私は7月初めから10日間、スペインに滞在していました。ちょうどEUのワクチンパスポートが導入されたばかりで、どのように機能しているのか、たいへん関心を持って観察してきました。 1.夏の期間、欧州内では各種のチャーター機が
本文を読む盛田常夫の執筆一覧
大健闘のハンガリー 2020サッカー欧州選手権
著者: 盛田常夫ハンガリーは、前回優勝のポルトガル、世界選手権優勝のフランス、強豪ドイツの優勝候補チームが凌ぎ合う「死の組」に入った。戦前の論評によれば、ハンガリーは最下位で、勝ち点も取れないだろうという評価だった。確かに緒戦のポルト
本文を読む2021年全仏オープンテニス観戦記
著者: 盛田常夫大坂なおみの記者会見拒否に続く棄権、女子ランキング1位バーティの故障棄権、クヴィトバの怪我棄権、フェデラーの4回戦棄権など、今年の全仏テニスはあまり楽しくない話題が多かった。女子はトップシードが軒並み棄権や敗退で、ベス
本文を読む大坂なおみ選手のこと
著者: 盛田常夫プロスポーツの世界では若い選手が世界の頂点に立つことがある。もちろん、並外れの才能あってのことだが、肉体的な強靭さは必ずしも精神的な強靭さを伴わない。戦う上での精神的な強靭さと社会生活上の精神的な強靭さはまったく別物だ
本文を読むワクチン接種を考える
著者: 盛田常夫ほんの2ヶ月前まで、ハンガリーはコロナ禍第3波の真っただ中にあり、1日の感染者が1万人に迫り、病院での治療者は12,000名、そのうち人工呼吸器装着者が1,500名に上り、医療崩壊の危機に直面していた。その後、ワクチン
本文を読むEU内で瀬戸際外交政策を展開するハンガリー・オルバン政権 (2) 中国ワクチンをめぐる攻防強調文
著者: 盛田常夫中国から輸入した人工呼吸器の性能が問題になっている。多くの病院では人工呼吸器につながれた患者の9割が死亡していると囁かれていた。しかし、政府は一切、これにかんする情報を公開していない。 ところが、4月26日、セーケシ
本文を読むEU内で瀬戸際外交政策を展開するハンガリー・オルバン政権 (1)
著者: 盛田常夫報道によれば、オルバン首相は中国習近平国家主席と電話会談を行い、習主席からの中国への招聘を受けたとされている。電話会談を通して、シノファーム製のワクチン輸入がさらに加速されることになった。 中国からの借入と中国企業と
本文を読む情けない抱きつき外交 -悲劇を通り越した喜劇
著者: 盛田常夫さる16日の日米首脳による直接会談は20分だったそうだ。昼食用にハンバーガーが用意されたが、菅総理大臣は、「それに手を付けられないほど話に夢中になった」と報道されている。いったい日本のメディアは何を報道しているのか。通
本文を読むハンガリーのコロナ禍のその後 そしてあの国との利権?
著者: 盛田常夫ハンガリーのコロナ感染者はようやく減少に向かっています。病院での治療者数も1万人を切り、人工呼吸器装着者数も千名を切りました。もっとも、人工呼吸器に繋がれた患者の多くが死亡しているので、装着者数が減少していると考えられま
本文を読むロシア・中国製ワクチンをめぐる中東欧諸国の政争
著者: 盛田常夫中東欧諸国では、ロシア製ワクチンSputnik、中国Sinopharm製のワクチンが政争のテーマになっている。EUからのワクチン配分を待っていたのでは感染の拡大を防止できないと、EU内でいち早く「東のワクチン」を導入し
本文を読むハンガリーのコロナ感染状況
著者: 盛田常夫1. 感染状況 4月1日の政府発表によれば、過去24時間の新規感染者数は9,288名で、死者は258名(累計死者は20,995名)、病院での治療者は12,062名、うち人工呼吸器装着患者は1,512名となっている。感染
本文を読むあらためてハンガリーのワクチン状況
著者: 盛田常夫感染増加が止まらない 3月14日時点のデータによれば、過去24時間の新規感染者は8,863名、死者は162(累計16,952)名、病院で治療を受けている者8,764名、このうち人工呼吸器装着患者は1,005名に上り、感
本文を読む話題のワクチン開発者・カリコー・カタリンとの質疑応答
著者: 盛田常夫セゲド大学出身で、mRNA(メッセンジャーRNA)ベースのワクチン開発者として知られるカリコー・カタリン(Karikó Katalin、1955年生まれ)の質疑応答記録が、ハンガリーのネットにアップロードされたので、そ
本文を読むハンガリーおよび中欧諸国のコロナ事情
著者: 盛田常夫ハンガリー(およそ人口980万人) (1) 水曜日10日の発表によれば、過去24時間の新規感染者数は5,653名、死者は179名(累計16,325名)、病院での治療者8,343名、うち人工呼吸器装着患者833名。1ヶ月
本文を読むハンガリーのコロナ禍、 情勢急変―新たな制限措置を導入
著者: 盛田常夫4日の発表によれば、1日の新規感染者数が6,278人、死者が152人、入院患者が6,554人、うち人工呼吸器装着者が639人となり、コロナ感染の拡大阻止のために、ハンガリー政府は新たな制限措置を導入しました。とりあえ
本文を読むその後のハンガリー「コロナ事情」と体制転換が医療にもたらしたもの
