(上) 難民流入の現状 欧州への「難民・移民」の大量流入が止む気配はない。10月だけでも、20万人を超える人々が、セルビアからクロアチア、スロヴェニア、ハンガリーを経由してドイツへ向かった。毎日何千人もの人々が押し寄せ
本文を読む盛田常夫の執筆一覧
エピソードと「美談」で難民問題を理解することはできない(下)
著者: 盛田常夫なぜハンガリーだけが非難されるのか ハンガリーがことさら非難の対象になる理由は二つである。一つはまさに難民が到着するシェンゲン条約国として矢面に立っているからである。本来は、難民のEU到着国であるギリシアで難民登録され
本文を読むエピソードと「美談」で難民問題を理解することはできない(上)
著者: 盛田常夫転倒した父子の「美談」 9月19日、サッカースペインリーグのレアルマドリッドの試合開始にあたって、ロナウドがシリア人の子供の手を引いて入場した。その子はハンガリーで父親と共に警官に押し倒されてニュースになった難民の子供
本文を読むイデオロギーで難民問題を解決できない(その2) - 傍観者から当事者へ 大見得を張った非難が、今度は我が身に跳ね返ってくる -
著者: 盛田常夫セルビア国境での出来事 ハンガリーがセルビアとの国境にフェンスを張ったことを、セルビアもクロアチアも暗黒時代への逆戻りだと非難していた。旧ユーゴスラビアとハンガリーの国境地帯は、小高い丘と農業小作地になっている。だから
本文を読むイデオロギーで難民問題を解決することはできない
著者: 盛田常夫シリア人を中心とする大量難民の欧州移動はすでに人道的ロマンティシズムを超えた当該社会のアイデンティティにかかわる問題になりつつある。 すでに2ヶ月以上前から、ハンガリー政府はギリシア、マケドニア、セルビアを経由して、EU
本文を読むアホノミクスと「あんぽんたん」法制が国を滅ぼす
著者: 盛田常夫日本社会の特殊性 公共インフラや社会保障の拡充を図ろうとすれば、必然的に国家財政の規模が膨らむ。ヨーロッパのほとんどの国では、国家財政の規模はGDPの5割前後で、フランスや北欧諸国のそれは50%を超える。単純化して言えば
本文を読むパロディ:ぼんぼん晋ちゃんの学級会
著者: 盛田常夫先生 : 今日は、新聞やテレビで話題になっている言葉を使って、作文を書いてみましょう。今日使う言葉は、「侵略」、「植民地支配」、「反省」、「謝罪」です。この4つの言葉を入れた文章を作ってみましょう。低級学年の君たちには少
本文を読む小さな水泳大国ハンガリー
著者: 盛田常夫ロシア・タタールスタン共和国カザンで開催された世界水泳が幕を閉じた。ハンガリーは日本と同じく、金メダル3個を獲得し、さらに銀メダル2個、銅メダル4個で、日本のメダル数を上回った。今大会前の世界選手権メダル獲得総数で、ハ
本文を読むギリシャ問題の所在(下)
著者: 盛田常夫イデオロギーに頼る欧州左翼の弱点 ギリシア政権のもう一つの誤解は、問題をイデオロギー対決へ持ち込めば、欧州ではなんとかなるという旧左翼的発想の誤りである。 欧州議会では政策対応を軸に、国を横断して、議会会派が形成され
本文を読むギリシア問題の所在 (上)
著者: 盛田常夫ことの本質 ギリシアのデフォルトが現実味を帯びてきた。返済の目処がつかない債務が次から次へと返済期限を迎える。もっとも、デフォルトよりも、その次に来るギリシアのユーロ圏離脱がユーロ圏およびEUの今後の発展にとって、大き
本文を読む東京五輪で問われるレストランでの喫煙 ー喫煙とプロフェショナリズム ナショナルトレセンの喫煙に見るスポーツ界の意識の低さ(2)-
著者: 盛田常夫ナショナルトレセンでの喫煙で処分されたハンドボール日本代表選手8名が、代表復帰したという。JOCではトレセンでの喫煙問題が討議され、山口香理事が喫煙所廃止の後も、屋外で喫煙スペースが確保されていることに異議を唱えたのに
本文を読むナショナルトレセン(トレーニングセンター)での喫煙に見るスポーツ界の意識の低さ
著者: 盛田常夫ハンドボール日本男子代表選手が宿泊室で喫煙し、トレセン使用禁止処分が下された。トレセンには喫煙所が設置されており、指定場所ではなく、部屋で喫煙したことが問題視されたようだ。ハンドボールのように激しいスポーツの代表選手が
本文を読む指揮者は黒子か、それとも特別な演奏者か
著者: 盛田常夫今年の小林研一郎ハンガリー公演は、日本で人気上昇中のピアニスト、金子三勇士君との共演で始まった。チェイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番は金子君がもっとも得意とし、数多く演奏してきたコンチェルトである。昨年1月、小林研一郎
本文を読む戦後70年、君に日本の恥部が見えるか - 自立自尊の精神を失った日本
著者: 盛田常夫1966年に大学へ入学するまで、アメリカの占領下にある沖縄では誰もが英語を話すものだと思っていた。クラスに沖縄から「留学」してきた同級生がいて、自分の無知を恥じたことを良く覚えている。沖縄は日本本土から切り離されて、アメ
本文を読む戦後70年、体制転換26年に思う
著者: 盛田常夫ハンガリーと日本の最近の政治を見ていると、歴史も社会事情もまったく異なる二つの国の様相が酷似していることに驚く。政権政党が議席の3分の2を占め、政権批判を極力排除し、歴代政府が逡巡してきた領域へ突進するという独裁的手法
