11.10新宿デモ&チェルノブイリ法日本版の報告(柳原)
- 2018年 12月 15日
- 評論・紹介・意見
- 柳原敏夫
こんばんわ、柳原です。
今年の猛暑が懐かしくなるほど、すっかり寒くなりましたが、その後、いかがお過ごしでしょうか。
今週11日、福島地裁の子ども脱被ばく裁判、初めて、ミスター100ミリシーベルト山下俊一医師の福島市での講演動画を、1時間以上にわたる上映を法廷でやりました。
次は本人だ!
【報告】山下発言問題(続き):直接、山下俊一氏本人を法廷で尋問する前哨戦として、彼の講演動画を法廷で1時間以上上映(2018.12.11)
https://darkagejapan.blogspot.com/2018/12/blog-post.html
今月1日、郡山市で、念願の福島県で初めて、チェルノブイリ法日本版の学習会をやりました。
次は○○だ!(どこにでも出前出張します)
福島県郡山市←学習会の前に市内を視察させてもらい、悲惨な現実を目撃しました。
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/12/blog-post.html
また、よろしかったら、今月22日、渋谷区光塾で、以下の「戦争と平和」というテーマで、今年最後の、今年の総集編の積りの、チェルノブイリ法日本版の学習会にお越し下さい。詳細は末尾です。
今後ともよろしくお願いします。
第1部、戦争
私たちは放射能を忘れたがっている。しかし、放射能は忘れさせてくれない。
放射能の>いつも変わらぬ無言のシグナルは
――ユルユルと、ボケっと生きてんじゃねえよ!
第2部、平和
平和は歌を歌って実現するものでも、ハトや虹の絵を描いて実現するものでもない。
そのためには、実現可能な明確なビジョンをつかみ、これを実行する必要がある。
それが「平和を再定義すること」、平和に向けて持続可能な現実的なビジョンを持つこと。
ジョディ・ウィリアムズ(※)
311後の私たちに残されていること
――311原発事故後の「福島の犯罪」をただし、命の救済を現実化、具体化すること、
それが、市民立法によるチェルノブイリ法日本版の制定。
(※)世界で最初の市民立法の条約(対人地雷禁止条約)を成立させた市民団体「地雷禁止国際キャンペーン」のメンバー。
◆11.10第11回新宿デモ
遅くなって申し訳ありません、11月10日、予定通り、新宿デモ「子どもを被ばくから守ろう! 家族も、自分も!」を行いました。
事前に、デモの呼びかけ人、賛同人になっていただき、スピーチを寄せていただきまして、改めて感謝申し上げます。
以下、当日の参加者のスピーチ、デモの動画&報告です。
https://fukusima-sokai.blogspot.com/2018/11/20181110_13.html
今年、市民立法「チェルノブイリ法日本版」の学習会を全国各地で22回やり、その都度、確かな手ごたえと新たな課題の発見という貴重な体験・交流を重ねて来ました。
その経験を踏まえて、この新宿デモで初めて、それなりの時間をとらせてもらい、市民立法「チェルノブイリ法日本版」のスピーチをしました。
「 NOでは足りない、YESを言い、実行する必要がある--それが『もう1つのあべこべは可能だ』」
http://farawayfromradiation.blogspot.com/2018/11/blog-post_10.html
これを聴いた学習会の参加者の方から「学習会のときと随分ちがいますね」と問われたので、答えて曰く、
「市民立法『チェルノブイリ法日本版』は人を見て法を説く、喜怒哀楽の全てをぶつける取組みで、今日は怒りです」
◆市民立法「チェルノブイリ法日本版」の取組み
今年3月に、市民立法「チェルノブイリ法日本版」と取り組む市民団体「市民が育てる『チェルノブイリ法日本版』の会」を結成し、その後、日本各地でこの市民立法に取り組んできました。
以下は、10月の栃木県塩谷町、兵庫県加古川市、愛知県日進市、11月の北海道4箇所(苫小牧、札幌、旭川、富良野)、土浦市、国立市、福島県郡山市で開催された学習会の報告です。
ここから、日本各地の無名の無数の市民(=最強の市民)が、いま、熱い思いで、原発事故からの救済を求めて行動を起そうとしている姿が伝わってきました。
栃木県塩谷町
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/11/blog-post.html
兵庫県加古川市
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/11/blog-post_3.html
愛知県日進市
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/11/blog-post_47.html
北海道4箇所(苫小牧、札幌、旭川、富良野)
http://farawayfromradiation.blogspot.com/2018/11/blog-post_45.html
土浦市
