「極秘機関『ヤマ機関』と登戸研究所―日本陸軍の防諜とは ゾルゲ事件80年―」 明治大学平和教育登戸研究所資料館が企画展
- 2022年 11月 30日
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- リベラル21登戸研究所
明治大学平和教育登戸研究所資料館(注1)は、今年がゾルゲ事件(注2)から80年に当たることから、第13回企画展「極秘機関『ヤマ機関』と登戸研究所―日本陸軍の防諜とは ゾルゲ事件80年―」を2023年5月27日(土)まで開催しています。
<注1>明治大学平和教育登戸研究所資料館 神奈川県川崎市多摩区の明治大学生田キャンパス内にある。戦時中、ここに陸軍によって開設された登戸研究所があり、秘密戦兵器・資材を研究・開発していた。戦後、明治大学が研究所の建物を購入し、明治大学平和教育登戸研究所資料館を設立。旧研究所の研究を保存するともに、歴史教育・平和教育の発信地としている。
<注2>ゾルゲ事件 1941年、新聞特派員で駐日ドイツ大使の私設情報顧問だったゾルゲ、元朝日新聞記者の尾崎秀実らが日本の政治上・軍事上の機密をソ連に通報していた疑いで検挙された事件。ゾルゲ、尾崎は1944年に処刑された。
同資料館は、この企画展の内容を次のように紹介しています。
「今年は、戦前における最も著名なスパイ事件とされるゾルゲ事件が公表されて80年目にあたります。スパイ取締り(防諜)は、登戸研究所が担う秘密戦の4大項目(防諜・諜報・謀略・宣伝)の1つで、研究所では防諜のための、主に憲兵が使用する兵器・資材の研究・開発が行われていました。
今回の企画展では、まず、満州事変を契機に日本社会が国家主義に傾斜する中で、防諜の前段階として『異端分子』を『非国民』として排除していく姿を国際法学者・横田喜三郎への圧力の高まりを実物資料を通じて明らかにします。そして、防諜活動をになった特高警察や憲兵の台頭と政府・軍によって展開された防諜キャンペーンについて押さえた上で、1937年に設置された極秘防諜機関『ヤマ機関』の実態に迫ります。
また、当時の日本における防諜は多分に『防共』(共産主義防止)の性格を持っていて、ソ連に対する警戒感が高まるなか、ソ連や国際共産主義運動につながる人物への摘発が、ゾルゲ事件となって現れる一方で、東条英機内閣以降、憲兵による反戦・反政府運動の組織的な弾圧へと繋がっていく過程を明らかにします」
◆開館時間 : 10時~16時
◆休館日 : 日曜~火曜、祝日、2022年12月25日~23年1月10日、1月14日
◆入館料 : 無料
◆一般の来館者は事前の予約が必要 : 下記にお問い合わせください
電話/FAX 044-934-7993
受付対応時間 火曜=13時半~16時半 水曜~土曜=9時半~16時半
Email:noborito@mics.meiji.ac.jp
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