本文を読む錦織圭、世界ランキング4位の意味
著者: 盛田常夫3月2日発表の世界ランキングで、錦織圭選手が4位にランクインした。世界ランキングは月曜日ごとに更新され、過去52週間に獲得したポイントで決められる。ポイント持ち点が群を抜いているジョコヴィッチとフェデラーを除けば、トッ
本文を読む異常なピケティブームを支える経済学の貧困
著者: 盛田常夫分厚い経済学の専門書がベストセラーになり、各紙誌が特集を組むなど異常な熱狂を呈している。簡単に読めそうもない高価な書物が10万部以上も売れるのは異常としか言いようがない。知的好奇心の旺盛なサラリーマンが読もうとしている
本文を読む書評 近藤誠氏のがん治療関連著作
著者: 盛田常夫近藤 誠著『抗がん剤は効かない』(文芸春秋、2011年)、同『がん治療で殺されない七つの秘訣』(文春新書、2013年)、同『がんより怖いがん治療』(小学館、2014年) 1990年代初頭から現代のがん治療にたいする疑念表
本文を読む消費と生産の「好循環」はなぜ機能しないのか
著者: 盛田常夫GDP速報の修正値が発表されて、「アベノミックス」が目指す「好循環」が機能していないことが明々白々になった。前代未聞の大量の貨幣供給を2年も続けながら、なぜ「好循環」が機能しないのか。「経済学者」は円安や消費税引上げに
本文を読む三代目総理の三百代言 「風吹けば、桶屋が儲かる」
著者: 盛田常夫10月31日、日銀金融政策決定会合は4名の委員の反対を押し切って、追加金融緩和策を決めた。1年半前の大幅金融緩和に賛成した委員も、今回はその効果に疑念を抱き、民間委員の半数が反対に回った。さすがの政策委員も、カンフル剤
本文を読むリーマンショック後の中欧ホテル事情(下)
著者: 盛田常夫Crowne Plaza Salzburgの出来事 ほとんどのホテルでは、予約が取り消せないホットディールは事前支払い、チェックイン時には銀行カードによる保証を要求する。それは仕方がないとしても、ホテルはさらにカード口
本文を読むリーマンショック後の中欧ホテル事情(上)
著者: 盛田常夫閉鎖されたSauerhof 数年ぶりに、オーストリアから南ドイツへ旅行したが、ホテル事情に大きな変化を感じた。何よりも驚いたのが、ウィーン近郊バーデン(Baden bei Wien)の由緒ある老舗ホテル、Grand H
本文を読む「アベノミックス」を支える「バカの壁」
著者: 盛田常夫「経済学は科学」と思い込む「バカの壁」 経済学を勉強したこともない政治家が、GDPやら金融緩和政策などを「したり顔」で語る。ところが、今の内閣の中核を形成しているのは、皆、大学では劣等生。経済学教科書など開いてみたこと
本文を読む追悼:佐藤経明教授(横浜市立大学名誉教授)
著者: 盛田常夫佐藤経明先生がお亡くなりなった。享年89歳であった。 佐藤先生は東大経済学部を卒業され、都立商科短期大学を経て、1970年からは横浜市立大学に勤務され、以後1988年に定年退職されるまで奉職された。その後は日大経済学部で
本文を読むパロディ「国会中継:三代目総理の閣議決定」
著者: 盛田常夫委員長:それでは、これより党首討論を始めます。「旧世代の党」代表、黒原珍太郎君、お願いします。 「旧世代の党」黒原代表:総理ね。私はあなたの集団的自衛権の閣議決定、たいへん高く評価しますよ。誰が作ったかも分からないような
本文を読むパロディ -タケシの独断「悪代官と悪徳商人」-
著者: 盛田常夫昔から言うじゃない、「魚心あれば水心」ってね。悪徳商人がお代官様の袖の下に、そうっと金子(きんす)を忍ばせてさ。「竹端(たけはし)様、件(くだん)の人足派遣の案件、当方に回るようによろしくお願いします」ってね。「分って
本文を読むサッカーW杯が教えてくれたこと
著者: 盛田常夫勝負事は実力だけでなく、運も左右する。前回の南アW杯ではどん引き守備を基本にしたカウンター戦法で、松井のセンターリングに本田が合わせた1本と、デンマーク戦の本田と遠藤の2本のフリーキックがドンピシャで嵌るという運が味方
本文を読む対米軍事従属下の「軍事的自立」への模索 -日本の将来をもてあそぶ「軍事オタク」たち-
著者: 盛田常夫冷静終焉後の内戦と地域紛争 米ソの冷戦時代が終焉して以降、各地で内戦や領土・領海をめぐる紛争が頻発している。親分が死んでパンドラの箱を空けた途端、各地で頭目争いが始まったような様相だ。 1990年代初めには、旧ユーゴス
本文を読む国庫経済の罠に落ちたハンガリー ―ハンガリー経済に未来はあるか―
著者: 盛田常夫公務時間に副業-蔓延する腐敗 つい先日のことだ。水道局からメーター取り換え工事にきていた作業員が、「メーターから先の継ぎ手が古いので、交換した方が良い」という。ただし、「メーターから道路側の配管管理は水道局の責任だが、メ
本文を読むコバケン・レジェンド ―小林研一郎ハンガリー・デビュー40周年―
著者: 盛田常夫クラシック音楽が生活の一部 ウィーン、ブダペスト、プラハはいわばクラシック音楽のメッカ。週末にはマチネのコンサートが各所で開かれ、オペラハウスでも児童生徒用にマチネ公演がおこなわれている。子供でも楽しめるオペラやバレー
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