テント日誌11月19日版
- 2020年 11月 22日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
声高に原発推進を叫ぶ自民党議員はこれまで何を 11月13日(金)
此のところ冷え込んでいたが、今日は打って変わって、よい天気に恵まれた。風もなくとても穏やかで居心地の良い座り込みだった。経産省前でセッティングをしていた時、若者が通りすがりに「頑張ってください」と言って通りすぎて行った。突然だったが嬉しくて咄嗟に「ありがとうございます」と返した。幸先の良いで出しだ。
新聞を読むとここのところ毎日の様に原発関連のニュースが載っている。「未完もんじゅ施設に巨費」とか「女川再稼働 知事ら同意」等々、福島原発事故から間もなく10年になろうかとするこの時期にあの大惨事がなかったかのように原発推進の声が上がってくる。自民党の国会議員の殆どが声高に叫んでいるようだ。それを応援するかのような菅政権の登場だ。福島の大惨事の様な大事故を再び起こそうとでも思っているのだろうか?許せない!!
座り込みが始まってすぐに裁判所方面からデモ隊の声が聞こえてきた。近づいてくるとはっきりと聞こえてきた。「裁判員制度反対!」とか「原発再稼働反対!」と言っている。公安警察がデモ隊の横を離れずについていく。デモの参加者がチラシをごそっとテーブルに置いていく。中核系のデモ隊の様だった。デモ隊が通り過ぎるとまた人通りは少なくなる。
日差しがあるうちは上着を一枚脱ぎたくなるような陽気である。座っていると気持ちがよく、うとうととしてくる。珍しく後半のKさんが1時半ごろやって来る。これからヒヤリングで議員会館に行くのだと言う。2時過ぎにはレジェンドSさんもやってきて一緒に座り込む。
この間テントの仲間と行ってきたばかりの満蒙開拓団の話をする。長野県の飯田市にある満蒙開拓平和資料館の話だ。昭和の世界恐慌の中、日本は「満州は日本の生命線」として中国に日本の傀儡国家を作り開拓民を送り込んだ。開拓民と言えば聞こえがいいが、開拓民は荒野を耕したのではなく、当時住んでいた現地の中国人を追い出してそこに住み、農業をやる傍ら国境警備もしたそうだ。追い出された中国人の恨みを買うのは当然であろう。また、長野県は日本一開拓民が多かったことでも有名であるが、そこには学校を中心に行われた開拓民の募集があったそうだ。ある学校の校長は校長室に子供を呼び、子どもが「行きます」と言うまで校長室に3日間、立たせたという話も事実あったそうだ。その子どもは12歳から13歳くらいの子たちだったそうだ。
また中国に展開していて日本人を「守る」としていた関東軍は終戦間際にいち早く「転進」という形で、逃げかえった話は有名だが、その折に満州鉄道の橋を爆破していったそうだ。ソ連軍が満州鉄道を使い追撃してくるのを防ぐという理由で。だが、その後には多くの開拓民が残されていたのに。満州引き上げの人々の凄惨な逃避行が語られるがその裏にはその様なこともあったそうだ。軍隊は決して国民の生命財産を守らないということがここでも分かった。沖縄でもそうであったように。(S・S)
汚染水を海に流すな、川内1号機再稼働促進糾弾 11月13日(金)
北海道のマシオン恵美香さんら「核ごみ問題研究会」主催の「核ゴミに関する政府との会合」に参加した。幌延町の計画の9年延長計画や500m掘削計画の事実関係の確認の交渉でJAEAや文科省の担当が丁寧に回答していた。ただ、2012年9月11日の「日本学術会議」からの原子力委員会への提言(回答)「高レベル放射性廃棄物の処分について」で、地殻変動が特に活発な日本での「地層処分」のリスクを危惧し長期暫定保管を提案していることをJAEAは知らなかった。提言(回答)を見直すように要望した。
集会を中座して経産省前座込み、文科省前抗議行動に参加後、Inさんがちらしを配布している中で、5時から経産省抗議行動を開始。11月3日に大飯が止まって今玄海4号機しか稼働していない。ところが、九電が一カ月早めて11月26日としていた川内1号機の再稼働予定を、更に一週間早めるとこの13日に発表した。原発ゼロ状態を避ける為に、九電は安全性を無視して再稼働を早めているのだろう。九電を糾弾しなくては。
一方、美浜3号、高浜1,2号、東海第二の老朽原発の運転期間延長を原子力規制委員会が認めて、「例外中の例外」であるはずの運転期間延長を「当たり前」にしてしまい、今や美浜・高浜の再稼働も年明けに予定している。Nuさんから11月23日から12月9日まで予定されている「老朽原発うごかすな!リレーデモ」案内と再稼働阻止全国ネットワークからの交通費補助をアナウンス。
