<朝日新聞、久々の良記事&「やっぱり、残念」記事!>
- 2020年 4月 29日
- 評論・紹介・意見
- 「アベノマスク」発注先の謎増田都子
☆良記事!
アベ首相&コイケ都知事の「五輪やりたさに無為無策で感染者数隠し」した結果、拡大したコロナ禍の中…日本の場合は完全に人災でしょう…「『花見している』と110番通報」とか、「感染者の出た大学に脅迫電話」とか、気が滅入るニュースばかりの昨今ですが、皆様は、いかがお過ごしですか?
私は、先日、恐れていた雪崩を起こしてしまった積読本(笑)の制覇に精を出しています。実は「イベント全て中止の期間に読書と断捨離」を目標としたのですが後者は年頭の目標「今年こそ、日付が変わらないうちに就寝」同様、全くダメ(笑)です。
さて、朝日新聞購読者にはもう読まれたかと思いますが、26日朝刊の藤原辰史先生の寄稿文「『人文知』軽視の政権は失敗する」は、とっても良かったです!
ここ数年の朝日新聞記事には「産経新聞かよっ!?」って感じの記事が多くなって、ウンザリしていましたが、この藤原先生の寄稿とその裏面の一面を使った「大林監督から平和のバトン」記事は久々に、たいへん読みごたえがありました!
朝日をとってない方に、有料会員記事ですが、無料会員登録で読めます!(ただし、1日一本だったか)ので紹介します。
https://digital.asahi.com/articles/ASN4S5V0DN4PULZU02H.html?pn=5
「宮殿で犬と遊ぶ『ルイ16世』の思考はずっと経済成長や教育勅語的精神主義に重心を置いていたため、危機の時代に使いものにならない。」 ズバリ! ですよね…
私は、それに以下を付け加えたいです。
「カネと血統書の力と屁理屈コネ能力だけで、日本国の内閣総理大臣になれて…それも歴代最長なんて日本人民の恥辱の歴史を作り…65歳児の今に至るも額に汗して働いたことは一度も無く、苦学したことも無く、およそ弱者への想像力は一片も無く、責任官も全く無く、『緊急事態』には全く使いものにならない」
この内閣や、五輪のために無為無策のダンマリを続けていて、五輪延期となるや税金をふんだんに使ってテレビに出て「コロナ対策の旗手」⁉ とばかりに都知事選のために顔を売るコイケ都知事では、全く感染拡大を抑えることはできないでしょう。
藤原先生は結論として「長い時間でものを考えないから重要なエビデンスを見落とし、現場を知らないから緊張感に欠け、言葉が軽いから人を統率できない。アドリブの利かない痩せ細った知性と感性では、濁流に立てない。コロナ後に弱者が生きやすい『文明』を構想することが困難だ。
危機の時代に誰が誰を犠牲にするか知ったいま、私たちはもう、コロナ前の旧制度(アンシャン・レジーム)には戻れない。」
と書かれていますが、「危機の時代に誰が誰を犠牲にするか」を朝日も含めてマスメディアがきちんと報道しないまま、今なお4割もの人が…信じられないのですけど…アベ内閣を支持する悲惨な状況では、結局、「コロナ前の旧制度(アンシャン・レジーム)には戻れ」ちゃうのではないか、と悲観的です。
「大林監督から平和のバトン」は以下です。ただ上記を読めば無料会員は本日は読めませんので明日にでも、どうぞ!(翌日、私がトライしてもダメだったので、これは、本当に有料会員のみのようでした。)
https://www.asahi.com/articles/DA3S14456721.html?iref=mor_articlelink01
この記事の東ちづるさんの寄稿も、とっても良かったです!
「私は『平和』とは『戦争』をしていない状況というだけではなく、その人がその人らしく自分を大切にして生きられる状態であることだと思っています。どんな人も基本的人権がちゃんと守られていてこその『平和』だと思うのです。」
「『平和』は脆いものですから。祈ったり願ったりではなく、私たちの頭で考え、私たちの手でつくっていくものですから。」
★「やっぱり、残念」記事!
