「原発輸出」推進に疑義
- 2013年 2月 14日
- 時代をみる
- 池田龍夫
中東歴訪中の茂木敏充経済産業相は2月9日、サウジアラビアの首都リヤドで、原子力開発などを担当する政府組織「アブドラ国王原子力・再生可能エネルギー都市」のファラジ副総裁と会談。茂木氏は日本からの原発輸出も視野に、同国の人材育成などを含む「原子力協力文書」の締結を提案した。
産油国サウジアラビアは、石油資源温存のため原発新設を目指しており、日本政府がサウジの原子力推進に協力する姿勢を明確にしたのは、福島第1原発事故以来、初めて。このほか政府はトルコ、ヨルダンなどへの原発輸出を企図しているが、大惨事を引き起こした日本の取るべき政策だろうか。福島事故から約2年も経つのに、事故原因の解明は遅々として進んでいない。高放射能に阻まれて原発内の状況もサッパリ分かっていない段階で、原発を商売にするとは、余りにも無謀ではないか。反省なき日本の姿勢に、世界も驚いているに違いない。
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