「女帝 小池百合子」なる書は、悪意の塊
- 2020年 7月 7日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
東京都知事選は、開票率ゼロの時間に既に圧倒的差で小池現知事の当選確実となりました。 宇都宮、山本両氏への票を合わせても半数にも足りない差で当選が決まったのでした。
反小池の立場の方々の間から、例の著書の影響が囁かれていたこともあり、更に、マスコミの一部からはその影響があるかの如く観測されていたこともあり、投票率が低いことと併せて注視していたのでしたが、何とも呆気なく終わった選挙でした。
更に、弁護士や、元検事の方々からも例の著書が選挙に影響があるかの如く語られていましたが、選挙に関わる影響は全く無かった、と思われました。
そもそも、反小池のお立場であっても、人権尊重に関わっては、当該人物の思想・信条次第に依って人権の存否が生じる訳では無いのであり、自己の思想・信条に違う人物の人権は認めない、という方々はそもそも人権の意義を理解されていない、と断じて異議が無いものと思われます。
筆者が観察しました例の著書の読後感では、少数ながら、関西弁の違和感を除き、同様の読後の感想を述べられている方々もおられ、意を強くしたものでしたが、数百頁の著書中から著者の偏見と悪意を読み捉える方々が少数でもおられたことに安心したものでした。 それまではこの国の人権理解がその程度か、と嘆息していたからでした。 其処で、以下のように明言します。 「女帝 小池百合子」なる書は、悪意の塊である、と。 言葉を違えて言えば、一種の「ヘイト本」である、と。
アザと病と英語 『女帝 小池百合子』の違和感 高井浩章 NOTE 2020/07/01 10:07
https://note.com/hirotakai/n/n764a1fa51799
リベラル、左派の方々にあっても、己の主張に従わない相手の人権を認めない者には、リベラル、左派の価値は無いのであり、不文と成文の相違を超えて各国憲法が人権規定を憲法に定めている趣旨を理解していないもの、と批判を受けて当然なのです。
「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」(I disapprove of what you say, but I will defend to the death your right to say it.)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion9910:200707〕
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