日本学術会議任命拒否批判と経産省原発推進施策批判のアピールの合間に、「座り込め、ここへ」、「真実は沈まない」の歌と「汚染水を海に流すな、再稼働反対、運転延長反対、原発は安全でも安くもクリーンでも安定でも無い、命を守れ、…」のコールを挟んで充実した約50人の抗議行動を終った。
イロハの方々の応援で片付をセット、福島原発行動隊のSuさんと片づけた後、ラーメン屋さん一杯に合流。 (K.M)
見るべきはカマラ・ハリス氏の演説だけ 11月14日(土)
雲一つないというのに空の色は鈍かった。陽射しの角度は浅く日陰が多い。
街路樹たちも刻々と日向に入ったり日陰になったりと自然のライトアップが美しい。外務省前の桜たちの光と色のファンタジーが待ち遠しい。恒例になってしまったカラスの10分クロッキーだが、今日は殆ど動かないでいてくれた。
〇原則なき政治(Politics Without Principles)
いや、あるにはあるが札束で学者云々が原則の一つ。その原則は手段は
ともかく今も変わっていない。悪夢を見そうなので就寝前に次の動画を見るとしよう。
【米大統領選2020】 カマラ・ハリス氏の勝利演説 子どもたちにメッセージ
https://www.bbc.com/japanese/video-54861200
(O・O)
脱原発青空川柳句会開かれる 11月15日(日)
参加者12名+1(わたし)
自分の用事が終わってから駆けつけたのですが、ちょうど片付けが終わって解散するところでした。それで写真だけもらって報告を書いています。
今日は青空句会でした。実際こういう風にいいお天気が続くと、屋外のイベントは気持ちいいですね。
ケロップ(@keroppu8649)さんがツイートしました: 経産省前テントひろば(365日座り込み) 11月15日(日)の記録です。 秋らしいお天気です。好天が続きますね。座り込みには助かります。今日は青空川柳句会。乱鬼龍さんのダジャレが弾けます。参加賞はまんじゅう。いい案(餡)を練ってくださいということで。
#川柳 #句会 #脱原発 #反原発 https://t.co/AsG4yTgHRe https://twitter.com/keroppu8649/status/1328694646931738624?s=20 (はしゆき)
霞ヶ関は秋晴れ。
セッティングを終え、少しすると私は、浜岡原発再稼働反対の、ひまわり集会に勝手に連帯する中部電力前抗議集会に参加。311直後 当時菅直人総理が強引に浜岡原発を止めて以来、動いていない。今となっては菅直人政権最大の功績になってしまった。本日は乱鬼龍氏主催の川柳句会、名句ミラクルの嵐になったのは言うまでもない。(T.S)
雲一つない快晴のもと反原発青空川柳句会が開かれました。参加者は6人 席題は「声と楽」入選者には乱さんからバナナ・みかん・お饅頭などが配られました。(I・K)
「声の秀句」
静けさや ネットに響く 民の声 (ふ64)
声合わせ 原発やめりゃ 一安心 (落葉)
トリチウム 流すなの声 高々と (海海海海海)
官邸に 反原発の 声とどけ (乾草)
何事も 菅の一声 道理なし (柚っ子)
特選
汚染水 魚の怒声 聞こえぬか (まごじい)
「楽」の秀句
音楽で 民を操り 戦争へ (ふ64)
楽々と 原子力など 吹き飛ばせ (海海海海海)
有意義な 楽しい会話 座り込み (柚っ子)
菅答弁 理解するのは 楽じゃない (乾草)
Go To で 楽して稼ぐ 新総理 (ふ64)
特選
人の世は 楽を願って 幾千年 (落葉)
静岡の方からバナー二枚を寄贈していただいた 11月16日(月)
今日は天気予報通り経産省前に着いた時から気温は20度を超えていて暑いほどであった。座り込みを始めて間もなく福島生まれの男性が来られ、テントニュースを持っていかれた。
自分は今やっている朝のNHK連続テレビドラマに出てくる歌手・伊藤久雄と同郷でここを通るときにニュースを貰っている、寒くなるけど頑張って欲しいと言ってカンパを入れてくれた。今日は幸先が良いと大いに元気を貰いました。
12時半頃、文科省前で日教組が20人学級の実現を求めて演説を始めた。コロナ禍の影響で授業開始が遅れたので、その遅れを取り戻そうとして授業はかなりの詰め込み教育になってしまっている。判らない子供は置いてきぼりになってしまっていることでしょう。何故なら放課後に補習授業をやろうにも先生には事務仕事が待っているのでやろうとしても出来ない。塾に通える子供は教えて貰えるだろうが、行けない子供は判らないままに置かれることになり、格差は拡がるでしょう。
