民主党は、政権追及を正攻法で
- 2015年 8月 27日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
民主党は、此処に来て安倍政権追及に正攻法で立ち向かいつつあるようです。 現下の金融危機に鑑みて、金融・経済の政策破綻を真摯に追及して頂きたいものです。
そもそも株式市場の異変は、今日的には、一般国民と無縁のものでは無く、国民の年金基金の運用の成否が懸かっていますし、日銀、共済等とともに官製相場とまで揶揄される株高の演出が為されている現状は極めて危険であり、国民資産が破綻に瀕する事態も想定されるものであり、由々しき事態、と云わねばなりません。 その責任は、偏に、首相自身が提唱されたアベノミクスなる似非経済・金融政策にある、と云って過言ではありません。
本日午後の報道に依れば、「安住淳国会対策委員長代理は26日午前、国会内で定例記者会見を開き、株価が乱高下している株式市場について『政府は事の重大性をもっと深刻に受け止めるべきだ』と述べた。」とありますが、なかなか時宜を得た発言であり、追及の姿勢に期待が持てるでしょう。
ただし、「新しいビジネスの分野を切り開いて行くはずの安倍内閣の『第3の矢』は実態としてほとんど機能していない。『金融緩和一本足打法』のいわば日銀任せの政策で金融緩和の時間を稼いだ間に、改革や規制緩和が行われていなかった。実体経済として成長する分野が生まれてきていないのは深刻ではないか。衆参の議席が多数ある中で改革を怠っていることがこの株価下落への対応で分かる」と云われているのですが、日銀の金融緩和なるものは、金融政策を騙った財政ファイナンスそのものであり、人気取りのバラマキ政策の資金集めのために国債の中央銀行引受をさせる名目に過ぎないのです。 この点を厳しく追及することが求められるのです。
民主党が政権にあった時期のバラマキ政策の反省も込めて、確りと追及し、同時に国民の年金基金や資産で株高の演出をしないように歯止めをかけることが大事です。 日銀の金融緩和なるものが何等の実質が無いことを国民の前に明らかにすべきです。
「政府は事の重大性をもっと深刻に受け止めるべき」安住国対委員長代理 BLOGOS 2015年08月26日 18:12
今回の危機では、直接的には、中国発であったものの、触媒になる要素は、世界の諸国ともども関連しているのが現代であることに鑑みて、狭い国粋的・民族的思考に基づく純軍事的国防意識から自国防衛を講ずるだけでは、何等自国防衛にも裨益しないのであり、国際協調で臨むことにより危機に際しても活路が開けるのが現代なのです。 世界経済第二位と三位の国が協調せずして危機の対処法は存在しないのです。 最早、中国と日本は、戦争したくても出来ないのが現実なのです。
更に、憲法違反の戦争法案に修正案提出等は、絶対にしないことが肝要です。 憲法改正を行うことによってのみ可能となる軍事行動を、あたかも解釈変更に依って可能かのように装う欺瞞行為に加担してはならないのです。 これは防衛問題に関わる事項であるからでは無く、一国の立憲主義が危機にあるからです。 戦前の美濃部達吉博士他に加えられた迫害を契機として立憲主義が大きく揺らぎ、明治憲法の神権主義の危険が現実のものになった歴史的事実に鑑みて、今、この危険を見逃せば、これを糺す機会は失われることになるからです。 憲法を守ることが出来ない国民には、人権の保障は未来永劫にありません。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5614:150827〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。