国は控訴するな:国の黒い雨3号被爆者援護対象区域は狭すぎるという画期的な広島地裁判決
- 2020年 8月 29日
- 交流の広場
- 太田光征
国の黒い雨3号被爆者援護対象区域は狭すぎるという画期的な広島地裁判決。でも国は控訴する方針。厚労省(電話:03-5253-1111)に控訴するなと電話した。
広島地裁は「黒い雨」訴訟の2020年7月29日判決で、現行の援護対象区域外に住んでいた原告に被爆者健康手帳を交付するよう命じました。
同判決は、「これまで『黒い雨』が降った残留放射能濃厚地区が被爆地域等に指定され、その際に各地域に降った『黒い雨』中の放射性微粒子の有無や構成、放射線量等が具体的に問われることはなかった」、「内部被爆による身体への影響には外部被ばくと異なる特徴があり得るという知見が存する」、「宇田強雨域か否かで住民の健康状態に有意な差があることを示す調査報告は存しない」として、被爆関連の地域に存在し、被爆関連の疾患に罹患していることを条件に3号被爆者に認定すべきと判示しています。
宇田強雨域の研究は古く、住民の証言で降雨があった地域が無視されています。
広島県などが新降雨区域を明らかにしています。黒い雨3号被爆者援護対象区域はこの新降雨区域などに拡大すべきであり、国は控訴すべきではありません。
ようやく認められた原爆被害:「黒い雨」訴訟原告らの闘い | nippon.com
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c08202/
「黒い雨」訴訟・広島地裁判決(要旨)
(2020年7月29日判決言渡し)
https://blackrain1.jimdofree.com/app/download/10104859350/%E5%88%A4%E6%B1%BA%E8%A6%81%E6
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