佐藤忠男さんが亡くなられた。1930年のお生まれだが最後まで現役を貫かれた。これまで40年以上にわたり佐藤さんの映画評論をずっと愛読してきたが、「日本映画思想史」など傑作と呼ばれる数多くの著作からいろいろなことを学んだ。
本文を読む川弾降雄の執筆一覧
二つの『お茶と同情』
著者: 川弾降雄先日、全くの偶然から『お茶と同情(Tea and Sympathy)』の戯曲を落手しました。1956年に白水社から刊行されたものです。日本映画では『真昼の暗黒』(今井さん)、『流れる』(成瀬さん)の年ですね。うーんかなり
本文を読む『招かれざる客』と『オックスフォードミステリ ルイス警部』と人種差別
著者: 川弾降雄スカパーで何気なく映画を見ていたら、スタンリー・クレイマー監督作品『招かれざる客』を放映していた。スペンサー・トレイシーさんの遺作であり、それゆえ共演者のキャサリン・ヘップバーンさんは遂に見ることを拒否した作品だ。リベラ
本文を読む半澤健市さんの『スバル座と八千草薫』を読んだ中後期オヤジの話し
著者: 川弾降雄筆者はこのところ行けば必ず寝るので映画館に行けず、スカパーさまのお蔭で古い映画を楽しませてもらっている一映画ファンの職業人で、だから記憶に頼って書いているので間違いがあればご容赦お願いたしたいと存じます。 ちきゅう座にも
本文を読むコンパクトな優れもの 書評:『原発はどのように壊れるか - 金属の基本から考える -』
著者: 川弾降雄目次をみれば、その内容がいかに盛りだくさんであるか一目瞭然である。 Ⅰ 金属の基本(1章:金属と合金、2章 結晶、3章 拡散と格子欠陥、4章 組織形成とその変化 凝固 加工 再結晶、5章 鉄と鋼) Ⅱ 金属の強さと弱さ
本文を読む東北大学の井上前総長の研究不正疑惑 その後 3 - 名古屋大学大学院工学研究科 秦誠一教授への公開質問について -
著者: 川弾降雄はじめに ちきゅう座編集子は、この間、3度に亘って「井上総長の研究不正疑惑の解消を要望する会(フォーラム)」のHP記事を転載し、井上明久東北大学前総長の研究不正疑惑内容と、それを追及するフォーラムの活動を紹介してきた。最
本文を読む東北大学の井上前総長の研究不正疑惑 その後 2
著者: 川弾降雄前報で紹介した「週刊金曜日」の三宅勝久氏による連載「東北大学“井上合金”事件」が完結した。 井上前総長がノーベル賞を狙っていたことは全く知らなかったが、東北大学のその筋の関係者は受賞の際の記者会見場を毎年押さえていたとい
本文を読む東北大学の井上前総長の研究不正疑惑 その後 1
著者: 川弾降雄東北大学の井上前総長の論文捏造疑惑とは、アモルファス(非晶質)金属研究のパイオニアである東北大学金属材料研究所の増本健教授の門下生として輝かしい実績をもち、アモルファス金属の一種である金属ガラス研究の世界的権威と呼ばれる
本文を読む科学技術の進歩に解決を押しつけてはならない -書評:「縮小社会への道」-
著者: 川弾降雄本書は京都大学に2008年発足した、縮小社会研究会(HP:http://vibration.jp/shrink/)の活動経過報告である。著者から「216頁まで絞り込んだが、それでも予定枚数をオーバーしてしまった」とのお
本文を読むレアメタルも毒性を持っている -書評「重金属のはなし」-
著者: 川弾降雄金属の代表的な特徴の中でも、・伸展性に富む(変形や加工しやすい)こと、・熱と電気の良導体であること、が身の回りの生活で金属製品が使われる大きな理由である。これらに・採取しやすいこと、・高価でないこと、・強さを持つこと、
本文を読む労務管理手段としての「安全」の起源を追う -書評:「安全第一」の社会史-
著者: 川弾降雄前著「八幡製鉄所・職工たちの社会誌」で近代日本の鉄鋼産業創世期をリードした八幡製鐵所(現新日本製鐵)に働く職工たちの姿を生々しく描き出した著者による続編とも言える中身の濃い労作である。 「民主主義は工場の門前で立ちす
本文を読むちきゅう座主催の研究会「いま原発で何が起こっているのか」が本になりました -書評:「福島原発事故はなぜ起きたか」-
著者: 川弾降雄電車の中吊り広告を眺めていたら、「それでも原発 動かすしかない」の大きな文字が飛び込んできた。JR東海系の雑誌「wedge」の特集である。この時期に勇気ある大胆な提言である。確かに電車は電気がなければ走れない。今さら蒸
本文を読む大学という名の真空地帯 -書評:「東北大総長おやめください 研究不正と大学の私物化」-
著者: 川弾降雄刊行前に国立大学法人東北大学の井上総長と法務課長から「出版を中止せよ。発行した場合はあらゆる法的措置をとる」という激烈な警告が出版元の社会評論社に送付された物騒な本だという。しかし圧力に屈せず無事予定通りに刊行され全国の
本文を読む「技術に完全はない」の捉え方 -原発推進派と反対派との対話から-
著者: 川弾降雄本サイトでは京大原子炉実験所の小出裕章氏の講演会案内を掲載しているが、その小出氏と原発推進派の杤山 修氏(前東北大、現原子力安全研究協会)を交えた原子力に関するオープンフォーラム(2007年と2008年の2回開催)
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