ひとつの「2025年の展望論」がある(ルネサンス研究所2月定例研究会の報告)。表題の2大論点に分けてコメントしたい。 「世界システムは大転換の時」、「それを自ら表現しているのがトランプの登場」、「多極ないし無極の時代」へ
本文を読む大谷美芳の執筆一覧
ウクライナ戦争の転機とトランプ「和平」
著者: 大谷美芳米国・トランプ政権が対ロシア・融和主義の「和平」をウクライナに強要している。ウクライナはこれにどう対応するのか? 「代理戦争論」はこれを批判できるのか? 「祖国防衛戦争論」の立場でトランプ「和平」を批判し、新しい情勢を
本文を読む世界戦争の危機と反戦闘争の課題 ②沖縄と台湾の自己決定権
著者: 大谷美芳台湾統一は中国にとって、米国から覇権を奪取する決戦である。だから軍事的に侵攻し占領しようともする。しかし、この中国による台湾統一に対して、日本の新左翼各派の多くは、支持か反対か、態度を明確にしていない。問題は「一つの中
本文を読む迫りくる世界戦争の危機と反戦闘争の課題 ①中国論
著者: 大谷美芳新左翼各派の機関紙・新年号を読んだ。「戦争と分断・対立」(『戦旗』)など、それぞれの情勢認識で、米国・日本と中国の戦争の危機に対して反戦闘争を呼びかけている。①両方が帝国主義戦争 戦争の真実を批判しないと反戦闘争は組織で
本文を読む韓国の「非常戒厳事件」
著者: 大谷美芳幼稚さに唖然。批判が集中した尹政権が拙速に極右化し(「従北勢力論」)、クーデターに失敗した。人民が軍事政権(開発独裁)と闘争し勝利し民主化を実現した。その力は大きい。 まずはこう確認できるが、よく考えてみると、事態はも
本文を読む世界資本主義フォーラム「宇野段階論とアメリカ資本主義」に参加して
著者: 大谷美芳ロシア革命後の現代世界は「帝国主義と社会主義革命の時代」と考えていた。しかし、ソ連も中国もベトナムも、社会主義革命が挫折し、ブルジョア革命に終わり、官僚制国家資本主義化した。20世紀の現実は、資本主義の帝国主義段階が継続
本文を読む世界資本主義フォーラム「東欧体制の崩壊」に参加して(追加)
著者: 大谷美芳その後、岩田昌征さんの『20世紀崩壊とユーゴスラヴィア戦争』を読みました。 「多民族、多宗教、多歴史、そして多文明をユーゴスラヴィアという連邦国家に『友愛と団結』させていた2つの接着剤、自主管理社会主義と非同盟政策とは
本文を読むエリック・ホブズボーム『20世紀の歴史(上)(下)』を読んで
著者: 大谷美芳「『短い20世紀』は、問題を残したまま終わりを迎えた。これらの問題の解決策をもつ者はおらず、もっていると主張する者さえいなかった。世紀末、市民たちは世界全体を覆う霧のなかを第3千年紀へ向かってあゆんでいきながら、ひとつ
本文を読む世界資本主義フォーラム「東欧体制の崩壊と市場経済化」に参加して
著者: 大谷美芳報告は、ソ連・東欧体制の崩壊を、「市民革命と性格規定することの誤りが明白」としています。「政治革命とは、新しく誕生しつつある正統性の社会的担い手集団と古いが未だ余力を保っている正統性の社会的担い手階層が正面衝突して、新
本文を読む楊継縄『文化大革命五十年』(岩波書店)を読んで
著者: 大谷美芳すさまじい暴力と死者。人口8億(当時)の大国における革命と反革命、そこで革命が崩壊して敗北。その結果である。毛沢東思想・継続革命論は革命を指導できなかった。なぜか? ①2つの政治勢力の折衷主義 「毛沢東が大衆を立ちあ
本文を読む再び日韓条約反対
著者: 大谷美芳安倍政権が慰安婦問題と徴用工問題にホワイト国外し=輸出規制で報復し、韓国が対抗してGSOMIA=軍事情報包括的保全協定を破棄した。日韓関係をどう見るか? ①新植民地主義的従属を脱却 「87年を前後する時期は、民主化に
本文を読む香港人民に連帯する
著者: 大谷美芳香港人民が中国の抑圧に抗して闘争している。しかし、香港人民に対する連帯は弱い。中国をまだ社会主義と見ているためか? 背後にアメリカ帝国主義がいると見ているためか? 我々は、ベトナム反戦闘争の若い時代、ソ連の侵略と抑圧に
本文を読む世界資本主義フォーラム『米中「新冷戦」……』に参加して
著者: 大谷美芳五味氏の報告は、「中国巨大資本主義」という表現からして中国を帝国主義と見、米中対立を覇権闘争と見るが、それがどうなるかは保留のようです。 しかし、この「米中新冷戦」という表現には疑問を感じる。イデオロギー的対立を演出
本文を読む世界資本主義フォーラム「一帯一路とアジア経済」に参加して
著者: 大谷美芳参加者からの提起に対する私の考えと私自身の問題意識を書きます。 ①参加者からの提起 なぜ資本主義化を問題とするのか? 資本主義化が社会主義革命の条件だからである、と私は考えます。 マルクス主義に基づくと、プロレタリア階級
本文を読む管孝行『commons』天皇制論を読んで
著者: 大谷美芳新左翼は、日和見主義に転落した共産党を批判して登場した革命派であったが、天皇制廃止を、日本帝国主義打倒・社会主義革命の重要な課題と見ていたとは言えない。 (1)革命性の継承 筆者など先進的な人びとが、昭和・裕仁から平
本文を読む池田浩士『ドイツ革命』を読んで
著者: 大谷美芳①革命の党と軍の問題がある。しかし、②プロレタリア階級の大分裂を考えさせられた。先進国社会主義革命の敗北と不発は、②の問題が第一だろう。ロシア革命や中国革命の変質=官僚制国家資本主義の問題と並んで、20世紀が残した大き
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