著者: 盛田常夫現在の「コロナ事情」 ヨーロッパのコロナ状況は第3波に入ったと言われている。ハンガリーでも、一時期の低減傾向から再び感染者の上昇が始まっている。幸い、死者の数に大きな変動はないが、感染者の数がここに来て急激に増えている
本文を読む森発言は日本社会の後進性を反映したもの
著者: 盛田常夫コロナ禍の最中、皆様いかがお過ごしでしょうか。 本題に入る前に、最近のハンガリーのコロナ状況を報告しておきますと、事態は改善方向に向かっています。1日の新規感染者が1000名前後、死者が100名前後、病院治療を受けて
本文を読む陰謀論とロシア・中国カードに頼るハンガリー政府 ―コロナ・ワクチンをめぐって―
著者: 盛田常夫ハンガリーのスィーヤルトー外相は、「バイデン大統領就任式にハンガリー政府から誰が出席するのか」という記者の質問にたいして、「アメリカ政府から招待状が届いていない」ことを明らかにした。蜜を避けるために出席者が制限されてい
本文を読む追悼:ザライ・エルヌーの想い出
著者: 盛田常夫旧カール・マルクス経済大学(コルヴィヌス大学)のもっとも親しい友人だった畏友ザライ・エルヌー(Zalai Ernő, 1944年8月-2021年1月1日)が逝った。肝臓がん判明から7年、私のハンガリー留学から数えておよ
本文を読むコロナ下ハンガリーでの入院体験記(下)
著者: 盛田常夫貧しい病院食 もう一つ、ハンガリーの入院患者が直面する問題がある。それは病院食である。この問題も、社会主義時代からほとんど変わっていない。しかも、ほとんどの旧社会主義国でも状況は同じである。 朝食はパン1-2個に小さ
本文を読むコロナ下ハンガリーでの入院体験記(上)
著者: 盛田常夫息苦しさが続いたので、緊急の心肺検査を受けるために、ブダペストの拠点病院の一つに入院検査することになった。検査後に帰宅するつもりで、午後10時に病院へ入ったのだが、そこから10日間も病院に滞在することになった。検査は心
本文を読む東欧コロナ事情続報 ハンガリーでは10日から「非常事態措置」
著者: 盛田常夫明日、国会で政府に非常事態権限を付与する法案が成立する見込みです。90日間の権限付与になりますが、とりあえず30日限定の非常事態措置が導入されます。 導入される制限措置は以下の通りです。 1.すべての集会の禁止 2.レス
本文を読む東欧諸国のコロナ状況
著者: 盛田常夫注 ハンガリー在住の本ブログ執筆者、盛田常夫氏から、同国および周辺諸国のコロナ感染情報がよせられました。一般報道ではほとんど取り上げられない国々の状況ですが、どこもかなり深刻です。ヨーロッパの人たちは大変ですね。もっとも
本文を読むハンガリーのコロナ事情と・・・
著者: 盛田常夫ヨーロッパ各地でコロナ第二波の勢いが増しています。ハンガリーも連日、2000名近い感染者が報告されており、来週からマスクの装着規制が強化されます。レストランでも実際の飲食時以外は、マスクの装着が義務化されます。ただ、周
本文を読む陰湿な公安体質を暴露した菅義偉
著者: 盛田常夫公安体質 学術会議会員推薦で6名が任命拒否された。内閣府は学術会議からの推薦名簿をそのまま官邸に送ったというから、選別は官邸サイドで実行された。官邸サイドが個々の学者の業績を判断できるわけがない。にもかかわらず、特定人
本文を読む全米オープンテニス観戦記
著者: 盛田常夫対アザレンカ決勝戦 心臓が痛くなるような全米女子テニス決勝だった。どう考えても大坂の優位は動かない はずだが、やってみないと分からないのが勝負事だ。今年初めには現役引退まで考えたアザレンカが前哨戦からの好調を維持し、開
本文を読むGDP信仰と成長崇拝が社会を壊す - 左右のポピュリズムは同根
著者: 盛田常夫蓮舫議員が「赤字国債は国民の借金」と発信したところ、ネット右翼は即座に反応して、「赤字国債は国民の借金ではなく、政府の借金だ」と蓮舫議員を批判した。政府がどれほど借金しても国民には関係ないのだから、「どんどん赤字国債を発
本文を読むコロナウイルス―社会活動再開の明確な戦略が必要
著者: 盛田常夫「戦時大権」行使への誘惑 ハンガリーでは4月初めに、専門を問わず、すべての公立病院の病床を6割空ける政府指令が発せられた。ハンガリー政府は重篤者の爆発的急増を懸念し、先手を打って病床を確保したいのだろうが、他方で問答無
本文を読む右も左も一律現金給付要求の悲喜劇 「一億総サル化」現象
著者: 盛田常夫安倍首相も外野の声に動かされて、現金の一律給付に傾いているようだ。もともと社会的知性や哲学がある政治家ではないから、政権を維持できるなら何でもOKなのだろう。野党だけでなく、連立与党の公明党からも催促されているのを口実
本文を読む権力基盤の強化に利用される「非常事態」法
著者: 盛田常夫EUの異端児的な存在であるハンガリーのオルバン首相はなかなかの権謀術数に長けた政治家である。体制転換時に反体制運動家として頭角を現したオルバンは、共産党青年組織に代わるFIDESZ(通称フィデス、Alliance of
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