1時過ぎに(火)(木)担当のYさんが来られた。きのう静岡で開かれた集会に持っていった美術館グッズがここに届けられるので受けとるために来たとのこと。止めよう再処理!百万人署名用紙に署名した折りに原水禁青森県反核実行委員会が発行しているstop!再処理―六ヶ所再処理工場を動かしてはいけない10の理由、という小冊子を頂いた。問題点がコンパクトに解説されていて大変判り易い。美術館グッズは2時半過ぎに届いた。向こうの人が作った新しいバナー2枚を寄贈して貰ったとのことで持ってきてくれた。2枚とも明るくて楽しい絵柄なので元気を貰えるでしょう。(保)
テントニユース205号を刷り終えてから座り込みに 11月17日(火)
新虎ビル事務所でニュース205号を印刷して一瀬事務所、むさん事務所に届けながら、経産省前に行く。直ぐにOさん、Yさんが来て椅子などのセットが完了し、今日も予報通りの快晴のなか暖かい秋の座り込みを開始する。Oさんが持参した洋ナシを二切れ、それに黒豆煎餅など頂いているうちに、赤いコートを着た最年長のSさんが腰を曲げてやってくる。ハーバード大学ロースクール教授CR.サンスティーン氏が哲学者のマルガリット氏と一緒に書いた「政治哲学ジャーナル」の論文「連帯商品(ソリダリティ・グッズ)」を3頁程読んでいるうちに、早くも1時となって虎ノ門のうどん屋で昼食をとる。
経産省前に戻ると暫くしてHさんがやってきて、「Aさんに代わって」といって隣に座った。そこで、地元の友人が出版した「かいきせんにのって-回帰船保育所とわたし」(石毛良子著、クレイン、1000円)をHさんに買って頂いた。以前にもやってきた若者が一人で郵便ポストのわきに立って、経産省への抗議を続けているなか、私は3時前に座り込みを終える。EO
倉田さんの経産省批判はさえわたる 11/18(水)
経産省前に着いたら、すでに山田さんが待っていてくれた。3人でセッティング。「原発汚染水を海に流すな」のバナーをどこに立てるかで手間取った。
山田さんは1円玉を貯めた瓶を持ってきてくれた。今日は高木が当番を早退するので、勝さんに早く来てもらってチェンジ。そのため、遅番の保っちゃんには会えず。(T)
2時頃、経産省に近づいたら倉田さんの経産省批判の声が聞こえてきた。いつもの舌鋒鋭い言い回しが鮮やかで聴いていて気持ち良い!
少し遅れてレジェンドSさんが来られた。水曜日は午前8時にディケアの車が迎えにきてお風呂と早めの昼食を御馳走になってくるので何時もなら経産省前に着くのは2時半頃になるが今日は早かった。倉田さんの演説はその後も1時間毎に3回行われた。その間は反原発CDを流して、福島原発被害は依然終っておらず帰ろうにも帰れない状況であることをアピールした。
昼間は半袖でも大丈夫なほど暖かかったが3時前に太陽が金融庁ビルに隠れると風も冷たくなってきてジャンパーを着ないわけにはいかなかった。辺りが薄暗くなってきた4時半過ぎに片付けを開始して撤収した。(保)
季節外れの蚊にご用心 11月19日(木)
事務所を出発する時に、テントグッツの入っている箱を持ち上げると、やけに重たいので中を確かめると、1缶とペットボトル二本に一円玉・五円玉・十円玉がギッシリと詰まっていました、おそらく高級自転車に乗って来るYさんだと思います。郵便局に入金に行くと何と、11,978円も入っていました(感謝)綺麗な缶は箱の中に入れてありますので、Yさんが来られた時に、返却して下さい。
今日は、一日中ぽかぽか陽気でとても上着などを着ておられませんでした。
12時半頃に八王子のKさんが、諦めない「瓦せんべい」を二袋差し入れてくれました。その後には、長老のSさんが見えられて、季節外れの蚊に刺されて盛んにポリポリとかいておりました、私は二匹も退治いたしました。
テント撤収後は、国会議員会館前(総がかり行動)に参加して、テントニュースを150枚程配布いたしました。参加人数は1000人との発表でした。 (Y・R)
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経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その155
経産省は核ゴミ問題についての「日本学術会議」の提言を尊重せよ!
