「原子力発電所とテロ」もっかい事故調公開セミナーのご案内
- 2016年 6月 2日
- 催し物案内
- 澤井
【 原子力発電所とテロ ードイツではー 】
▋日時:2016年 6月14日(火) 18:00-20:30
▋場所:岩波書店セミナールーム (岩波アネックス3F:地下鉄神保町駅)
東京都千代田区 神田神保町2丁目3 (岩波ホールの隣のビルです)
(地図はチラシをご参照ください。下記アドレスからダウンロードできます。)
http://www.cnic.jp/6988
▋資料代:1000円 (英語逐次通訳付き)(参加登録の必要はありません)
▋お話: クリストフ・ピストナーさん: ドイツ・エコ研究所研究員(原子炉安全部門)
ドイツ・ダルムシュタット工科大で物理学の博士号 を取得。
「科学・技術とセキュリティ(IANUS)」 グループの研究員として核問題を研究したのち、
2005年3月から環境シンクタンクのエコ研究所 (http://www.oeko.de)の原子力工学・
施設安全 部門に所属。原子力発電の規制基準、欧州連合 ストレステスト、システム分析に
関する問題に 詳しい。ドイツ連邦政府環境自然保護建設原子炉 安全省のもとにある原子炉
安全委員会の委員をつとめている。
▋コメント:もっかい事故調メンバー
(田中三彦、佐藤暁、後藤政志、小倉志郎、伊東良徳、上澤千尋ほか)
原子力発電所にとって、テロ(人為的破壊行為)は、地震とならぶ最大級の外的脅威です。
単に発電設備が破壊されるだけでなく、破局的な放射能放出事故を引き起こし、社会に
大きな混乱をもたらします。
原発のテロ対策はどうなっているのか?
航空機の衝突に原発は耐えられるのか?
インターネット上のクラッカーによるサイバーテロの危険性はどうか?
ドイツでは、設計基準として原子炉建屋への航空機の衝突を条件として課しており、
ファントム戦闘機を想定しています(重量20トン、速度215m/s)。また、福島第一原
発事故後に実施されたストレステストにおいては、中型・大型の旅客機の衝突に対する
原子炉建屋の評価、テロリストによる軍事攻撃、サイバーテロについても検討をおこない
結果を公表しています。
一方、日本の規制基準では、「特定重大事故等対処施設」(緊急時制御室や電源設備など
を含む)に対して「故意による大型航空機の衝突に対して頑健な建屋」であることを求めて
はいますが、肝心の原子炉建屋や格納容器に対してはそれを要求していません。また、航空機
の衝突に関する審査についてはまったく情報が公開されておらず、どういうふうに検討が
すすめられたのか、何が検討され何が検討されていないのかが明らかになっていません。
ドイツでの原発とテロをめぐる現状をピストナーさんからうかがい、日本ではどうすれば
いいのか考えたいと思います。
▋主催:もっかい事故調+原子力資料情報室
▋協力:岩波書店「科学」編集部
▋問い合わせ:原子力資料情報室 03-3357-3800
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『科学』(岩波書店)
特別企画 日本の原子力安全を評価する
「日本の原子力安全成績通知表(2015年度)」
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/
現在発売中の『科学』(岩波書店発行)
2016年6月号(Vol.86 No.6)において、
もっかい事故調の原子力安全評価プロジェクトが評価いたしました、
日本の原子力安全成績表(2015年度)を公表しております。
どうぞ、ご覧ください。
(6/14の集会でも、『科学』、『特別企画日本の原子力安全を評価する』別刷り等も
販売いたします。)
目次
はじめに
1 評価法
リスクの新しい考え方にもとづく評価が求められる
今回の科目別評価法
2 評価のための参考情報
立地基準
第1層:堅牢な設計
第2層:検査・試験による異常・不適合の検知
第3層:設計基準事故・事象への対策
第4層:過酷事故評価と対策
第5層:原子力防災計画
人為的破壊行為
不健全な安全文化
3 評価結果
結びに
[コラム]
1 米国機械学会規格
2 材料と現地施工の今昔
3 5年目に浮上してきた福島原発事故「事故時操作手順書」問題
4 原子炉圧力容器への魔女の一撃,加圧熱衝撃(PTS)
5 優れたメイド・イン・ジャパンの功罪
6 コンピューター解析の結果を過信することの危険性
7 過酷事故対応に必要なスキルとは?
8 テロ対策強化を阻むジレンマ
9 “メルトダウン問題”で露呈した日本の原子力安全文化の実態
10 法令違反の黙認
(執筆:もっかい事故調・原子力安全評価プロジェクト)
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