27日の朝日記事
https://www.asahi.com/articles/ASN4W6KPRN4WUGTB00T.html
マスク受注社側「社名公表遅れた理由分からない」
菅義偉官房長官は27日、政府が配布している布マスクの受注企業について、公表していた3社以外に、妊婦や介護施設向けなどを2社が受注していたとして社名を追加で公表した。このうち、福島市の商社「ユースビオ」の樋山茂社長は朝日新聞の取材に対し、社名の公表を政府側に了承していたと説明し、公表が遅れた理由については「分からない」と答えた。
布マスクは妊婦や介護施設向けなどのほか、全世帯向け、小中高校や特別支援学校向けに配られる予定。厚生労働省は21日、このうち全世帯向けに配る布マスクを受注したのは興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションの3社だと明らかにしていた。
厚労省などの説明によると、妊婦や介護施設向けなどの約2千万枚(うち50万枚が妊婦用)は、この3社のほかに横井定、ユースビオの2社が受注していたという。
このうちの1社ユースビオが朝日新聞の取材に応じた。
樋山社長によると、同社はベトナムからバイオマス発電の燃料となる木質ペレットを輸入する社員約5人の商社。現地の縫製技術のある工場でマスクの委託生産を始めたところ、話を聞きつけた政府から大量生産の依頼があったという。
マスクは綿35%、ポリエステル65%の立体型で、鼻や口が完全に覆われる。政府からの発注を受け、すでに1枚135円で350万枚を納入。新型コロナウイルスの感染拡大で航空便が減る中、特別な許可を得て8機をチャーターして空輸したという。
今回、汚れや異物混入などの不良品が発覚した直後に政府側から社名公表の是非を確認され、樋山社長は了承していたと説明。菅官房長官は同社の社名を公表した理由について「改めて確認を行ったところ、妊婦用に配布されていたことが確認できた」とした。
不良品は、妊婦や介護施設向けのほか、全世帯向け、小中高校や特別支援学校向けなどの一部から見つかった。樋山社長は自社の製品について「汚れや異物混入など、不良品の報告はゼロ」と強調。興和と伊藤忠の未配布分は、回収が23日に発表された。回収により配布は遅れる予定だが、政府は計画自体は変更しない方針だ。
「樋山茂社長によると…(ベトナム)でマスクの委託生産を始めたところ、話を聞きつけた政府から大量生産の依頼があったという。」❓❓❓…
「話を聞きつけた政府」って、なんじゃらほい❓ 「政府」に耳があるのか❓ この取材をした朝日記者は「その『話』をしたのは誰ですか❓ 『聞きつけた』のは政府の誰ですか❓ いつのことですか❓ 契約したのはいつですか❓」くらいの基本の確認もしなかったんでしょうか❓
「いつ❓ 誰が❓」って、報道の基本中の基本でしょうに…
しかも、あるMLに拡散希望として添付された東京商工リサーチの有料情報(以下)による当該会社情報を見ますと、2017年8月設立で、1年経った2018年8月の売り上げはゼロ⁉ 2019年8月の売り上げは記載なし⁉
これで、どうして「感染拡大で航空便が減る中、特別な許可を得て8機をチャーターして空輸」できるのか❓ さらに、その「特別な許可」は、誰が、いつ、出したのか❓
アベノマスクは全く怪しさ全開の展開です。名だたる「朝日新聞記者」ってからには、しっかり「いつ、誰が」を明記した報道をして欲しいですねぇ…
だいたい、昨日のデイリースポーツに
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/04/27/0013302814.shtml
この樋山社長は「18年には3000万円あまりの脱税容疑で、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けている。」と出ています…つまり「今も執行猶予中の身」って事実もあるのに…
しかも、この会社は、昨日の田中龍作ジャーナルにも
「福島議員が厚労省に問い合わせをかけたのは4月10日。ユースビオが法務局に登記簿の校合を申請したのも10日だ。この種の申請が出ると登記簿の閲覧は不可能となる。偶然の一致にしてはタイミングが良すぎる。」
https://tanakaryusaku.jp/2020/04/00022846
と出ている、超怪しい(笑)会社ですが…。まぁ、この小さな面積の記事は、主眼は「政府が伊藤忠など3社を発表して、ユースビオ他一社の発表を渋り『ワケ有りじゃ?』と疑念を持たれてたけど、この会社は最初から『公表してくれて構わない』と言っていた。不思議だね」ってことらしいので、仕方ないかもしれませんけど…
記者の能力以前にデスクの能力の問題でしょうかねぇ…
それにしても、スガさんは最初「4社」と言っていたのに、5社目の会社が急に出て来るなんて、ますます拡大する「アベノマスクの怪」⁉…
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion9699:200429〕
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