~再稼働問題判断は高レベル放射性廃棄物の保管容量確保及び暫定保管計画作成が条件~ 2020年11月19日 木村雅英(経産省前テントひろば)
安倍政権・菅政権が日本学術会議に嫌い圧力をかけている理由は、軍事研究に関する声明が気に入らないからだけではない。「高レベル放射性廃棄物の処分について」の提言も気に入らないからであろう。日本学術会議は次の回答・提言を発表した。
A 回答「高レベル放射性廃棄物の処分について」(2012年9月11日)
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf
B 提言「高レベル放射性廃棄物の処分に関する政策提言―国民的合意形成に向けた暫定保管」(2015年4月24日)
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-t212-1.pdf
安倍政権・菅政権と経産省・資源エネルギー庁は、これらを全く無視して、核ゴミ問題の検討よりも原発再稼働を優先させている。
ここではBの12の提言を要約して紹介する。
(1) 暫定保管の方法と期間
提言1 暫定保管は、乾式で、密封・遮蔽機能を持つキャスクあるいはボールト貯蔵技術による地上保管が望ましい
提言2 暫定保管の期間は原則50年
(2) 事業者の発生責任と地域間負担の公平性
提言3 高レベル放射性廃棄物の保管と処分については事業者の発生責任が問われるべき。国民は公論形成への積極的な参加を。
提言4 暫定保管施設は電力会社の配電圏域内に電力会社の自己責任において立地選定及び建設を行うことが望ましい。
提言5 立地候補地の選定及び施設の建設と管理に当たってはその圏域の意向を十分に反映すべき。
(3) 将来世代への責任ある行動
提言6 原子力発電による高レベル放射性廃棄物の産出という不可逆的な行為を選択した現世代の将来世代に対する世代責任を真摯に反省するべき。
提言7 原子力発電所の再稼働問題に対する判断は、安全性の確保と地元の了解だけでなく、新たに発生する高レベル放射性廃棄物の保管容量の確保及び暫定保管に関する計画の作成を条件とすべきである。暫定保管に関する計画をあいまいにしたままの再稼働は、将来世代に対する無責任を意味する。
(4) 最終処分へ向けた立地候補地とリスク評価
提言8 最終処分のための適地について全国くまなくリスト化すべき。
提言9 暫定保管期間中になすべき重要課題は、地層処分のリスク評価とリスク低減策を検討することである。地層処分の安全性に関して、原子力発電に対して異なる見解を持つ多様な専門家によって、十分な議論がなされることが必要。
(5) 合意形成に向けた組織体制
提言10 高レベル放射性廃棄物問題を社会的合意の下に解決するために、原子力事業の推進に利害関係を持たない国民の意見を反映した政策形成を担う総合政策委員会(仮称)を設置すべき。
提言11 福島第一原子力発電所において、原子力発電関係者に対する国民の信頼は大きく損なわれた。市民参加に重きを置いた「核のごみ問題国民会議」を設置すべき。
提言12 科学技術的問題の諮問機関の設置は、自律性・第三者性・公正中立性を確保し社会的信頼を得られるようにする。
以上、イチエフ事故直後の2012年と2015年に日本学術会議が科学・技術者も一般市民も誰が見ても当然の提言を政府に提出している。が、安倍政権も経産省も、それらを、特に提言6,7,9を、無視して原発を再稼働している。寿都町や神恵内村で文献調査の検討が報道され、経産省はこれを口実に核ゴミ問題に進展があったそぶりをして、原発再稼働・原発推進を続けている。経産省は、日本学術会議の提言を全く無視して、イチエフ事故前の姿勢と全く変わらない愚かな施策を推進している。経産省にとっても日本学術会議は目の上のたんこぶなのだ。
私たちは、日本学術会議が提案したように、核ゴミ問題を曖昧にしたままの原発再稼働は無責任だと責め続けねばならない。
【 JKS47 月例祈祷会 】 24日(火)に開催
日時:2020年11月24日(火)午後3時より
会場:経産省前テントひろば
老朽原発うごかすな!リレーデモでつなごう
関電本店ヵら美浜町の原子力事業本部まで
11月23日(月・祝):関電包囲大集会→12月9日(水)13時:美浜町関電原子力事業本部包囲行動(11月24日~12月6日までリレーでも)
(参加者に交通費の補助が出ます)
11月27日(金)経産省前抗議集会(毎週金曜日)
時間:17時~18時 経産省前テントひろば
11月27日(金)東海第二原発を止めよう集会
会場:文京区民センター3A 18時15分~20時30分
原発いらない福島の女たちのカレンダー2021年版
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090-9424―7478(黒田) 070-5559-2512(青山)
11月27日(金)東海第二原発を止めよう集会
会場:文京区民センター3A 18時15分~20時30分
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