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/11/blog-post_98.html
国立市
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/11/blog-post_30.html
福島県郡山市
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/12/blog-post.html
私自身、この間、学習会の講師を務めてみて、「お前は一体ここで何をしているのか」と自問自答する日々でした。
それは、参加する人たちに、物知りになってもらうのでも、何か利口になってもらうのでもなく、
例えば、歴史の闇に埋もれている、150年前の江藤新平、50年前の戒能通孝と知り合いになることを通じて、
「過去は変えられる」
と確信を抱き、だったら、
「未来も変えられる」
と確認するに至るようになってもらうことでした。つまり、
学習会に参加することを通じ、ひとりひとりが「意識の変化」を経験し、
これまでとはちがった眼で、
311とそれ以降の日本を再定義し、そこから未来のビジョンを抱けるようになってもらうことでした。
そのために、
すべての認識と希望の扉を叩き、開くことに努め、そこから、
311ショックに対抗する、単なるNOにとどまらない、積極的なYESを言い、行動するようになることでした。
そして、次のことを確信することでした。
「願わなければ何も始まらない」
「願ったならば、必ず願いを共有できる道連れと出会うことができる」
「願いを共有する道連れと歩く中から、未開の地に新たな道ができる」
他方、私たちの取組みに対して、「そんなことをやって何になるのか?社会が変わるのか?条例の1つもできていないじゃないか」という批判の声も寄せられました。
これに対して、私はこのように考えます。
市民立法に向け、アクションを起すことによって日本社会は確実に変わった。なぜなら、市民立法のアクションを起すことによって、日本の社会は、人が誰でも、普通に、私たちが願う条例制定に向けて、市民がアクションを起す社会に変わったからです。
311以降、原発事故の救済について、市民は政治家、官僚、役人らに対して、請願、陳情、交渉をすることはあっても、「市民の市民による市民のための救済法」の制定に向けて、自ら主権者として行動することはありませんでしたが、私たちの市民立法のアクションによって、それが始まったからです。その結果、日本社会は「人が誰でも、普通に、私たちが願う条例制定に向けて、市民がアクションを起す社会」に変わったのです。これは日本社会が根底から真っ当な社会に生まれ変わる、ささやかだけど決定的な一歩だと確信します。
◆12.22東京都渋谷区光塾の市民立法「チェルノブイリ法日本版」の学習会
以上の1年間の経験を振り返り、来年への希望を見つけ出す今年最後の市民立法「チェルノブイリ法日本版」の学習会を、今月22日に渋谷区光塾で行います。
22日の学習会のお知らせ
https://chernobyl-law-injapan.blogspot.com/2018/12/no.html
311からまもなく8年が経過。
私たちは、311直後のアクションを単に持続するのではなく、そこからもう一歩前に進む必要がある。
この間の振り返りの中から、新しい再出発を願っている人たちに向けて、
「戦争と平和。NOでは足りない――YESを、積極的に平和を創り出す必要がある」
について報告します。
皆さんと交流できることを楽しみにしています。
とりいそぎお礼と報告でした。
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法律家 柳原敏夫(Toshio Yanagihara)
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市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会 公式ブログ
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被ばくから遠く離れて—市民が育てるチェルノブイリ法日本版—
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風評御免—リスク評価の森—
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壊れゆく日本 日本捕囚
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世界市民運動へのロードマップ
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もうひとつの復興は可能だ 福島原発事故とモンドラゴンの挑戦
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もうひとりの日本人は可能だ
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