トランプ候補当選の意味と今後
- 2016年 11月 12日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
トランプ氏当選を予測出来得なかったお馬鹿アベ御一党様を始めとして、アベ化した日本の報道機関や評論家の方々の「驚き」のご様子は、見て居て心底楽しいですね。
クリントン・ニュース・ネットワーク(CNN)を始めとした米国の既得権益者の所有する報道機関の反トランプ大合唱を真に受けたのが原因の「予測」が外れた挙げ句の無様振りには呆れます。
トランプ氏の勝利宣言演説では、氏の真の姿が良く表れていました。 それは、真摯な態度と言葉で綴った選挙戦で対立したクリントン候補への賛辞と、家族と自陣営の事務担当者各位への感謝の言葉と、更に、選挙戦後の国民融合と協力を訴え、一般国民に向けた政策の実現に向けた努力を確約するものでした。
【米政権交代】トランプ氏「全てのアメリカ人のための 大統領に」 BBC 日本語版
http://www.bbc.com/japanese/video-37932795
(注:BBCの動画は、トランプ氏の勝利宣言演説の全文ではありません。)
今回の結果を様々に解釈するのは、可能ですが、私自身は、英国のEU離脱と同じ範疇のものと思っています。
即ち、資本主義・社会主義の体制選択が関わった事象では無く、グローバル化した世界にあって、不均衡発展を遂げた各国内における国民の不満が爆発したもの、と思われるのです。
英国では、その国民の不満を労働党が集約してEU離脱の先導役を果たすことが出来得ませんでした。 国民投票の結果を受けて先導役に任じているのは保守党のメイ首相です。
米国では、サンダース氏は、民主党の大統領候補には為れずに、体制派クリントン候補を応援しました。 この時点でサンダース氏も体制派になったのです。
皮肉にも、米英ともに保守の政治家が反グローバルの御旗を掲げて一般国民のための政治を標榜することになりました。
従って、トランプ新大統領は、英国には最も親近感を持たれているようです。
トランプ次期大統領 イギリスのメイ首相と電話会談 早期の訪米要請 Newsweek 日本版 2016年11月11日(金)11時05分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/11/post-6287.php
大本営発表報道機関と御用評論家よりも、マチベンを自認される岩月浩二弁護士が、今回の大統領選を受けた我が国のおかれた事情を鋭く指摘されていますので、下に引用します。
「世界にとって幸いであるグローバリズムの終焉の過程を我々は目撃している。
同時に我々自身は、よりいっそう強化された植民地としての隷属と強化に組み込まれていく。
グローバリズムに対しておバカで善意な日本国民は、愛国心のかけらもない総理を押し立てて過酷な支配を受け入れていくという訳だ。
何だかウソのようでばかげた話であるが、ウソではない本当の話である。」
加速する日米FTA 街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋 2016年11月11日 (金)
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2016/11/fta-592e.html
私自身は、トランプ新大統領が、阿保らしい似非環境政策の賜物・諸悪(原発推進原理等)の根源である「二酸化炭素地球温暖化仮説」に引導を渡されて、世界的欺瞞であるパリ協定を墓場へ葬り去ることに期待しています。
トランプ次期米大統領、1年でパリ協定脱退可能 専門家が指摘 Reuters World | 2016年 11月 11日 09:31 JST http://jp.reuters.com/article/usa-election-climatechange-idJPKBN1352HF
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion6349:161112〕
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