原発推進に走る岸田政権を糾弾する声高く 東京の「さようなら原発全国集会」に6000人
- 2024年 3月 21日
- 時代をみる
- 「さようなら原発全国集会」原発岩垂 弘
世界を震撼させた東京電力福島第一原子力発電所の事故から13年を経た3月20日(祝日)、東京の代々木公園で、「3・20 さようなら原発全国集会」が開かれた。集会を主催したのは、「さようなら原発」一千万署名市民の会。事故から13年たっても今なお福島第一原発の廃炉のめどがたたないのに、岸田政権が「原発推進」に躍起となっているところから、会場には「フクシマを忘れない!」「原発再稼働を許さない!」のシュプレヒコールがあふれた。
会場に集まった参加者
「さようなら原発一千万署名市民の会」は、福島第一原発の事故直後に、作家の大江健三郎、落合恵子、澤地久枝、瀬戸内寂聴、ルポライターの鎌田慧、音楽家の坂本龍一の各氏らの呼びかけで結成された市民団体。福島第一原発の事故直後から毎年3月に、東京で「さようなら原発全国集会」を開いてきたが、コロナ禍のため2020年から2022年までは集会中止や集会規模の縮小を余儀なくされた。しかし、コロナ禍が下火になった2023年に4年ぶりの全国集会を再開、今年は再開2年目の全国集会となった。
雨が降り始めた会場には、旧総評系の労組員、生協組合員、平和団体関係者、一般市民ら6000人(主催者発表)が集まった。関東一円のほか、宮城、福島、長野、石川、三重、兵庫の各県からの参加者もみられた。
長野県佐久市から参加した人も
原発推進勢力がつくった「忘れさせるシステム」に乗せられるな
集会は午後1時30分に開会。まず、主催者を代表してあいさつした落合恵子さんは「福島第一原発事故から13年たった。この間、私たちは、フクシマを忘れるな、と闘ってきた。が、最近は人が集まりません。それは、原発を推進する勢力が、フクシマを忘れさせるためのシステムを作り、それが機能しているからだ。このシステムにいったん乗ると、何事も忘れさせられてしまう」と述べた。そして、こう続けた。
「私たちは、今一度、フクシマを思い起こそう。日本は、政府が2011年3月11日に発した原子力緊急事態宣言が今なお発令中であることを思い出そう。それから、今、問題になっている自民党の裏金問題も忘れないようにしょう」
辺野古新基地に反対するノボリ
次いで登壇した澤地久枝さんは「きょうの集会にどれだけ人が集まるか心配だった。でも、大勢の人が集まっている。これは力です。なんとしても地球から原発をなくさなくてはなりません。それと、憲法第9条を変えさせてはいけない。わたしは体が不自由だが、これからもささやかながら努力したい」と語った。
原発と日本の風土・地形とは共存できない
この後、福島第一原発の汚染水の海洋放出に反対している団体、石川県の志賀原発の廃炉を求めている団体、宮城県の女川原発の再稼働に反対している団体の各代表、茨城県の東海第二原発の再稼働に反対している東海村村会議員らが次々に登壇。閉会あいさつに立った鎌田慧さんは、次のように締め括った。
「私たちは阪神と東日本、そして能登と3度大地震を経験した。そこで分かったことは、原発と日本の風土・地形とは相容れないということだ。加えて、原発の再稼働で核燃料廃棄物がどんどん貯まる。なのに、核燃料廃棄物を再処理するためにつくられた六カ所村の再処理工場は30年たっても運転できない。とんでもないことだ。民間企業だったらとうに破綻している。あくまでも原発を推進する自民・公明を糾弾しよう」
東海第二原発の再稼働に反対する人
さあデモ行進に出発
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