国立女性教育会館、改編、存続決まる
- 2024年 8月 2日
- 評論・紹介・意見
- 内野光子
昨年12月、埼玉県嵐山町にある「国立女性教育会館」の閉鎖方針が文科省・内閣府より示された。そのニュースを聞いた時は、私もいささか戸惑った。国立女性教育会館は、1977年、国立婦人教育会館として発足(2001年1月に「婦人」を「女性」に変更、2001年4月に独立行政法人となる)、全国の自治体や市民団体による女性の地位向上、男女平等の普及活動の中心的な役割を担い、女性関係資料のアーカイブの充実にも寄与してきたはずなのに、なぜ?と思ったのである。それに、私は、戦後短歌史をジェンダーの視点からたどってみようという小さな研究会のメンバーとして、国立女性教育会館の「女性学・ジェンダー研究フォーラム」1998年・99年に参加、その熱気に圧倒されたという思い出がある。さらに翌2000年には、会館主催の研修会に”講師”として招ばれもしたという縁もあったのである。詳しくは、過去の関連記事をご覧ください。
嵐山の女性教育会館が閉鎖?!これまでの実績を思う(2024年1月16日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2024/01/post-61eb52.html
その会館の閉鎖方針の行方が心配であったが、きのう7月31日「埼玉の嵐山町に女性活躍司令塔 組織改編、移転せず」という見出しの小さな記事があった(『東京新聞』7月31日)。「見出し」だけでは、はっきりしなかったが、埼玉県、嵐山町の強い要望もあって、移転、閉鎖の方針を転換し、全国約360ある男女共同参画センターと連携、活動の支援強化をすることになったらしい。
あたらしい方針によれば、女性教育会館が行ってきた研修、調査研究、関係機関の連携促進など事業内容の高度化を図り、必要な機能を本館に集約し、老朽化した宿泊棟、体育施設などは2030年度までに撤去を目指す、という(『埼玉新聞』7月31日)。
私も泊ったことがある、160室もある宿泊棟、研修施設を目指すなら新しい宿泊施設は当然必要だろうし、あの広大な緑豊かな敷地も大切にしてほしいと思う。存続が決まって、ほっとしたところだが、これからの動向を注視していきたい。
5月末、夫は、急に思い立って、庭の隅を掘り起こし、トマトやナスの苗を植えた。それからは、毎日、天気予報を欠かさず見て、水やりやとぎ汁、畝にビニールをかぶせたりと、丹精込めて育ててきた。これまでも、一つ二つとれてはいたが、この日、ようやく大量の?収穫にこぎつけた。さっそくナスと牛肉を素揚げして、南蛮漬けにしてみた。トマトは、これからも毎日とれそうで、サラダにできると楽しみにしている。
初出:「内野光子のブログ」2024.8.1より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2024/07/post-65ba5b.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion13826:240802〕
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