井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報 No. 10
- 2020年 4月 9日
- スタディルーム
- 井上合金事件大村泉日本金属学会東北大学
新着情報 No. 10 2020年4月7日
日本金属学会(公益社団法人)は、井上明久東北大学元総長を筆頭著者とする、JIM99論文に与えられていた 『第48回論文賞の受賞記録の削除』 を公表しました。
このJIM99論文について、公正な調査に基づく適切な措置をと、学会側に要請されていた日本金属学会の元会長ら6人【代表:及川 洪東北大学名誉教授】は、今回のこの記録削除を知り、以下の感想を示されておられます。
「論文賞記録の削除は、至極当然の結果である」。ただし、JIM99論文は、科学的に不適切な箇所を具体的に提示しての撤回措置であったことが明示されず、しかも『著者から論文賞返納の申し出を受理して削除』となっている理由等は、理解できない。それでも、JIM99論文を受付・査読・掲載決定等を担った学会に求められる『最低限の義務』が果たされたことは、よかった。
一方、沈黙を続け、説明責任を果たさない東北大学首脳部の学術研究に関する『モラル』が問われていることに変わりはありません。元総長の幾つもの論文で顕在化した疑惑の解明に及び腰を継続する東北大学の姿勢は、世界の研究者に対する裏切りだからです。
参考:(東北大学の調査報告書より抜粋)JIM99論文では、先行公表のJIM97論文の写真1枚とグラフ2枚が、言及なしで一部を変更して流用されている。しかも、後続論文と前論文との関係が全く記述されておらず、前論文の解釈の誤りについても全く記述されていない。
一方、研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務の1つに、『過去に報告済み論文の写真やグラフを、後続論文で使用する場合は、たとえ自らの論文でも、当該写真やグラフの説明等に引用したことを明記する』ことがある。
⇒ したがって、JIM99論文の研究倫理違反は明白だと、容易に断定できます。
「第48回日本金属学会論文賞の受賞について」の公告は、以下をクリック。
https://jim.or.jp/INTRO/prize-relation/prize_138.html
初出:「東北フォーラムホームページNo.4 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会」より許可を得て転載:https://sites.google.com/site/forumtohoku4th/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔study1113:200409〕
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