滝口清栄の執筆一覧

【2月22日(土)】第23回 ヘーゲル研究会のお知らせ

著者: 野上俊明

 前回学んだ、国家と宗教の関係を論じている§270には、次のような文章がありました。「真なるものとは、・・・内なるものが外なるものへ、理性の構想が実在性へと踏み越えてゆく巨大な歩みである。そこにおいて全世界史は孜々として

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【10月26日(土)】第20回 ヘーゲル研究会のお知らせ

著者: 野上俊明

 ヘーゲル「法権利の哲学」・国家論の章については、市民社会論に比して左翼やリベラル派の関心は概して高くはない。自らの思想の歩みを顧るとき、その原因は我々の関心の持ちようが、「国家の死滅」や「商品経済の廃棄」の方に強く傾い

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【3月30日(土)】第13回「ヘーゲル研究会」のお知らせ

著者: 野上俊明

 時空の制約を超えて、現在の我々をなお感動させて止まないものを古典というのなら、80年前「アジア太平洋戦争」最中に刊行された金子武蔵著「ヘーゲルの国家観」は、ヘーゲル研究書の古典中の古典といえるであろう。総力戦という当時

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【12月23日(土)】第11回へーゲル研究会のお知らせ

著者: 野上俊明

前回のあらまし――市民社会における自由な経済活動は、抽象的人格と(私的)所有権をもとに成立しており、それを承認し法として効力あらしめるのが司法活動である、というのである。 以下は、少しバイアスがかかっているかもしれない、

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【7月22日(土)】第六回 ヘーゲル研究会のお知らせ

著者: 野上俊明

 これまで二回の「市民社会」論の講読から見えてきたことを、自己流ながら簡単にまとめます。  普遍性と特殊性の論理的概念を使って、ヘーゲルは市民社会を成立させている個の契機と共同性の契機の相互関係を明らかにします。個の契機

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同時代史の中のヘーゲル国家論― 1817・18年法哲学講義と「立憲君主制」のライトモチーフ ―

著者: 滝口清栄

はじめに 『法(権利)の哲学の要綱』(1820年、以下『法(権利)の哲学』と略記)は出版されてから今日にいたるまで、さまざまな論争を生み出してきた。この書はプロイセン体制追認の書と解釈されることもあれば、鋭い時代批判の書

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ヘーゲル法哲学研究  ―回顧と展望―(3.12現代史研レジュメ)

著者: 滝口清栄

はじめに ヘーゲル研究は、とくに七〇年代以降、資料そして同時代の影響史の面での成果をふまえて、形成史的研究の面で充実を見せてきた。ヘーゲルが『精神現象学』を執筆する以前のイェーナ時代は、ヘーゲルが、同時代の哲学的影響関係

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『精神現象学』精神章B「自己から離反する精神 教養」(1) 「Ⅰ 自分から離反する精神の世界」を読む

著者: 滝口清栄

一 概観、そしてEntfremdung概念の特異性 1 「精神」章の流れと、B「Ⅰ」の位置 「精神」章の展開には、古代ギリシア・ローマ、ついでアンシャン・レジームからフランス革命へいたるフランス、そしてドイツという歴史的

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