速報:カタルーニャ州議会選挙
- 2017年 12月 22日
- 時代をみる
- 童子丸開
- 結果は、独立派70議席(47.5%)、反独立派57議席(43.4%)、中間派8議席(7.4%)で、独立派が再び過半数を得ました。
バルセロナの童子丸開です。
12月21日に、カタルーニャでは州の自治権を剥奪され中央政府の管理下にある状態ですが、新たな自治州の形を州民が決めるための極めて大切な選挙です。
現地時間で21日夜12時現在、開票率98.9%の段階ですが、ほとんど間違いのない結果が出たと言えます。
投票率は81.94%(前回2015年74.95%)という歴史的な高さでした。
州議会議席は135、過半数は68議席です。次の( )内は得票率です。
★独立派内では、JxCAT(ジュンツ・パル・カタルーニャ:民族主義保守派で前州知事のカルラス・プッチダモン所属政党)が34議席、ERC(カタルーニャ左翼共和党)32議席、CUP(人民統一党)4議席です。
★反独立派内では、C’s(シウタダンス:新右派)37議席、PSC(カタルーニャ社会党)17議席、PPC(カタルーニャ国民党)3議席。
★中間派のCatCP(カタルーニャ・アン・クムー・プデム:親ポデモス系)8議席。
独立派の得票率は前回2015年より1%ちょっと減ったくらいです。JxCATとERCを合わせると66議席で、統一会派を作った前回(2015年)より2議席増やしています。CUPは前回より6議席を減らしましたが、独立派の過半数は変わりません。
反独立派のC’sは前回(25議席)を大幅に増やしました。PSCは1議席しか増やせず、中央政府与党の国民党は前回(11議席)より8議席減と、ほぼ壊滅状態です。
この結果は中央政府を握る国民党にとって大打撃であり、国民党内部の内紛と分裂を導き、スペイン政府の崩壊にすら繋がる可能性があります。この後、スペインとカタルーニャ情勢がどうなるのか、それがEU全体にどんな影響を与えうるのかについては、また改めてまとめてみたいと思います。
とりあえず速報としてお知らせしました。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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