ降りだしてもおかしくない空模様だった。いつものように朝刊を配って朝飯を食った。その後二階に上がって体を休めた。今日のデモは正午からだった。しかしその前に緊
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その7)
著者: 川元祥一12 次の日学校に行くとキャンパスの空気がこれまでとまったく違うのを感じた。何かが止った感じ。時間が止ったとでも言うべきか。透き通った感じでもあった。昨日の夕刊や今朝の朝刊の紙面では国会議事堂
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その6)
著者: 川元祥一10 その日、五月二十日。朝飯を食って学校に行こうとしていると奥の部屋から声がかかった。 「川田さんお電話よ」 炊事の法子だった。彼女はおやじの姪にあたるという。ポチャポチャと丸太りしたおっとり女だった。お
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その5)
著者: 川元祥一8 その日は正午に正門前からデモが出発するのをビラや立看で知らせていた。いつもだったら学生が昼飯を食う時間を考慮するのだったが、この日はその考慮もしなかった。それでもいつもより多い千名近い学生
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その4)
著者: 川元祥一6 母や明子に言わせると、登紀子は決して口にしないのであるが、その出来事は、俺の家の者や親族は誰でも知っており、彼女のいないところではけっこう話題にのぼる。しかもそれは、当時幼かった俺の記憶の中にも断片とし
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その3)
著者: 川元祥一4 秋になると学費値上の動きが急になったようだ。この話は学校の理事会で進めており、オブザーバーとして明大全学学生自治会中央執行委員会(中執)が参加しているという話だった。文学部からは小野田と東洋史の定岡が入
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その2)
著者: 川元祥一2 大学のキャンパスというイメージからすると、狭くて寸詰まりな正門アーチだったが、入って行くと石造りでヒヤリとした空気と壁の艶が威厳を漂わせた。文学部の校舎は別にあるようだったが、国文科が使う教室がそんな校
本文を読む連作・街角のマンタ(第二部) 六月十五日(その1)
著者: 川元祥一群れず休まず横たわることもなく海原を行くマンタ。俺はお前のそんな姿が好きだ。限りなく俺に似ていると思う。あゝ、そう言うと少し違うかも知れない。俺はお前のように強くはない。そして俺は人と群れて騒ぐのが嫌いではない。これまで
本文を読む反原発・第三次テント談話室
著者: 川元祥一放射能×自然と文明の循環を ―自然に循環しない物を作るな! ―生活者として語り合おう再生可能文化! お肉のセシウム全頭検査実現まで ―部落解放同盟品川支部と全芝浦屠場労組の闘い テント談話室「首都圏での食肉の安全を保障す
本文を読む放射能×自然と生命の循環 生活者として語り合おう再生可能文化を!
著者: 川元祥一テント談話室 「福島の牛と肉はどうなっている?」 課題提起 川元祥一 ゲスト 高城順さん 品川芝浦屠場労働者・部落解放同盟品川支部書記長 ◆畜産農家の多かった福島県浜通り。壊滅に等しい出荷量。 ◆品川芝浦屠場の「お得意先
本文を読む再生文化について 基層からの思想基軸
著者: 川元祥一/高良留美子東京電力福島第一原発の事故の報道によって、原子力エネルギーが危険なのを知りながら原発建設を推進してきた研究者、専門家たちの思想レベルがわかってきた。報道では原子炉の構造や技術、原発の機構などに焦点が注がれ勝ちで、それも事
本文を読む福島原発事故から再生文化社会へ 「負の世界」からの再生 ―その第一歩、福島から世界へ
著者: 川元祥一二〇一一年三月十一日、日本列島宮城県沖で起こった地震と、つづく津波(合わせて東日本大震災又は東北関東大震災)は、日本で記録された地震・津波としては最大のものといわれ、一〇〇〇年に一回の規模だったともいわれる。そして、その
本文を読む六・一五という記号―その夕刻何があったか
著者: 川元祥一ちきゅう座に掲載された「樺美智子さんの〈死の真相〉(60年安保の裏側で)―60年安保闘争50周年 御庄博実」を読んで大きな刺激を受けた。樺美智子さんの司法解剖時の所見を読むのは初めてだ。そして、検察の「人なだれによる死」
本文を読む12/15 (水) 変革のアソシエ 特別講座・シリーズ『わが著書を語る』第3回
著者: 変革のアソシエ特別講座・シリーズ『わが著書を語る』 特別講座委員会はアソシエ会員自身が自著(新刊)を紹介・解説しながら受講と討論する新講座を開設しました。本年10月より明年3月までは、月1回(1人)のぺースで開講し、4月以降は月2回
本文を読む人々を支えた部落文化 (五回) 皮から革へ―鞣の技術と文化
著者: 川元祥一■ 革靴、革カバンはなぜ腐らない? ■ 動物の皮を剥いだだけならすぐ腐れてしまう。魚が腐るのと同じだ。なのに、その皮を使った革靴、革カバンは腐ったことがない。祭などに使う百年も前の太鼓の革が腐った話しは聞いたことがない。
本文を読む部落文化論(四回) 生活の危機管理―江戸時代の警察
著者: 川元祥一人々を支えた部落文化 (四回) 現代、私たちが普通の生活において安全や安心を感じ、それを守るのは主に警察であり、その現場で働く巡査だ。江戸時代にこの巡査と同じ仕事をしていたのがキヨメ役、身分的に穢多・非人と呼ばれた人だっ
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